2005.05.23

タイガー&ドラゴン・第6話

Macの新OS「Mac OS X 10.4 Tiger」が、約1年半ぶり・4度目のメジャーアップグレード版として4月末に登場しました。あいにく私はMac派ではないんだけど(生粋のWindowsユーザ)、「隣の国が気になるぞ?」って感じだけで注目だけはしています。ただ現在は、商標権侵害問題やセキュリティ問題でも騒がれているようですね・・・。ところで、「Tiger」といえば「タイガー&ドラゴン」(強引?)。脚本のクドカン(宮藤官九郎)は、このドラマを始めとする作品を愛用のMacで書いています。ああ、「Tiger」は導入したかな? それともまだかな? もしかして脚本を書きながら、「タイガータイガー使いタイガー!」なんて言ってたのかな?(笑)

○ドラマ視聴率は本館サイトの該当コーナーから!
○TBS系「タイガー&ドラゴン」
第6話「明烏」

竜二(岡田准一)らは女性に興味がないどん吉(春風亭昇太)のために、合コンツアーを企画。虎児(長瀬智也) は銀次郎(塚本高史)に任せていた債務者・克子(薬師丸ひろ子)が逃げて、ドタキャンする。さらに、メグミ(伊東美咲)ら女性陣もひとり欠員が出たため、竜二は会場の温泉地にいた女を誘う。その女こそ、虎児が追う克子だった。

「えっ? もう時間ですか? しょう~がないわね~。 タイガー&ドラゴン!」

この時点ではまだ何者かが明かされなかったので役名は置いといて、数々のドラマや映画で活躍する女優の薬師丸ひろ子さんが、こんな一言を叫んで始まりました。出囃子は、彼女の出世作となった大ヒット映画「セーラー服と機関銃」の主題歌「セーラー服と機関銃(原題:夢の途中)」でした。こうしてようやく「女流落語家」の噺が見られたわけだけど、「クドカンドラマに薬師丸ひろ子」と言えば、やっぱり“美礼先生@木更津キャッツアイ”でしょう~。ぶっさん(岡田准一)やアニ(塚本高史)も出ていることだし、映画「木更津キャッツアイ 日本シリーズ」以来久々に会話なんてしたのかもしれませんね!

今回のお題は「明烏」。「あけがらす」と読みます。私は当初大ミスして「明鳥(あけどり)」だと思っていました(笑)。でもそれは私だけではないはず・・・。真面目で堅物過ぎる若旦那のことを気にする父親は、町内の遊びである源兵衛と太助に頼んで吉原へ連れて行かせました。「お稲荷さまのお参り」と聞いていた若旦那も、着いてからはさすがに気付いてすぐ帰ろうとするけど、源兵衛たち二人は「大門(入口)で止められる(チェックされる)」とウソの脅しを入れて何とか留まらせました。しかし若旦那は、そこで出会ったある花魁と一夜を過ごして良い気分。逆に二人は良いこと無しで悪い気分。若旦那と花魁のいる部屋へ行き、すっかり吉原が気に入ってしまった若旦那へ「ゆっくりして行きなさい、私たちは先に帰ります」と言いました。そこで若旦那が、「あなたたち、先に帰ってみなさい、大門で止められます」と言うのがオチ。ウソの脅しを最後まで本当だと信じたところが、真面目って言うか何と言うか。まあ普通はそうなりますけどね。ちなみに「明烏」とは「夜明けに鳴く烏(からす)」という意味だけど、「男女の朝の別れ」を意味するところもあります。

さあこれが、現代ストーリーとどう結び付くか? 小虎(虎児)の腕の見せ所です。ここで、2つの要素が重要になってきます。

1つ目は「落語ユニット“喜利喜利ボーイズ”」。寄席の人気を集めようと、林屋亭一門が中心となってユニットを結成し、日本テレビ系「笑点」の名物コーナー「大喜利」を真似た演目で客を笑わせます。人気コーナーは「あいうえお作文」。「“あ”わてず “い”そがず “う”でを組んで “え”がおで “お”しくらまんじゅう!(これは自作)」等と順に言うやつですね。オチまで終わったところで、5人が立ち上がって“OH! 喜利喜~利!(ぎりぎり)”と言って決めポーズ。これが結構笑えました~。そして「本家・大喜利」での座布団運びの山田くんに当たるのが、名前が微妙に似ている山崎くん、つまり虎児。司会がどん兵衛(西田敏行)で、あいうえお作文をやらせる5人の弟子がいて、座布団運びをする名前の似た人が1人がいるということで、上手いこと「大喜利」とつながっていますね。クドカンは、当初からこのスタイルを想定していたのかな?

2つ目は「堅物の落語家・林屋亭どん吉」。超マザコンでいて、昔からメガネを掛けた姉3人に圧倒され続け、女性不信になってしまったどん吉。彼が「明烏」の若旦那になります。実はこの放送の前に、NHK「スタジオパーク」にて春風亭昇太さんがゲスト出演したんだけど、実生活でも独身ということでその辺りのことをいろいろと質問されていました。

3つ目は「謎の行きずり女・白石克子」。借金を抱えながらもblogで日記を更新するという変わった設定の克子。実は冒頭で高座に上がったのはこの人だったんですね。彼女が「明烏」の花魁になります。ただ、「現地の女」ではなく「行きずりの女」というのが落語と異なる所。後は、年齢かな・・・。

