2007.04.19

わたしたちの教科書・第2話

学校でのややこしい問題に体当たりしているこのドラマ。公式サイトのBBSでも、初回話の放送後はかなり反響があったようです。私も後に確認したけど、結構強気な意見もありますね。ただそれはほんの一部に過ぎず、掲載されなかったすごい意見も多いと思いますが・・・。

○ドラマ視聴率は本館サイトの該当コーナーから!
○フジテレビ系「わたしたちの教科書」
第2話「学校崩壊」

転落した生徒の死亡を受け、副校長・雨木(風吹ジュン)らは、対応に追われる。耕平(伊藤淳史)は、珠子(菅野美穂)に「死んだ生徒のために、担任として何もできなかった」と後悔の念を漏らす。だが、珠子は「死んだ人間のことなんてすぐに忘れる」と突き放す。学内が平穏を取り戻したころ、生徒の指導記録がなくなる。

明日香(志田未来)の転落死と落書きだらけのカバンから、いじめの可能性を察した耕平。副校長・真澄(風吹ジュン)に問い詰めても「この学校でいじめの報告が挙がったことは一切ありません」と言い返され、明日香に虚言癖があったことを理由に言いくるめられてしまいました。その夜耕平は珠子の行き付けの店に訪れると、彼女から結婚歴があることと明日香が連れ子であることを聞かされ、酷く突き放されてしまいました。

明日香が亡くなって一ヶ月が経ち、平穏を取り戻した頃。教師たちに義務付けられていた生徒の指導記録が保管庫から無くなる事件が起こり、それを格納した耕平が責任を感じ珠子に相談すると、彼女はテーブルに爪楊枝をばら撒いてある例を話しながら、多忙で記録を怠っていたある教師が白紙であるのを隠すために指導記録ごと持ち出したことを指摘しました。さらに「犯罪者というのは、小さな罪を隠すために、大きな罪を重ねるもの」と続け、耕平が「そんなのは異常事態」と答えると、「あの学校は今、異常事態なのよ」と言い返しました。逆に、珠子が耕平へ明日香のカバンの件で問い詰めると、彼は言葉を濁してはぐらかし「いじめなんでしょうか?」とも発言。以前の熱心な彼ではなくなっていました。

一方珠子は、同棲中の直之(谷原章介)に明日香との関係を含む過去を告白し、明日香が暮らしていた児童養護施設を訪れていました。そこには小遣い帳があり、中を見ると「タイヤキ」という文字が。また、自宅に帰り戸籍謄本を探し出すと、そこには確かに明日香の名前が。さらに、保存していた明日香のノートの中には、「おかあさん」という題の作文が。当時二人は「珠子さん/明日香さん」と呼び合う関係で、明日香の作文には近所で「親子」と呼ばれる喜びが切々と書かれていました。しかし実際は、珠子が明日香に冷たく当たり、作文用紙を破ったこともある微妙な関係。珠子はテープで貼り直されたその作文を読み、過去を思い出して涙を流し始めました。

その後、耕平は指導記録を管理していた八幡(水嶋ヒロ)を疑い自宅へ押し掛けて説得すると、彼はドア越しに学校生活の疲れを訴え、かつては耕平のように名教師になるのを夢見ていたことも告白しました。また、珠子は耕平に明日香と過ごした日々を告白し始め、微妙な関係にありながら明日香が鯛焼きを尻尾から食べる共通点を見つけ喜んでいたことを話しました。すると耕平はどこかで鯛焼きを買ってきて珠子に尻尾から食べさせ、「もしかしたら、いじめがあったのかもしれません。なのに、僕は気付かなかった」と言って、再び明日香の件をはっきりさせることを誓いました。翌日、学校では何者かによって「ごめんなさい」という添え書きと共に指導記録が返され、問題が一旦回避された頃。裁判所から証拠保全のため珠子が訪れ、2年3組の教室で耕平に「いじめがあったのかもしれません」という発言が録音されたボイスレコーダーを見せました。珠子は以前のように「神様は良い人を選んでご褒美をあげるわけじゃない。悪い人を選んで罰を与えるわけでもない」と言い・・・。

