タイガー&ドラゴン・第4話
先日、地元の新聞に週一回入ってくる別紙「週間テレビガイド」で、「タイガー&ドラゴン」の記事が表紙に載っていました。それは出演者一人のインタビューを交えて、毎回一つの番組が紹介されるコーナーなんだけど、今回その出演者として虎児役の長瀬智也さんが抜擢! 掲載された大写真は、もちろん高座で「小虎」としての「タイガータイガーじれっタイガー!」の1カットでした(笑)。ドラマの内容が事細かに紹介された記事内で、長瀬さんは「こんなに楽しい仕事はない」とまでコメントしていましたよ! 毎回独自の落語を終えた後で見せる小虎(虎児)の満足そうな顔は、長瀬さん自身の喜びの顔なんでしょうね。本物の落語家である笑福亭鶴瓶さんや春風亭昇太さんの教えも受けて猛特訓したそうだけど、現在約600人いるらしい実際の落語家でも「何年も修行を積んで人を笑わせられるかどうか」とのことで、想像以上に厳しい世界のようです。以上、面白い記事の紹介でした・・・と言う前に、1点だけ気になったことが! 「彼のお気に入りのセリフ」に対して、「タイガー、タイガー、ありがタイガー!」と書いてありました。間違ってるじゃん・・・。いや、もしかして、最終話辺りで出てくる進化形? でも直後に「この言葉を叫ぶたびに、いろんなものが発散できると話す(長瀬さんの言葉)」と書いてあるし? うーん、その真偽はいったい・・・。以上、面白い記事の紹介と一つの謎のお話でした!
○ドラマ視聴率は本館サイトの該当コーナーから!
○TBS系「タイガー&ドラゴン」
第4話「権助提灯」
独身で両親もいない虎児(長瀬智也)は、夫婦に関する小咄(こばなし)が理解できず、どん兵衛(西田敏行)らに夫婦の心得を聞いていた。ある夜、どん兵衛は虎児を連れ、小春(森下愛子)が働くバーへ。彼女は、どん兵衛と組長(笑福亭鶴瓶)が大学時代に取り合った女性だった。さらに、虎児は組長も落語研究会にいたことを知り、どん兵衛にわざわざ弟子入りしたことを悔やむ。
「あ、しまった店開けなきゃ。じゃあねっ!
今度そば食べに来てよ、すぐそこだから。
はい! タイガー&ドラゴン! ・・・これでいい?」
なんと単なる落語好きであるそば屋の店主・辰夫(尾美としのり)が高座に上がって、こんな一言を叫んで始まりました。おぉ~、第3話のレビューで書いた「辰夫登場」の予想が早くも当たってしまったよ! この分だとメグミ(伊東美咲)もいつか絶対にやるな。それにしても、辰夫改めイボリー(やっぱこの呼び方が好き)の噺は面白かった~。いきなり五代目志ん生(ごだいめしんしょう)師匠のモノマネから入って、「40歳・バツイチ」をアピールしながらカメラ目線で恋人を募集してみたり、小虎が「二つ目」に昇格したことで一般的な二つ目の生活ぶりについてウンチクを語ったり。この辰夫ってキャラも良いですね~。最後の「これでいい?」の時は向かって左側の舞台袖を見ていたけど、いったい誰に頼まれたんだろう? タメ口とその口調から、良く知る人物か自分より年下の人かな? 意外なところで、イボリーの大好きな赤羽さん(小泉今日子@マンハッタンラブストーリー)とか?(笑)
今回のお題は「権助提灯」。「ごんすけぢょうちん(または『ちょうちん』)」と読みます。最近は古典落語のタイトルを見るだけで何だかワクワクします。ドラマを通して、落語の面白さから昔の文化まで味わえますからね。「温故知新」ってやつですよ、全くね。この落語はすごく単純な話で、正妻のいる自宅と妾(めかけ:愛人)の家で交互に泊まる旦那さんと、そのお供をする権助の物語です。ある風の強い夜、正妻が妾を心配して旦那さんへ行ってやるように持ち掛け、旦那さんが権助を連れて向かうと、妾は正妻を心配して旦那さんへ行ってやるように持ち掛けます。正妻と妾が、憎み合うよりかはお互い義理を立て合っているのがポイントです。旦那さんは断られては「権助、提灯を付けろ」と言うんだけど、落語の再現シーンでは権助役の「ジャンプ亭ジャンプ」こと淡島ゆきお(荒川良々)が次第に呆れて、「もう付けたまま(ニンマリ)」みたいに言って笑わせてくれました。こうしてさまよっているうちに提灯の火が消えてしまって、ある時旦那さんが「権助、提灯を付けろ」と言うと、権助は「もう提灯には及ばねえ」と言います。それは何故か? 権助曰く「もう夜が明けた」。結局朝までやっていたという意味のオチですね。うん、これは、分かりやす~いっ!
