僕の歩く道・第11話(最終話)
このドラマの終了と共に“「僕」シリーズ・三部作”が終了するわけですが・・・。何だか残念に思いつつも、毎回のように楽しめて本当に良かったと思います。
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○フジテレビ系「僕の歩く道」
第11話(最終話)「僕は歩き続ける。」
残業で動物園に残っていた輝明(てるあき・草なぎ剛)の元に、結婚生活に限界を感じて家を飛び出した都古(みやこ・香里奈)がやって来る。今まで輝明を見守る立場にあった都古だが、輝明を必要としているのは自分の方だと気付く。一方、ロードバイクの練習を続けてきた輝明は、里江(長山藍子)らの応援を受けて、レースに出場する。
ロードバイクの大会に出る決意を固めた輝明。彼は家族からの理解を得ることができたんですね。河原(葛山信吾)との生活に限界を感じ離婚を決意した都古。彼女は都古は輝明といるのを望んでいることに気付いたんですね。そんな中、里江(長山藍子)は堀田(加藤浩次)から自立させることを告げられ、グループホームのことを聞きました。いずれはそうさせなければならないと思っていた彼女だけど、やはり息子のことが心配でもあったんですね。兄妹の秀治(佐々木蔵之介)とりな(本仮屋ユイカ)や、真樹(森口瑤子)や幸太郎(須賀健太)も、彼についてそれぞれの思いを抱いていました。
一方動物園では、久保(大杉漣)に望んでいた本社戻りの声が掛かったけど、彼はかつてほどの願望は無く今は動物園と動物を愛していました。その噂を知った古賀(小日向文世)が問いただしても、彼はその辞令を断るつもりだと言うだけ。しかしその後、古賀や三浦(田中圭)他の職員たちが久保を励まして納得させ、彼はようやく本社戻りを決意しました。そして輝明は、亀田(浅野和之)と共に練習を続け、皆も彼を励まし応援していました。40kmもある、彼にとっては過酷なレース。しかし、輝明は亀田の言葉を胸に抱き、以前都古からもらった手紙を御守りにして、そのレースに臨みました。
そして当日。緊張し耳を塞いでいた輝明は、スタートの合図と共にゆっくりとペダルを漕ぎ出しました。懸命に道路を走る輝明。彼とのことを思い出しながら応援する仲間たち。その後輝明は随分遅れてゴール付近まで到達したけど、トビの鳴き声を聞いた彼は突然コースから退きトビを探しに走り始めました。やがて輝明はこれまでずっと見つけられなかったトビを発見し、羽を広げて空へ飛び立っていくのを見届けて、ある決意を固めました。そして再びコースへ戻り、仲間が見守る中ついにゴールイン。輝明はグループホームへ行くことを告げたのでした。時は過ぎ、グループホームに入った輝明が久々に大竹家へ戻るある日。輝明と都古は自転車に乗って、どこまでも続く道をゆっくりと走り出しました。その道は、未来へと続く・・・。
見て感動。見て満足。良いラストでした。自閉症の輝明が周りの人物にもたらした効果は大きく、彼自身もついに自立することができました。輝明がたびたび気にしていたトビがカギになるのは予想できたけど、そのトビをレース中にやっと見つけられたことで、彼がさらなる決意を固めたという流れも良かったです。その輝明からSMAPの主題歌「ありがとう」の言葉が大きく告げられると思ったけど、彼のレースでの番号が“39(サンキュー:ありがとう)”だったり、入ることになったグループホームの名前が「ありがとう」だったりで、間接的に表現されていましたね(笑)。
思えば、輝明の衣装や道具といった全ての所有物が黄色で統一されていたり、輝明が都古へ送り続けた手紙が脈絡の無いまま4行で統一されていたりで、良い意味での“しつこく変わらない演出”が印象深かったです。特に後者は、「都古ちゃんへ」から始まるその日の出来事をありのままに書き綴っていて、後に必ず「手紙、出したから。(輝明)」、「うん、待ってる。(都古)」といったやりとりを重ねていましたね。また輝明は、「お湯の温度は39度」、「カレーはやっぱりチキンカレー」と事ある毎に口にしていて、掃除する時は枯葉を正確に掃いて長方形ができていたし、エサのリンゴを切るときも定規を使って寸分の狂い無く正確に切っていたし、彼の几帳面さも“しつこい演出”で表現されていました。私としてはその辺りはほとんど苦になりませんでした。むしろ「これでもか」と言わんばかりの重ね合わせに「上手い印象付けだなあ」と思いましたね。素直さというか地道さが良く分かったものだけど、「僕の歩く道」の「(地)道」を掛けていたのかも?
さて、このドラマの終了と共に“「僕」シリーズ・三部作”が終了したわけですが・・・。2003年の「僕の生きる道」では余命を宣告された主人公が死に至るまでの思いが描かれ、2004年の「僕と彼女と彼女の生きる道」では仕事に生きる主人公が娘の気持ちを理解していく姿が描かれ、そして2006年の「僕の歩く道」では自閉症の主人公が周りの人の心を動かす様子が描かれました。どれもストーリー性は異なるものの、感動は全てにありました。私の中では、毎回のように泣けた「僕の生きる道」が最も印象に残っているかな。でも「僕と彼女と彼女の生きる道」での凛ちゃん(美山加恋)の名セリフ「はい!」も印象に残っているし、今回の「僕の歩く道」も今は特に印象に残っています。私が声を大にして言いたいのは、「シリーズ全作品を外れ無く楽しめた」ということです。ありがとう!(このドラマの主題歌のタイトルで締め)
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