さてここからはスムーズに。「明烏」の源兵衛と太助は、どん太(阿部サダヲ)と竜二。彼らは合コン温泉旅行を企画してどん吉を無理矢理連れ出すんだけど、その合コン相手とはメグミ(伊東美咲)を含むバスガイドたち。しかし女性陣の頭数が足りず、たまたま現地近くに来ていた克子を誘って、合コン開始! 若い者(竜二たち)は弾けてたけど、若くない者(どん吉と克子)はしんみり。でもその二人はいつの間にか良い関係になっちゃって、なんと一夜を過ごしてしまいました。一方で虎児はある借金女を探していたんだけど、それは何と克子! 翌朝、「明烏」に合わせてどん太や竜二たちが、また「借金取り」で虎児や銀次郎(塚本高史)が、彼の泊まった部屋へ行きました。すると、どん吉と克子が一つの寝床の中にいて、しかも既に愛を誓い合ったと聞いてびっくり! 虎児たちは任務を優先して、克子の夫となるどん吉へ二百万円近い借金の返済を要求すれば、どん吉は「返しますよ! 返しゃあ良いんでしょう?」と強気な発言。これで何となく万事片付いた形になって、どん太が「あたしら、寄席がありますんで東京へ帰ります!」と言って一同が去ろうとすると、どん吉が「あんたたち、帰れるもんなら、帰ってごらんなさいよ。」と呼び止めるのでした。そして続けて(ここからは小虎による)、「私がいなきゃね、『あいうえお作文』ができませんよ」と言って「明烏」のオチへと何とかつなげました! ほほう、設定も違えばオチも違うんだ? OH! 喜利喜~利!(笑)

ストーリの紹介が終わったところで、今回見どころだった3つの要素を書き連ねます。

1つ目は「虎児の銀次郎への思い」。喜利喜利ボーイズたち(どん兵衛とどん吉を除く)が上野のランパブへ行った時、組長(笑福亭鶴瓶)たちから克子の借金取り立て話を電話で受けた虎児は、「今回は銀次郎に一任させたい」と伝えました。それは、いずれ銀次郎が組を背負うことを想定した虎児の気遣い。しかし真実は、ランパブで思う存分遊ぶための言い訳(笑)。ただ、一度克子に夜逃げされた時、虎児はその気遣いとやらを銀次郎へ直接伝えました。そのシーンは良かった! 虎児から見れば、銀次郎はまだ半人前だけど可愛い舎弟。今の時点では良いコンビです。

2つ目は「竜二とメグミのラブゲーム」。これまで数話にまたがって二人の(叶わぬ?)恋模様が端々で描かれてきたけど、今回の合コン温泉旅行では混浴風呂に入って、ついにキスしました! 竜二、良かったね。でもメグミは、ちょっと面倒くさい女かも?

3つ目は「小虎の新パターン」。今回ついに出たよ、「タイガータイガーありがタイガー!」が! これは第4話の冒頭文でも紹介したけど、いきなり登場しましたね。やはり間違いではありませんでしたね。これで謎は解けました。ありがタイガー!

喜利喜利ボーイズたちは今回限りかな? 無くすには惜しまれるユニットですけどね。それにしても、ドラマレビューどころか通常記事の公開が、都合により大幅に遅れています。でも、「私がいなきゃね、『あずスタ』が成り立ちませんよ」なんて言いたい。ありゃ、普通過ぎて笑えない? OH! 笑いもギリギ~リっすか?

●「タイガー&ドラゴン」・私的な満足度ランキング
第1位: 「厩火事」の回[第5話]
 (笑いと涙の夫婦漫才劇。全編に渡って、完璧に近い出来でした!)
第2位: 「三枚起請」の回[スペシャル]
 (約2時間もあるこのストーリーは、作り込みもすごくて面白かったです。)
第3位: 「饅頭怖い」の回[第2話]
 (どん太が面白過ぎ! 元も有名な落語だし、知っている分かなり楽しめました。)
第4位: 「茶の湯」の回[第3話]
 (新登場のキャラが良い味を出していました。)
第5位: 「明烏」の回[第6話]
 (喜利喜利ボーイズの演目が実際に見てみたくなりました。)
第6位: 「権助提灯」の回[第4話]
 (落語はベタだけど、現代ストーリーの立場逆転には驚かされました。)
第7位: 「芝浜」の回[第1話]
 (これが「クドカン流」と言わしめた、スペシャルと連続ドラマの掛け橋的存在です。)

○関連記事『タイガー&ドラゴン・ドラマスペシャル』
http://adstv-web.cocolog-nifty.com/studio/2005/01/post_11.html
○関連記事『「タイガー&ドラゴン」が連続ドラマ化決定!』
http://adstv-web.cocolog-nifty.com/studio/2005/02/post_2.html

・「タイガー&ドラゴン」オリジナル・サウンドトラック

「タイガー&ドラゴン」
オープニングテーマ「タイガー&ドラゴン」(クレイジーケンバンド)

DVD「タイガー&ドラゴン」( 「三枚起請」 の回)
DVD「タイガー&ドラゴン」[「三枚起請」 の回]

シナリオ本「タイガー&ドラゴン」[「三枚起請」 の回](宮藤官九郎)
シナリオ本「タイガー&ドラゴン」[「三枚起請」 の回](宮藤官九郎)

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2005.05.16

タイガー&ドラゴン・第5話

「夫婦漫才」はテレビ等でたまに見かけるけど、「ドツキ系夫婦漫才」は久しく見ていないような気がします。最近少なくなったような・・・。本当に仲が悪いのか? 本当は仲が良過ぎるのか? 目の前で行われる熱演ぶりを見ていると、いろいろと考えてしまうものですよね。今回はそんな「ドツキ系夫婦漫才」の話。しかし、その、私、こんなに良い話だとは思いもしませんでした。ま、まさか、落語がテーマのドラマを見て、本気で泣くことになるとは・・・。