これが現代ストーリーにどう絡むかということで、それは「どん兵衛と組長の30年前からのエピソード」につながります。なんとこの二人は、大学時代に落研で部長・副部長として過ごした良き友だったんですね! スペシャルで仲良く賭けゴルフをやってたのは、そういう理由か~。そんな二人がかつて同時に恋してしまったのが、当時付属の高校生だった小春という女の子でした。ドラマ内でどん兵衛と組長がそれぞれラブレターを渡すエピソードを話していたけど、その良き友に頼んで渡してもらうところが全く同じ(笑)。どっちが本当? どっちも本当? その回想シーンでは、若きどん兵衛が竜二(岡田准一)に、若き組長が虎児になっていたけど、70年代のレトロな雰囲気は一応出ていたかな。そして若き小春はメグミ! 伊東美咲さんがセーラー服姿に挑戦していたけど、こんなのってこのドラマでしかもう見られないよ? ある意味すごいと思いましたよ?
そして30年後の現在、小春はバーのママになっていました。その小春を演じたのは森下愛子さん! TBS系のクドカンドラマには欠かせないこの人を見て、マコト@長瀬さんつながりで“リツコ・マコトの母@池袋ウエストゲートパーク”を思い出すか、ぶっさん@岡田さんつながりで“ローズ@木更津キャッツアイ”を思い出すか、あるいは脚本家としてクドカンつながりで、“千倉先生@マンハッタンラブストーリー”を思い出すか、それは人それぞれってもんですね。それで、皆に黙って密かに小春と会っていたのはどん兵衛の方で、組長はあれから全く会っていなかったとのこと。そんなわけで、どん兵衛が虎児に頼まれて高座で「権助提灯」を披露した時の再現シーンは、旦那さん役のどん兵衛が権助役の淡島ゆきおを連れて、妻・小百合(銀粉蝶)のいる自宅と妾・小春の家を行き来するものでした。「これと同じことを『現代版』としてやって『権助提灯』が成立するのかな?」と思ったけど、そうではなかったんですね。そしてこの辺りから、小虎の「現代版落語」が実名を交えて始まりました。
どん兵衛や組長や小春たちは大学のサークルのOB会を間近に控えていたんだけど、虎児がどん兵衛の密会について組長に口を滑らせてしまったからさあ大変! 幹事だというのに欠席してしまいました。OB会を終えた小春はもうベロンベロンに酔っ払っていて、どん兵衛は虎児へ欠席した組長の家へ送り届けるよう指示。車で送るも道が分からずとまどっていた虎児に、小春は「ナビ付けたら?」と指示。無事到着して虎児が組長にその旨を話すと、合わす顔が無いと言ってどん兵衛の家へ送り届けるよう指示。虎児はナビを付けて直行。無事到着して虎児がどん兵衛にその旨を話す以前に、小百合にバレるのはまずいということで再び組長の家へ送り届けるよう指示。途中から虎児に代わり竜二や銀次郎(塚本高史)も車の運転を手伝って、こんなことを延々と繰り返していたんですね。そうしている間に、運転していた竜二がとんでもない場所へ深入りしてしまい、ナビも役立たずで困っていたところ、寝ていた小春がふと起きて「ナビはもういらない」等と一言。空には朝日が昇り始めていました。「あはは、夜が明けた」。おぉ、これこそ現代版の「権助提灯」! しかも旦那さん役は「小春」で、権助役は「3人の男“タイガー&ドラゴン&シルバー(銀次郎談)”」で、小道具の提灯は「自動車用ナビ」だとは! オチこそ元と同じだけど、これには驚いてしまいました~!
