「進路」の問題で親子ゲンカか・・・。私も高校受験の時に、親と一時期反発し合ったことがあります。でも将来を見込んだ本当の意味での「進路の話」ではなくて、単に「滑り止めの高校を受験するかどうか」でもめただけ。万が一そこへ入学することになっても、志望校に行けないまま楽しい高校生活を送れる自信が無かったんですね。結局は妥協して受験して合格できたけど、猛勉強したおかげで志望校にも合格して無事入学できました。自宅から15分くらいで行ける中堅校だけど、勉強やら何やらで結構楽しい高校生活を送れて良かったなあ・・・。そんな想い出にも浸りながら、このドラマを存分に楽しんでいます!
○ドラマ視聴率は本館サイトの該当コーナーから!
○日本テレビ系「野ブタ。をプロデュース」
第6話「親と子の青春」
彰(山下智久)は、父親から家に戻るように言われる。反発した彰は下宿を飛び出し、修二(亀梨和也)の家に転がり込む。一方、修二らが遊びで作った“野ブタ人形”がクラスで大ウケ。修二たちは、キャラクターグッズを使った信子(堀北真希)のイメージアップを思いつく。新たに製作したキーホルダーが好評で、3人は思わぬ大金を手にする。
今回は「進路」の話。冒頭で修二と彰が登校中、修二は道を歩くサラリーマンたちを見て「オレたちもさ、こんな退屈そうなオッサン連中みたいになっちゃうのかなあって」と一言。それを受けて彰は「なりたくない! なりたくない! あんな風にはなりたくな~い!」と一言(笑)。この何気無い会話が、後々深い感動につながるとは思ってもみなかった・・・。
修二がカバンに付けていたブタのアクセサリー。これは彰がこっそり付けたもので、元々は信子が作ったもの。これがクラスの女子に評判が良いらしく、修二はそこに目を付けて信子の好感度アップを狙い、3人はアクセサリーの量産体制に入りました。修二の部屋で懸命に作業を続ける中、信子はアクセサリーを手に取って「野ブタ。パワー、注入!(振り付き)」を披露。信子、マジでイケてます!(笑) それを初めて知った修二(意外だ!)が、またもや名案を思い付きました。「これ(アクセサリー)を持っていると願い事が叶う」。そんな噂を流せば売れると言ってのけたけど、実際はどうだか。しかしそこが修二たちの腕の見せ所で、とりあえず買わせた生徒たちの会話を陰で盗み聞きして、その願いを実現すべく裏でいろいろと動いて、あたかも願いが叶ったように思わせる作戦に出たんですね。生徒たちは願いが叶ったことで大喜び! その噂も広がってアクセサリーはバカ売れ! 軽く10万円以上ですか? 相当売れちゃったんですね~!
この間にいろんなこともありました。修二は、売上金を計算している姿を見た父親に「お前サラリーマンに向いてるかもしれないよ?」と言われて動揺(笑)。彰は、会社を継ぐように父親から説得されながら、「覚悟が決まらない」と呟くだけ。信子は、友達になってくれたかすみ(柊瑠美)に特別なデザインのアクセサリーをタダであげて、そのかすみからおみやげの鯛焼きをもらったことで大喜び。彰の所へ急いで向かって「友達が、できた」と伝えたし、普段感情を表に出さない彼女が控えめながらも笑顔も見せたし、これは相当うれしかったみたいですね。「野ブタ。パワー」は、徐々に外部へ広がっている!
しかし、アクセサリーのニセモノが流出! 他校の生徒の仕業らしく、予想外の展開に修二と彰も大弱り。でもそこでめげない“プロデューサー”たちは、売上金を使ってバージョンアップしたアクセサリーを作成することに決定! デザイン担当は信子で、題して「ノブタキーホルダー ニューバージョン」。「豚力・注入中」という文字と、ポーズをとっている可愛いブタの組み合わせで、まさに「野ブタ。パワー、注入!」のアクション。これがかなりイケてる~! まあストーリーでは、流行が去って残念ながら大量に売れ残ってしまい、何者かにまたイタズラでそれらに黄色いペンキをかけられてしまったけど・・・。でも実際に商品化したらかなり売れるんじゃないかな? 少なくともこのドラマのファンなら飛び付くんじゃないかな? どこに誰に依頼すれば良いのか分からないけど、「野ブタ。キーホルダー、発売!」を望みます!(笑)