○ドラマ視聴率は本館サイトの該当コーナーから!
○TBS系「タイガー&ドラゴン」
第5話「厩火事」

虎児(長瀬智也)は出所したばかりのまるお(古田新太)とその妻・まりも(清水ミチコ)に出会った。まるおは過去に3回、酒が原因で傷害事件を起こしていた。その夜、寄席で2人の漫才を見て感動した虎児は、付き人になる。そんな中、漫才の舞台を控えていたまるおは、公演前に竜二(岡田准一)に勧められ、断っていた酒を飲んでしまう。

「はい! 気を取り直して、せ~の! (大勢で)タイガー&ドラゴ~ン!」

なんと男たちを虜にする女性バスガイド・メグミ(伊東美咲)が高座に上がり、寄席の客たちを引き連れた寄席の前にて全員で、こんな一言を叫んで始まりました。おぉ~、第3話第4話のレビューで書いた「メグミ登場」の予想が、辰夫(尾美としのり)に続いてまた当たってしまったよ! この分だと・・・って予想すると“どーんどーん”当たりそう? 「ああ、今度は組長(笑福亭鶴瓶)が怖い・・・(落語「饅頭怖い」より組長召喚の念押し?)」。しかしメグミが高座に上がるとしても、まさか舞台裏の様子や外(裏原宿の竜二の店にも!)にまで出て“ガイド”して回るとは予想できなかったなあ。この設定、めちゃめちゃ上手いじゃないですか! この時点でグッ! まあ連れられた客たちは、どこへ行ってもメグミばっかり見たりケータイで写真を撮ったりしていたけどね(笑)。そういえば、寄席の前でケンカし合う中年夫婦が通り過ぎていったっけ・・・。といったところで今回の話。もう本当に、深くて深くて・・・。一連の流れでまとめるのが難しかったので、今回に限っては一風変わった形でレビューを進めていきたいと思います。かなり長文になるけど、できればじっくり読んでくださいね。私も今回ばかりは歌って言わせていただきます。♪俺の話を聞け~!(♪読め~ かな?)

○「落語解説」の項
今回のお題は「厩火事」。「うまやかじ」と読みます。この落語は、ろくに働かない酒好きの亭主と髪結いとして働く妻の物語。夫婦喧嘩した妻が「亭主の愛の本心を知りたい」と仲人を尋ねたところ、仲人は二つの話を聞かせます。「唐土(もろこし・現在の中国)でその昔、孔子の厩(馬小屋のこと)が火事になった時、孔子は大事な馬よりも家来の方を心配した」という心温まる故事と、「我が国でその昔、旦那が凝る瀬戸物を持った妻が階段から滑り落ちた時、旦那は妻よりも大事な瀬戸物の方を心配した」という呆れた話。そこで試しに、亭主の持っている大事な瀬戸物を割って、どっちを気にするか様子を見てやろうと計画します。そして作戦決行! さあ亭主はどうする? 結果は・・・妻の方を真っ先に心配したようです。ああ良かったね~、ありがタイガーだね~(笑)。ホッとした妻は、亭主にその理由を聞いてみたんです。「ユーはミーを心配してくれたのネー(何故英語?)」。それで亭主が、「当たり前じゃ~ん!(何故現代語?) お前がケガしたら、明日から遊んでて酒が飲めねえ~」って言うのがオチ。つまり、「妻が仕事できなきゃお金が入らず好きな酒さえ飲めないや」っていうことね。ちなみに、落語家がこの「厩火事」を演目として話すことは、老若男女の登場人物を演じるのもあって相当難しいそうです。「二つ目(落語家の位・前座の次)」になった小虎(虎児)としては、一つの挑戦とも言えるこのお題。彼の技量に期待したいところです。

そうそう、「厩火事」に見られる「試し話」って、「大岡裁き」の有名な逸話「本当の母親」に似てるなあと思いました。一人の小さな子供に、母親と名乗る二人の女。さてどちらが母親か? では試しに両側から引っ張らせてみよう! あっちへどっこい、こっちへどっこい。子供は痛くて声を上げたため、こっちの女は思わず手を離し、あっちの女は勝ち誇る。そこでお奉行様(大岡越前)が一言。「子供を思い遣って手を離したこっちの女が本当の母親だ。フォッフォッフォ!(やや誇張)」というお話です。「試し話」としては似ているけど、「厩火事」の話とはちょっと違う。しかし今回の話は、その落語をベースに「ちょっと違う要素」が盛り込まれていたと言えました。それは後々お伝えするとしましょう。

○「登場人物」の項
05051601さて現代。関西出身の「上方まりもまるお」という夫婦漫才コンビがいました。酒好きのまるおは、以前その酒のせいで傷害事件を起こして刑務所に服役し、昨年の暮れにようやく出所してきたばかり。今は大好きな酒をキッパリと断ち、妻のまりもと東京の事務所で心機一転頑張る決心をし、現在に至っています。まるおは過去に3回もの逮捕歴があり、元ボクサーでケンカも強い男。1回目の逮捕の時は組長に保釈金を払ってもらったことがあり、その恩を忘れず今でも組長のいる事務所へ挨拶に伺ったりもします。また、二人の仲人はどん兵衛(西田敏行)と小百合(銀粉蝶)で、彼らの元へも挨拶に伺ったりします。ここで「厩火事」と対応付け。酒好きの亭主はまるお、髪結いの妻はまりも、相談を受ける仲人はどん兵衛と小百合、特に小百合となりますが、他にも相談に乗る人物がいるようです。とりあえず、設定はこんな感じです。