そのオチへ至るまでに、「3つの注目ポイント」がありました。
1つ目は「おでん屋の1シーン」。小春との密会が組長にバレてしまったどん兵衛は、バラした虎児をおでん屋で責めまくり。でもそこで組長の過去を知った虎児が「(組長と小春が)付き合っちゃえばいいじゃん」と一言。その途端、どん兵衛は「ああ、付き合っちゃえばいいじゃん!」等と連呼して喜びまくり(笑)。「アドリブ?」と思わせる可愛らしいアクションも見られましたね。そのはしゃぐどん兵衛こと西田敏行さんを見て、真顔でダチョウ倶楽部の上島竜兵さんに見えてしまったよ・・・(笑)。
2つ目は「どん兵衛と組長の名前」。虎児たちが小春を送っている最中、寝ている隙に彼女が持っていたラブレターをこっそり見ると、差出名として「谷中谷」と書いてありました。これは折り目辺りに書かれたため、その後水に濡れたか何かで「谷」という字が転写されたように見えたけど・・・。“正ちゃん・謙ちゃん”と呼び合っていたどん兵衛と組長。実はどん兵衛の本名「谷中正吉」に対して、組長の本名は「中谷謙」だということが、今回新たに発覚しました! この「谷中」と「中谷」のトリックはお見事! 今日まで明かされなかった組長の苗字だけど、今回のためにずっと隠していたとしたら、クドカン、アンタすごいや・・・(笑)。
3つ目は「小虎の恒例アクション」。実名を交えて上手く「あはは、夜が明けた」とオチを言って一礼・・・しかし拍手が無い? 無い? 無・・・あっ! 小虎が思い出したかのように「タイガータイガーじれっタイガー!」と普段冒頭でやるアクションを見せると、ようやく観客から拍手喝采を浴びました。当初はウケずのままの恒例アクションだったけど、今では多くのお客さんに期待されているんですね~! そこで、小虎が気付くまでの観客に注目! 拍手したがる様子で平手を用意してじっと構えている人たちの中に、手をグーの形にして“タイガースタイル”で構えていた人が何人かいました!(笑) その後小虎がその“タイガースタイル”の手で、一発アクションをかましてやったんですね。辰夫たちも「タイガータイガー!」とはしゃいでいました。もはやこの恒例アクションは、「二つ目・林家亭小虎」の超定番のお約束! かつてこのギャグを授けたどん太(阿部サダヲ)は、自分のギャグがとことんウケない中、相当悔やんでいるんだろうなあ・・・(笑)。
というわけで今回の話はおしまい。この後喫茶店「よしこ」では、これまた恒例の「落語授業料納め&借金返済」の“札束Uターン”が行われたわけだけど、どん兵衛がこっそり1枚抜いて返したのを見逃さなかった虎児、さすがだ(笑)。残念ながら、今回は虎児がこだわる封筒ネタがありませんでしたね。そして最後、組長は虎児に車を運転させて、東京駅へ向かう小春の元へ。久々に顔を合わせた小春へ、謙ちゃんこと組長は覚えのある言葉をもって「愛の言葉」を捧げました。そう、30年前にラブレターを渡したのは、組長の方だったんですね! そのラブレターの続きとなる言葉が、今になってようやく伝えられたというわけです。もしかしたらこの二人、今後良い関係に発展するかも! もう心配には及ばねえ。それは何故か? 「あはは、もう愛が始まった・・・」。
●「タイガー&ドラゴン」・私的な満足度ランキング
第1位: 「三枚起請」の回[スペシャル]
(約2時間もあるこのストーリーは、作り込みもすごくて面白かったです。)
第2位: 「饅頭怖い」の回[第2話]
(どん太が面白過ぎ! 元も有名な落語だし、知っている分かなり楽しめました。)
第3位: 「茶の湯」の回[第3話]
(新登場のキャラが良い味を出していました。)
第4位: 「権助提灯」の回[第4話]
(落語はベタだけど、現代ストーリーの立場逆転には驚かされました。)
第5位: 「芝浜」の回[第1話]
(これが「クドカン流」と言わしめた、スペシャルと連続ドラマの掛け橋的存在です。)
○関連記事『タイガー&ドラゴン・ドラマスペシャル』
【 https://adstv-web.cocolog-nifty.com/studio/2005/01/post_11.html 】
○関連記事『「タイガー&ドラゴン」が連続ドラマ化決定!』
【 https://adstv-web.cocolog-nifty.com/studio/2005/02/post_2.html 】
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。



](http://rcm-images.amazon.com/images/P/4048735969.09.MZZZZZZZ.jpg)
コメント
あ、そいいえば、今日ですね。
タイガー&ドラゴン!
毎週、見てますよ〜
女性には、あまり受け入れられないかも?なんですが
楽しいです〜
投稿: ルーシー | 2005.05.13 03時13分
TBありがとうございました。こちらからもTBさせて頂きました(^^)
すっごい細かくレビューされていますね!すごいです!
最近ジャンプ亭ジャンプが出ると画面に目が釘付けになってしまいます。不思議なオーラを持った役者さんですね。昨日みた「下妻物語」にも出演されててびっくりでした。ブレイクしてる真っ最中なんですね。大人計画の劇団員、どんどんメジャーになってきてますね。三谷幸喜さんがブレイクした時になんだか似てます。
投稿: gary87 | 2005.05.13 10時47分
テレビウオッチャーでございます
細かいところまで良く書いていらっしゃいますねぇ
感心致しますです
ウチでは小虎の落語はどうなのかを書いてみました
投稿: tvwatcher | 2005.05.13 11時06分
あずさん、こんにちわ。
「タイガータイガーじれったいがー」のシーン。
客席にそんな人がいましたか~。さすが細かい所まで注目されてますね。
「中谷中」とかカーナビとか、クドカンの発想には、いつも
感心させられます。
投稿: みんと | 2005.05.13 11時14分
あずさんこんにちは
落語と現代のリンクはほんとにすごいですよね。
どん兵衛の谷中と組長の中谷のトリックもおもしろかった。
ここで始めて組長の名前がわかったんですもんね(笑)
よく考えられていると思います^^
投稿: まりこ@どらまにあ | 2005.05.13 12時41分
はじめまして。TBありがとうございました
私も「タイガー&ドラゴン」ハマってます。
今日ですね!