確かに異常事態である喜里丘中学校。今回、指導記録の事件はあっても後味が悪いまま解決に至り、問題は再び明日香の件に移されました。一度は学校側のやり方に従った耕平も、珠子と会話を続けるうちに改心したけど、今度はその珠子がボイスレコーダーを手にして動き出しました。この二人の関係はいまだに微妙ですね。

微妙といえば珠子と明日香の関係もそうだったけど、明日香は珠子のネグレクト(養護放棄)にも子供ながらに耐え、血がつながっていなくても仲良く振舞おうとしていました。その想い出の一部が作文の件や鯛焼きの件で、珠子は明日香と過ごした僅かな日々を思い出しては少なからず悔やんでいました。気持ちの変化は誰しもあるもの。今になって明日香のことであれこれ動く珠子だけど、理由はどうあれ当時から優しく接していれば・・・。

教師同士ではなく弁護士が絡むから、ストーリーがややこしくなっています。しかも、学校の生徒が弁護士と関係があるからさらにややこしいです。学校教育って、ただ勉強を教えるだけでは成り立たないんですよね。金八先生を夢見て教師になった人が、現実を知ってどれだけ挫折したことか・・・。

【おまけ感想】
高校になると「ただ教えるだけの教師」は増えるものですね。私は「高校時代の恩師」はほとんど思い浮かびません。何か、悲しい。

○関連記事「わたしたちの教科書・第1話」

「Water Me」
主題歌「Water Me」(BONNIE PINK)

「わたしたちの教科書」オリジナル・サウンドトラック
「わたしたちの教科書」オリジナル・サウンドトラック

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2007.04.12

わたしたちの教科書・第1話

現代における学校問題をテーマにした、原作無しのオリジナル作品「わたしたちの教科書」がスタートしました。しかし、主人公は教師でも生徒でもなく弁護士というのがちょっと変わった所。ドラマのタイトル自体が意味深だけど、それに含まれたメッセージを掴むべくしっかり注目して見ました。

○ドラマ視聴率は本館サイトの該当コーナーから!
○フジテレビ系「わたしたちの教科書」
第1話「いじめと裁判と」

女性弁護士が、学校の問題を通して、人間の二面性を暴いていく。喜里丘(きりおか)中学に赴任してきた新米教師・耕平(伊藤淳史)は、不登校ぎみの生徒・明日香(志田未来)のことを気に掛けていた。そんな中、耕平は、明日香が弁護士・珠子(菅野美穂)と一緒にいるのを目撃する。明日香が登校した日、学校で生徒の転落事故が起きる。

喜里丘中学に臨時教員として赴任した耕平は、教室に入らず校庭で一人本を読んでいるクラスの生徒・明日香に出会い、彼女から「世界を変えることはできますか?」と突然問い掛けられ戸惑いました。他の教師たちによれば彼女は変わった生徒らしく、児童養護施設で生活し評判も悪いとのこと。でも耕平が明日香に学校生活のことを尋ねると、特に問題が無いような回答をするだけ。そんな中、明日香がクライサー法律事務所の弁護士・珠子を訪ねるようになり、ある日耕平も二人がいた現場に偶然やってきて三人で食事をすることに。そこで明日香は耕平の箸の持ち方が間違っていることを強く指摘したけど、その明日香は珠子に「世界を変えること」について酷く嘲笑され、耕平は二人の間で困惑するばかり。その後、席を外した明日香を追って珠子がトイレに行くと、彼女は香水を付け手をずっと洗っていました。理由を聞くと「臭いから」と答え、珠子は明日香の行動が理解できないまま。しかし、耕平が明日香に真正面から向かい熱心に説得を続けたことで、彼女は彼に対して心を開き突然コインロッカーの鍵を手渡しました。