○「上方まりもまるおの夫婦漫才 in 寄席」の項
05051602ただのしょうもない中年夫婦だと思っていた虎児は、その二人が寄席で「上方まりもまるお」として出ているのを見て「ん゛~?」とひたすら驚くばかり(笑)。ドリカムことDreams Come Trueの「Eyes to me」の出囃子(高座への登場音楽)に乗せて登場し、「浪速のドリカムこと、まりもー、まるお、ですー!」と言ってドツキ系夫婦漫才が始まります。金髪の長髪カツラをかぶるまりもと、でっかい蝶ネクタイを付けるまるお。この二人の漫才がもう面白くてたまらない! ドラマ内での演技とはいえ、古田新太さんと清水ミチコさんの息はピッタリで、完成度が高い! ごく自然に楽しめちゃいました。漫才さえ知らなかった虎児も、彼らとの初対面の悪印象を忘れて徐々に漫才そのものの魅力に惹き込まれ、「ばぁーはっはっはっ!」と大声で笑う始末。虎児が本気で笑う姿って、何か良いよね(笑)。ところで「漫才の内容」については、基本的に夫婦ならではの話でお互いをけなし合う「夫婦漫才」の超典型。まりもが変わらずボケまくり、まるおがドツキでツッコミを入れる形です。面白い掛け合いがいろいろあったけど、注目すべきは以下に挙げる二つのやりとりです。

(とりあえずツカミを一つ・・・)

まるお:「まあ~二人でね、これからも頑張っていかなあかんな~って
     言うてるんですけどね」

まりも:「あんたあんまり頑張らんでもよろしいで?」
まるお:「なんでやんな~?」
まりも:「あんたが死んだら」
まるお:「わたしが死んだら」
まりも:「保険金ががっぽう入るさかいに」
まるお:「いらんこと言うなお前はぁ(頭をドツキ) 立てんかいな亭主をぉ(頭をドツキ)」

(浮気話でケンカになる二人・・・)

まるお:「今日という今日はもう許さへんで。ワレお前浮気しとったんかい?」
まりも:「してへんわ!」
まるお:「ウソや!」
まりも:「ウソやないわ!」
まるお:「ウソや!」
まりも:「ホンマや!」
まるお:「ウソやっ!」
まりも:「ホンマやっ!」
まるお:「ウソやっっ!」
まりも:「ウソやっっ!」
まるお:「ほなよろしいがな~ってええことあるかい!(張り倒す)」
(立ち上がったまりもはたまらずまるおに反撃開始)
まりも:「あんたー!(頭をドツキ) いい加減にしいや!(蝶ネクタイをパチン)」
まるお:「うぁ~ん、堪忍や~、堪忍・堪忍・かんニンニンや~(忍者のマネ)」
まりも:「わたしがウソついてる時はなー」
まるお:「この人がウソついてる時はー」
まりも:「顔に出ます!(カツラを上に持ち上げて鼻を膨らませ口を尖らせる顔)」
まるお:「思いっきり出とるやないかい!(再び頭を激しくドツキ)」
まりも・まるお「♪まりもとまるおは~おもろい夫婦です
         どうもありがとうございました~」

パチパチパチ~ッ! テレビの前でだけど、本当に楽しませていただきました~! しかし、この二つのありきたりなやりとりが、最後で重要なものになってくるのでありまして・・・。

○「虎児・裏プロデュース」の項
05051603落語以外の「お笑い」に出会い、とても影響を受けてしまった虎児は、まるおとまりもを賞賛して全面的にバックアップ。まるおを連れて裏原宿にある竜二の店「ドラゴンソーダ」へ出向き、竜二に二人のカッコ良い舞台衣装を発注。竜二はまるおと顔見知りであり(どん兵衛たち両親が仲人なのもあって付き合いが長い)、虎児からは笑いの良さを強く語られたため、快く承諾しました。ただし、「ダセーもん作ったらお前、ドツキ回すぞ!」という虎児の脅しあり(笑)。また“ジャンプ亭ジャンプ”こと淡島ゆきお(荒川良々)には、「CLUB寄席」なるイベントに出演させてもらうよう、脅しを入れて依頼しました。「虎児プレゼンツ&裏プロデュース・ドツキ系夫婦漫才」の準備はバッチリ!

○「まるお・波乱万丈の人生」の項
05051604ある時、辰夫の店で虎児はまるおからその生い立ちを聞きました・・・。実家は兵庫県の姫路。父親が借金を抱えて逃げ回っていたため、母親が水商売をして稼ぎ、そしてまるおを育てた。いつも一人にさせることを悪く思いながら、母親は「かんニンニン!」と言って忍者の構え。まるおが漫才で見せるギャグは、母親譲りのものだったんですね。そんな母親を楽させようと、まるおはボクシングを始めた。しかしデビュー戦が決まった日、母親は自宅アパートで首を吊り自殺。その10日後、今度は父親が海に車ごと突っ込んで後追い自殺。両親を一度に失ったまるおは、中卒でキャバレー等のボウヤになり、18歳の時にまりもと出会い、流れ着いた大阪で漫才を始めた、ということでした。序盤から「ドツキ回すぞっ!」等と怒鳴っていたまるおだったけど、この時は真面目な顔をして静かに語りました。その話を聞いた虎児は泣きまくり! 何故でしょう? 「だって・・・、途中まで俺と一緒で、後半まぎゃ、真逆なんだも~ん!」だそうです。偶然なのか、途中「真逆」というセリフを噛んだ形になったけど、そのせいで“逆に”虎児のセリフが光ったような気がしました。「なんだも~ん!」という口調も、話を聞いているうちに一時自分の辛い子供時代を思い出したかのように思えて、可愛かったなあ。そばで話を聞いていた辰夫も、「関東と関西の文化の違いじゃねぇか~?」と涙ながらに語りました。まるおをますます気に入ってしまった虎児は、「さあ一杯(おっ、酒を許すか?)・・・蕎麦湯飲め(ドテッ)」。まるおも一応飲んでは見るけど、「ウェ~」と吐き出して悲しい顔をしていましたとさ(笑)。