どうやら同じ新聞を読んでいらっしゃるようで・・・あれは笑いましたよね。
投稿: wakana | 2005.05.13 13時30分
こんにちはー。「週刊テレビガイド」の長瀬サンの部分、バカ受け。さすがベイベー(長瀬さん呼称)。演技とか見た目と違うボケっぷりが結構好きです(笑)。
投稿: lovelytelly | 2005.05.13 16時24分
こんばんわ♪
今回の小春への想いといい、
「饅頭怖い」の回の結婚式でハップニングを起こそうという発想といい、
組長って意外とカワイイ一面がありますよね(笑)。
にしても、八王子-浅草間(電車でも1時間ちょっとかかるかな?)を1往復するだけでも嫌気がさすところを
我慢して皆よく運転したな~と(笑)。
投稿: 青いパン | 2005.05.13 21時23分
あずさん、こんばんは。TBありがとうございました。
公式HPにも組長としてしか書かれていなかった役名が、
中谷とは!
思わず、やられた!と思いました。
あずさんの次の予想もアタリですね!(第5話の高座ね!)
投稿: ちーず | 2005.05.14 01時37分
>ルーシーさん
当日でしたけど、見てますかー! 相変わらず面白いですね~。女性の中には、長瀬&岡田見たさに追い掛けている人もいるだろうけど、本来男女関係無く楽しめると思いますよ。
>gary87さん
こんにちは! そちらのレビューに共感が持てたんですよ。私は好きで細かくレビューを書いているけど、書いてて本当に楽しいんです。そうそう、大人計画の劇団員がすごく良い味を出しているんですよね。同じ劇団員のクドカンも、各々の持ち味を知っている分面白さをぶつけているのかもしれません。その辺りも良くご存知のようなので(「グループ魂」も記事で推してるし?)、今後ともどうぞよろしくお願いしますね。
>tvwatcherさん
そちらの記事も当然読ませていただきました。小虎の落語に関しては同感! 寄席内に響き渡るほど大きな声は、落語家として、広く言えば演技者として、かなりの強みですよね。ドラマでの出世の早さはともかくとして、実際の落語界でも伸びるタイプだと思います!
>みんとさん
何と言っても、遅れて披露した「タイガータイガーじれっタイガー!」は良かった! 客席もじっくり注目してしまいましたよ。特に前の方に座っていた人が目立ったのでね(笑)。今回出たトリックや仕掛けは、「クドカンならでは」というよりは「クドカンすごいや」と驚嘆するばかりです。ほんと、毎回驚かされますね~。
>まりこさん
毎回ながら上手くリンクさせるものですね~。谷中と中谷って・・・やっぱお見事。クドカンはこうした予想もできないことで楽しませてくれますよね。安定して注目度が高いです。
>wakanaさん
どうも初めまして! 「ありがタイガー!」に関しては、私もググったんですよ(笑)。そしたらそちらに行き着いたという・・・。そしていずれこの記事も、ググって引っかかることでしょう。なんとまあ、面白いつながりですね。コメントありがとうございました!
>lovelytellyさん
ね~、「週刊テレビガイド」の記事、良いでしょう? 私も紹介した甲斐がありました。さすがベイベー(マネしてみました)。元々笑いが分からないキャラだから、自分の口から笑わすことを言っても気付かない時があるんですよね。そこも好きだったり(笑)。
>青いパンさん
実は「組長ラブリー(はぁと)」って感じ?(笑) でも一応「裏の世界の人間」で、「落とし前つけぇ!」という姿勢はありますよね。そっか、八王子-浅草間だったわけですよね? 3人の権助は頑張ったなあ~。
>ちーずさん
そうなんですよ、公式サイトじゃあ「組長」だけでね。銀次郎も「銀次郎」とだけでね。でも今回の話のためにそう表記していたことが分かりました。中谷謙・中谷銀次郎で良いんですよね? 先を見越してのサイト作りも大変だ。第5話の高座の人物も、また当てちゃいました~!
投稿: ads(あず)@管理人 | 2005.05.14 23時48分