そして、明日香が笑顔で登校し教室に入った日、校庭での生徒同士のじゃれ合いが大きな暴動に発展。生徒たちは教室からその様子を伺い、教師たちは何とか抑えようと必死になっていました。その頃、明日香は2年3組の教室に一人残り、何かを思い詰めながら静かに様子を伺うだけ。やがて暴動が収まった頃、今度はある生徒が教室の窓から転落したことでまた騒ぎに。その生徒とは、なんと明日香だったのでした。翌朝、珠子が自宅でタバコを吸っていると、同棲している事務所の先輩・直之(谷原章介)から突然プロポーズされたけど、彼女は何故か快く返事をしませんでした。そしてその直後、新聞で明日香の転落事故を知り、すぐに病院へ向かったけど面会謝絶で会えず。そこで同じく駆け付けた耕平と再会し、店で彼女について会話をするうちに以前会食した際の不審な行動の話に発展。耕平は明日香からもらい受けた鍵のことを思い出し、珠子と共に駅へ向かいコインロッカーを開けると、そこには彼女のバッグが。そして中には、「死ね」と書かれた教科書の数々が。それを「いじめ」だと断定する珠子と、「彼女の物と決まったわけではない」と主張する耕平。たまらず耕平は珠子を部外者扱いし何者かと問い掛けると、彼女は「母親」と答えたのでした。その直後、タクシーを呼んでどこかに向かおうとする副校長・真澄(風吹ジュン)が二人の前に現れると、彼女は明日香がついさっき亡くなったことを告白。事態はいきなり最悪な展開に・・・。

学校モノでありながら、単なる生徒と教師のぶつかり合いではなく、そこに弁護士が介入していくという意外な展開。それは、最近いじめ問題も扱う珠子が明日香の母親である(らしい)ことも関係しますが。それにしても、この初回話はあまりにも衝撃的。耕平の前では普通の生徒らしいそぶりも見せていた明日香だけど、裏では思いもしない真実を秘めていて、ついには亡くなってしまうことに? それが自殺なのか他殺なのかはまだはっきりしていないけど、とにかくテレビドラマの教師に憧れて教職の道に進んだ耕平は、いきなり大問題に直面してしまいました。今度の展開が気になるところですね。

主人公は、弁護士の珠子こと菅野美穂さんの方。時には強気に振舞う役を熱演していたけど、「役作りのために初めてタバコを吸った」というその喫煙シーンは圧巻。鼻からも煙を出していたし、すごいと思ったなあ。また、彼女の恋人である直之こと谷原章介さんは、このドラマで10クール連続出演を果たしたそうです。頑張り過ぎとはいえ、それもすごいと思ったなあ。さらに、新米教師の耕平こと伊藤淳史くんは、初々しさも含めてしっかり役に入っていましたね。もう「チビノリダー」とか「電車男」なんて言わせないような勢いでね。かつて同局系ドラマ「みにくいアヒルの子」(私的に大好きなドラマ)で悪ガキ小学生を演じ教師を常に困らせていた彼だけど、今では逆に教師となって生徒たちと向かい合う立場に。この辺りには大変興味があり、応援したいところです。頑張れ、チビノリダー!(違うって?)

また、脇役となる教師たちも一癖ありそうですね。英語教師の吉越希美(酒井若菜)は夜の店で働き、体育教師の戸板篤彦(大倉孝二)は金に溺れ、数学教師の八幡大輔(水嶋ヒロ)は自宅にてネットに夢中で、国語教師の熊沢茂市(佐藤二朗)は変わり者で娘と上手くいかず。唯一真面目そうなのが社会科教師の大城早紀(真木よう子)だけど、明日香が転落事故を起こした際にはその後の対応シミュレーションを文書にまとめて教師たちに配布していたし。っていうか、表紙にデカデカと「シュミレーション」って間違えて書くのは辞めようよ、気が抜けるじゃん(笑)。そんな教師たちを現状まとめているのが、副校長の真澄。生徒たちの対応は経験から知り尽くしているようではあったけど、どれも無難な対応で実際効果はあるのかどうかと。また、彼女の言動は現実の教師にありがちなものではないかと。

もう一点、非常に気になったのが音楽面。耕平と明日香が会話する数シーンで、ラフマニノフの「ピアノ協奏曲第2番・第2楽章」をアレンジした曲が流れましたね。ラフマのその曲はすごく好きなので、私は部分的に心地良く聴きながら見ることができました。逆に、今度は心地良くない例で、BGMのブツ切りが目立ったこと。ラフマの曲もそうだったけど、直後に驚かされる展開もあってドキドキものでした。緊張感を漂わせる演出の一つでしょうか。何かと話題になりそうなこのドラマですが、今後もしっかり注目していこうと思っています。明るいドラマになるとも思っていたけど、こんなに重いドラマだったとは・・・。

「Water Me」
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「わたしたちの教科書」オリジナル・サウンドトラック
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