○「真打ち・林屋亭どん兵衛の噺『厩火事』 in 寄席」の項
05051605
0505160605051607
寄席の高座では、どん兵衛が「厩火事」を披露。内容は既に紹介した通りだけど、良かったのは「仲人の二つの話」の再現シーン! 「厩の話」では、「孔子のいえ」という札が立てられた家(これ笑う~)から家来たちが走ってくるんだけど、それは虎児・竜二・銀次郎(塚本高史)・チビT(桐谷健太)の4人。孔子に扮するまるおに厩の火事のことで謝っていたけど、皆カタコトの似非中国語を使てたアルヨ(笑)。意外にも眉や目がキリッとしてたチビTが一番中国人ぽかたアル・・・。「瀬戸物の話」では、瀬戸物好きの旦那がどん太(阿部サダヲ)で、妻がどん太の妻・鶴子(猫背椿)。それで妻が階段から滑り降りると、旦那は「瀬戸物を壊しゃしないか、鉢を壊しゃしないか」と落語通り36回言うんだけど、阿部さんが息継ぎもせず言いまくる姿を見て爆笑! 単なる一シーンだけど、ものすごい熱演ぶりでした・・・。ここでもう一つ良かったのは、落語の「亭主の妻が仲人を尋ねる」について、現在の話が入ってきたこと。まりもが病院で小百合とバッタリ出会い、小百合と同じで「定期検診だった」と話します。その後喫茶店「よしこ」でママ(松本じゅん)もいる中、まりもは小百合に「亭主の愛の本心を知りたい」と尋ねるんだけど、小百合は落語のようには助言しません。では誰が? まあ大体予想はつきますけどね。ここで再び高座のどん兵衛の話だけど、仲人の「試しに亭主の瀬戸物を割る」という計画に対して、不安になった妻が「先に亭主へ、皿を割ったら必ず体を心配するよう言ってくれ」と頼んで、仲人が「それじゃダメなんだよ~」と言う話で観客をドッと笑わせます。実はこの「根回し」の話が、後になって生きてくるんですね・・・。

○「アクシデント発生」の項
05051608「店で酒を飲まぬよう見張っておけ」と虎児から頼まれた辰夫は、どん兵衛の落語見たさにいつの間にか店を抜け出して寄席で鑑賞。げげっ! まるおは? なんと、竜二と一緒にいました。まるおが酒を断っているのを知らない竜二は、「昔は楽屋でも飲んでたじゃないですか!」と言いながらビールをコップに注いで差し出すと、まるおはそれまでじっと我慢していたのに急にグイッと一杯。「ふわぁ~~~!」だって(笑・・・笑えないけど)。そこからは焼酎に切り替えて酒を丸飲み。虎児たちは慌てて店に戻ったけど時既に遅し。今度は半蔵(半海一晃)のおでんの屋台にあった酒をコップに注いで一気飲み。「エイドリアーンッ!」と大声で叫ぶと、まるおは浅草の町を全速力で走り出しました。出た! “オジー@木更津キャッツアイ”モード炸裂だよ~! それで終わればまだ、まだ良かったものの・・・。寄席での漫才披露を前に、その寄席の近所で若者たちに因縁を付けられて乱闘騒ぎに! しかしまるおは元ボクサーだから、何人いようとも自慢の腕で打ち負かすことができたんだけど、そのせいで警察に連行されてしまいました・・・。いったいどうなる?

○「虎児の目覚め in まるおとまりもの家」の項
05051609まるおが連行されるのを見て倒れたまりもを、どん兵衛に頼まれた虎児が看病。病人を冷やせば良いのか温めれば良いのか分からず、「とりあえず常温で良いかな?」と聞く虎児のセリフが好きでした。虎児によれば、竜二は帰されまるおは拘束されたままとのこと。その竜二はどん兵衛により、まるおが刑務所に入っていたことや酒を断っていたことを今になってようやく知りました。そして「自分は何も悪くない」と言う竜二を、どん兵衛は親として一芝居演じて助けてやったんですね。自分のしたことを後悔する竜二・・・。ところでまりもは、「今度こそまるおに愛想が尽きた」と話すんだけど、虎児は以前まるおと話したことを交えて「彼は本来人が良い」という話をしました。それでもまりもは態度を変えない様子。そんな中、まりもは「厩火事」の話に感銘を受けたと話すんだけど、同時に「まるおには酒以外何も無い」とも。そこで虎児が「いや、あるぞ。酒より大事にしてるもの。」と一言。まりもはすかさず「何?」と聞くと、虎児は静かに答えました。「漫才」。さあ~お待たせしました!(読んでくれた方、感謝!) 虎児、いや小虎の、「現代版『厩火事』」が始まりますよ~!

○「二つ目・林屋亭小虎の噺『厩火事 feat.まるおとまりも』 in 寄席」の項
05051610落語「厩火事」を披露するにあたって、「DV(ドメスティック・バイオレンス:家庭内暴力)」についてどん兵衛が「DV(弟子・バイオレンス:弟子とは凶暴な小虎のこと)」と言ったのに対して、小虎は「家庭外暴力」と称して「20年間舞台の上で嫁をドツいて生きてきたバカな男。ドツキバカ、略してDV(ドツキ・バカ)」と言いました。よっ! 二つ目、のっけから上手いね~!