「大成功」の後に「大失敗」。結果重視の修二もひどく落ち込んでしまったけど、黄色いペンキをかけられたキーホルダーたちを前にして、信子は「私たち、次にいかなきゃ、ね?」と修二と彰に伝えました。さらにある朝、信子は2人を公園に連れ出して、誰かが土の中に隠した宝箱を見せました。その箱の中には、ブタのアクセサリーが! 信子は「私たちの作ったものが、誰かの宝になってたんだよ。誰かの心の中に残ったんだよ。私は、それで充分だと思う。」と修二と彰に伝えました。信子の与えたこのWパンチに、2人の心も変わっていったようです。そして、信子自身も・・・。ある日3人が学校で提出した進路希望調査書には、こう書いてありました。
2年B組 草野彰 その他の希望進路「道端の十円玉」
2年B組 小谷信子 その他の希望進路「笑って生きる」
2年B組 桐谷修二 その他の希望進路「ちゃんとした人間になる。」
肝心な志望校等の記述は一切無し。「その他の希望進路」のみの記述には、担任の横山先生(岡田義徳)も「不真面目なのか、真面目なのか・・・」と、少し笑って呟いたのでした。その横山先生もちょっと良い話があって、かつて売れ残って封印したはずの自作詩集「使い捨てカイロ」が、ゴーヨク堂の店主(忌野清志郎)の粋な計らいで店に置いてもらったせいか、ブタのアクセサリーの後でバカ売れして大流行! その一節は「使っちまったカイロは、もう二度とは熱くならない」とか「白い薔薇はバラ科の花 白い奥田君は耳鼻科の息子」とか(笑)。これにはキャサリンこと佐田教頭(夏木マリ)もバカ笑いで、横山先生はその流行が理解できず「どこでそんな笑ってんだ?」とか「そんな面白いのあったっけ?」とか(笑)。ほらほら、だんだん“うっちー(木更津キャッツアイ)”化してるよ~? これもたぶん“それなりに”売れると思うので、「横山タケシ。詩集、発売!」を望みます!
彰は父親に「お前の好きにしていい」と言われてびっくりしたけど、お金に例えて人生について説明された上で、続けて「お前は、道っ端で落っこってる、十円玉のまんまでいろ。」と言われました。その彰の答えが、進路希望調査書で書いた言葉だったんですね。そして修二はある朝の登校中、いつか見た同じようなサラリーマンたちの姿を見て「この人たちも、悔しかったり、うれしかったり、誰かを大事に思ったりしながら、働いているのかもしれない」と思ったのでした。彼らは今回の件で確実に変わりました。それはまるで「野ブタ。がプロデュース」だったような・・・。
今回のストーリーはすごく良かった! 3回以上見返したくらいに! これまでの中では最も好き! 軸は「進路」の話で内容はあくまで「信子のプロデュース」がメインなんだけど、それらが上手く重なり合っていたと思いますね。「謎の真犯人は誰だ?」とか気にせずに見たくらい、面白かった~! さて今回ラストで、彰が「オレ、プロデュース辞めたいんだけど」と修二へ伝えていましたね。それに、「野ブタ(信子)が皆のものになるのが苦しい」とか「野ブタをオレだけのものにしたい」とか。プロデュースチーム、危うし?
○関連記事「野ブタ。をプロデュース・第1話」
○関連記事「野ブタ。をプロデュース・第2話」
○関連記事「野ブタ。をプロデュース・第3話」
○関連記事「野ブタ。をプロデュース・第4話」
○関連記事「野ブタ。をプロデュース・第5話」

原作「野ブタ。をプロデュース」(白岩玄)

主題歌「青春アミーゴ」(修二と彰)
「野ブタ。をプロデュース」オリジナル・サウンドトラック

「すいか」DVD-BOX(河野英裕&木皿泉の代表作)
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