さて現代版「厩火事」。本来仲人に「亭主の愛の本心を知りたい」と尋ねるところだけど、まりもが小百合の次に尋ねたのは虎児と竜二でした!(予想できましたか?) それで会話しているうちに、まりもの口からつい出た「末期ガン」で行くことに決まりました。ん? まりもは青ざめた表情? それとも趣旨が変わったようで困った表情? とにかくまるおに末期ガンだと伝えて、それでもドツいてくるようなら「暴力亭主」、そうでなければ「愛情亭主」というわけ。意見がまとまったところで作戦決行・・・でもちょっと待って? ここで出ました。「タイガータイガーじれっタイガー!(&舌なめずり)」。いつもより1.5倍の勢いがあったけど、客席はシーンと静まり返りました(笑)。虎児的には、これでいいのだ! 「よーし・・・」って言ってたし?

組長に保釈金を払ってもらって、まるおは一日だけシャバへ。車で銀次郎(運転席)と竜二(助手席)がまるお(後部座席)を乗せて走っていたところ、なんとまるおはまりもに合わせる顔が無いと言って大阪へ帰ると言い出し、「東京駅へ行け」と命令しました。たまらず竜二は、まるおへ「まりもは末期ガン」と告白。作戦を知らない銀次郎はマジ驚き。そしてまるおは「戻れ! ドツキ回すぞ!」と言ったのでした! あの場合仕方が無かったとしても、楽屋以外で本人へ話すのは本来作戦外。でもそれが、どん兵衛の「厩火事」で「根回し」として話されたことにつながったのでした。また、「落語解説」の項で書いた「ちょっと違う要素」にもつながります。この時点で「今回はちょっと違う『厩火事』」になるわけですね。ところで、竜二が「ガン」や「半年」という言葉を口にした時、オジーに続いてまたもや“ぶっさん@木更津キャッツアイ(余命半年というキャラ設定)”を思い出してしまいました。きっと竜二を演じる岡田さんも、「木更津の設定みたいだな」なんて思ったはず?

場所は「CLUB寄席」の楽屋。なんとまりもは、計画した内容を逆にしてほしいと虎児に頼みました! つまり、ガンと知ってもドツいてくるようなら「愛情亭主」、そうでなければ「情けない亭主」というわけ。後者の場合は、きれいさっぱり別れるとまで決心しました。そして竜二たちが到着し、虎児と隠れて途中経過の緊急打合せ。虎児が「逆になった」と話せば、竜二は「もう言った」と話しました。竜二が言わなければいつも通りにドツいただろうに・・・時既に遅し。そこへ竜二の“ダセー”舞台衣装に着替えたまりおが登場し、まりおが「君、ガンなんか?」と話せば、まりもは黙ったまま「うん」と頷きました。さあここから、究極のドツキ系夫婦漫才が始まります!

○「上方まりもまるおの夫婦漫才 in CLUB寄席(by 小虎の噺)」の項
05051611
ジャンプ亭ジャンプの紹介で、「Eyes to me」の出囃子の中登場する「上方まりもまるお」。しかし! まるおはツカミから泣きっ放しで、まりもが何を言っても何回ボケてもドツけない状態。最悪です・・・。それを客席で見ていた「タイガー(虎児)&シルバー(銀次郎)&ドラゴン(竜二)」の並び順でのやりとりが面白かったので、ちょっとだけ差し込みますよ。

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(舞台を見るタイガー&シルバー&ドラゴン)

虎児:「(腕を組んで)離婚だな」
銀次郎:「(計画を知らぬまま)えっ?」
虎児:「(腕を組んだまま)いやウソなんだよ、奥さんが旦那試してんだよ」
銀次郎:「(虎児に)ガンじゃねぇんすか? (竜二に)ガンじゃねぇのかよ?」
竜二:「(左手だけ腰に手を当てて)やっぱり背中に銀色のライオンが・・・」
虎児:「(竜二を見て)うるっせぇお前は黙ってろよっ!」

数十秒のシーンだけど、大爆笑! 計画を知らなかった銀次郎が、知る二人各々に異なる口調で質問するのもツボだったけど、竜二が夫婦や漫才よりも舞台衣装の方を気にして、虎児がすかさずツッコミを入れたのがかなり笑えました~。ゴホン、さてと・・・ここからしばらくは、笑い無しです。

05051613
寄席でも披露した「ツカミ」に入ります。

(とりあえずツカミを一つ・・・)

まるお:「まあ~二人でね、これからも頑張っていかなあかんな~って
     言うてるんですけどね」

まりも:「あんたあんまり頑張らんでもよろしいで?」
まるお:「なんでやんな~?(泣きながら)なんでやねん・・・」
まりも:「あんたが死んだら」
まるお:「わたしが死んだら・・・」
まりも:「保険金ががっぽうごっそう入るさかいに」
まるお:「いらんこと言うなお前はぁ(頭をドツキ) 立てんかいな亭主をぉ(頭をドツキ)
     (泣きながら)ほんまやな・・・、わしが死んで・・・、
     保険金でまりちゃん楽させてやりたいなあ・・・」

まりも(追加):「・・・」

もう夫婦漫才どころじゃあありません。たまらず、寄席でも披露した「シメ」に入ります。

浮気話でケンカウソ話でとんでもないことになる二人・・・)

まるお:「今日という今日はもう許さへんで。ワレお前浮気しとったんかい?」
まりも:「してへんわ!」
まるお:「ウソや!」
まりも:「ウソやないわ!」
まるお:「ウソや!」
まりも:「ホンマや!」
まるお:「ウソやっ!」
まりも:「ホンマやっ!」
まるお:「ウソやっっ!」
まりも:「ウソやっっ!」
まるお:「ほなよろしいがな~ってええことあるかい!(張り倒す)」

立ち上がった困り果てたまりもはたまらずまるおに反撃攻撃開始)
まりも:「あんたー!(頭をドツキ) いい加減にしいや!(蝶ネクタイをパチン)」
まるお:「うぁ~ん、堪忍や~、堪忍・堪忍・かんニンニンや~(忍者のマネ)・・・。」
(以下、全てセリフ移動&追加)
まりも:「なんやさっきから! お客さんに失礼やろ!」
(ここでまりもが、客に向かって末期ガンの「ドッキリ」を仕掛けたと告白。)
まるお:「ちょっと待てっ! なんやそれ?
     ほなお前、死ぬ言うのはウソなんや?」

まりも:「ウソや!」
まるお:「ウソなんやっ?」
まりも:「ウソやっ!」
まるお:「ウソなんやっ?」
まりも:「ホンマやっ!」
まるお:「どっちじゃあーっ!」 ←[本当に問いただしたかったのでしょうね]
まりも:「わたしがアホかー! うちがウソついと、 ←[ここで詰まります]
     うちがウソついとる時はなー」
まるお:「この人がウソついてる時はー・・・。」 ←[向かい合う形で数秒の間あり]
まりも:「顔に出ます!(カツラを上に持ち上げて鼻を膨らませ口を尖らせる顔)」
まるお:「思いっきり出とるやないかい!(再び頭を激しくドツキ)
     やぁっぱりウソやったんかーっ!(激しくドロップキック)」

(虎児&竜二&銀次郎を始め、客たちが大爆笑!)
まるお:「こりゃあワレー! よーも亭主に恥かかせやがったなぁーっ!(頭をドツキ)」
まりも:「(笑いながら)なんや! アンタみたいなろくでなしでも、
     女房死んだら悲しいんか!」

まるお:「当ったり前じゃあボケッ! お前が死んだらなぁ?」

小虎さん小虎さん、オチの方お願いしま~す。そちらにマイクをお返ししま~す!

○「再び、二つ目・林屋亭小虎の噺『厩火事 feat.まるおとまりも』 in 寄席」の項
05051614

小虎:「明日っから・・・遊んでて酒が飲めへんやんけ」

ということで、最後は「厩火事」のオチ通りの言葉で終わりました。客席からは拍手喝采! そして高座の小虎は、客席の正面後ろの方へ拍手を送りました。そこにはまるおとまりもが! まりもが立ち上がって、伏せているまるおを立たせると、そのまるおはお約束でまりおをドツいて一笑い。そのまままりもへズームアップ。しかし! その涙ながらの笑顔が、「ボンッ」というカメラのシャッター音と共にモノクロになり、遺影に変わりました。まりもは本当にガンで、この舞台を最後に亡くなってしまったんですね・・・。

05051615戒名「浪蓮院妙真理大姉」。遺影の前で、まるおは涙を出さず唇を噛み締めるだけ。どん兵衛他関係者が見守る中、小百合が「安心して。あんたが出てくるまで、お線香は絶やしませんからね。」と声を掛けました。まるおは鈴(りん)を一つ鳴らし、手を合わせるかと思いきや、忍者の構えをして「かんニンニン」と呟きました。「まさか本当にガンだったとはなあ・・・」とは、喫茶店「よしこ」でのどん兵衛の言葉。一緒にいた虎児へ、号泣しながら最後に舞台へ上がらせてくれたことを感謝していました。そうなんですよね。計画の一環となったにしろ、「虎児・裏プロデュース」があってこそ、アクシデント後に別れたままにならず、最後に舞台で分かり合えたんですよね。夫婦として、芸人として、最高の舞台で。そのまま恒例の「落語授業料納め&借金返済」になるんだけど、今回はどん兵衛の方から授業料を拒否し、また借金返済は立て替えてもらうよう頼みました。いつもなら虎児が血相を変えて怒るところ。しかし虎児は、「分かったよ。今回だけだぞ。」と言ったのでした! まさかの言葉にゾクゾクっとしましたね。このやりとりも良かったです! その頃刑務所では、看守(緋田康人)が「終わったら食器外に出せ!」と言うと、服役したまるおはお椀を胸に当てて「井上和香!」とギャグ一発。でも無視されてお椀も奪われ「ちょーもーちゃんとツッコめやコラァ~!」とツッコミ。そして看守が「勘弁してくださいよ、毎日毎日!」と言い捨てて出て行かれた後に、まるおは再び叫びました。「君とはもうやっとれませんわ~!」。
05051616

○「ストーリーのまとめ with ウンチク」の項
素晴らしい出来でした。「スペシャルを超えたか?」という勢いでした。「厩火事」を、笑いと涙の感動巨編にしてしまうとは・・・。脚本のクドカン(宮藤官九郎)、すご過ぎますっ! 「上方まりもまるお」の夫婦漫才は2回見られたわけだけど、印象は全く違うものになりました。BGMは一切無しで、二人だけの熱演。私的には、2回目の漫才をCLUB寄席でやる設定にして良かったと思います。その理由は、暗い中スポットライトが当てられた中での「絵」がものすごく良かったから。それに、そのせいで顔に出る細かい表情がしっかりと伝わってきたから。照明が多く全体的に明るい寄席では、泣きの漫才も明るく見えて、これほどまでの感動には至らなかったでしょう。芸人の最期としては寄席の方が相応しいかもしれないけど、今回に関してはCLUB寄席でのイベント会場で正解だったと思っています。

まるお役の古田新太(ふるたあらた)さんと言えば、「劇団☆新感線」の看板役者。私は昔、ニッポン放送「古田新太のオールナイトニッポン」のリスナーで、そこで彼を良く知りました。奥さんは西端弥生さん。以前フジテレビ系「ダウンタウンのごっつええ感じ」にも出演していて、皆からは「ねーやん」と呼ばれていました。笑い方が豪快で特徴のある方です。ちなみに、お二人の子供さんの名前は「あろえ」だそうです。実は古田さんは兵庫県出身で、西端さんは大阪出身。つまり、古田さんはまるおの設定と同じで、西端さんは出身地不明でも関西出身と思われるまりもの設定と同じ。「流れ着いた大阪」という点では、大阪出身という要素でリンクしています。それゆえ、実生活でも関西系の夫婦漫才(ドツキ系?)みたいに振舞っているとしたら、今回のまるお役はごく自然に演じられたのかもしれませんね。

まりも役の清水ミチコ(しみずみちこ)さんと言えば、ご存知の通りレパートリーが豊富な顔マネ&モノマネタレント。私は昔、フジテレビ系「夢で逢えたら」の大ファンで、ダウンタウン・ウッチャンナンチャン・野沢直子さんたちと一緒になって繰り出すコントで、毎週土曜夜はかなり笑わせていただいたものです。愛称はこれまたご存知の通り「みっちゃん」ですね。清水さんの出身は岐阜県高山市で、同じ東海圏出身者として応援はしていました。清水さんは舞台ではピアノ(または鍵盤楽器)がパートナーであることが多いけど、そのマネ芸は・・・もう語る必要はないですね。毎回奇抜なネタで笑わせてくれます。

さて今回、この二人が夫婦漫才の芸人としてコンビを組みました。その演技は、もう本当に素晴らしかった! とにかく息がピッタリで、そのままコンビを組んでもいけるくらい? 見ものだったのは、2回目のCLUB寄席での名演技。暗い舞台なのもあって、特に古田さんなんかは得意中の得意である演劇で演じているかのようでしたね。しかし清水さんも負け劣ってはおらず、そんな古田さんにしっかり付いていっていました。冷静に考えると、「ドラマの中で漫才を演劇のように披露していた」ということになるんですね。それってすごいことだと思いませんか?

公式サイトにて、第5話「厩火事」における磯山晶P(プロデューサー)のコメントが5/13付で掲載されていました。この落語をネタにすることで考えた結果、「古田さんと誰かの夫婦漫才の話」という案がまず浮かんだそうです。古田さんは、磯山Pやクドカンの作品にゆかりのある方なので問題無し。しかし、その奥さんのキャスティングで非常に悩んだそうです。そこで、「お笑いタレント」と「お笑いで舞台経験者」で絞り込んだ結果、清水ミチコさんに白羽の矢が立ったそうです。こうして、忘れ難い「にわか夫婦漫才芸人」が誕生したんですね。その磯山Pも、最後の漫才シーンをロケのモニターで見た時は泣いてしまったとのこと。それは、多くの視聴者も同じでした。毎度ながら、スタッフの皆さん、お疲れさまでした!

その他、夫婦漫才に関係しないところも充分に楽しめました。竜二とメグミが微妙な距離で居続ける中、青山にある竜二のアパートが登場しましたね。実際の“自宅”は、チビTの部屋の押し入れだったけど(笑)。また、どん兵衛がケータイを買って「め、メ、メール?」と言ったり、弟子に「アドレスは?」と聞かれて「台東区浅草・・・」と自宅の住所を素で言ったりするシーンも笑った! そのどん兵衛が虎児に「厩火事」披露の連絡を入れた時、打ち込みに苦労したであろう(作ったスタッフも苦労した?)、メチャクチャかつ日本語読みだけはできる文章も笑った! 後はなんだろう、「罰金(バッキン)ガム宮殿にブチ込むぞコラ~!」とか「俺が好きなものは皆好きなんじゃねえかなと思って」とか「(まるおについてまりもへ)あの人が見捨てられるってことは俺も見捨てられるようなもんで」とか「手強いね~」等の虎児のセリフは全部好き。うれしいことと辛いことが交互に訪れて表情豊かだった竜二の姿も好き。「はっかったっのっしおっ!」等のどん太のギャグも実は好き。リサ(蒼井優)のキックや睨み顔も何か好き。どん兵衛の弟子たちのアシストも懸命で好き。他にもたくさんあるけど、最後のどん兵衛の言葉も全部好き。とにかく、全体通して、本当に良かったっ! この気持ち、皆さんにも伝わったでしょうか?

○「レビューのまとめ」の項
ふぅ~~~! 序盤で書いた通り、かなりの長文になってしまいました。今回取り入れた「一風変わった形のレビュー」は、項目毎に内容がまとまってて逆に読み易いかも? ここまで全て読んでくれた方、ありがとうございました。私としても、かなり思い入れの深い回になりました。またこの記事は、ドラマレビュー系記事の中で、いや、これまでに書いた記事の中で、最も長文になりました。これだけ書いたというのに、実はまだまだ書き足らないことが残っているんだけど、あえてここで締めたいと思います。「私が書き続けたらなぁ、明日っから・・・疲れてて他の記事が書けへんやんけ」

●「タイガー&ドラゴン」・私的な満足度ランキング
第1位: 「厩火事」の回[第5話]
 (笑いと涙の夫婦漫才劇。全編に渡って、完璧に近い出来でした!)
第2位: 「三枚起請」の回[スペシャル]
 (約2時間もあるこのストーリーは、作り込みもすごくて面白かったです。)
第3位: 「饅頭怖い」の回[第2話]
 (どん太が面白過ぎ! 元も有名な落語だし、知っている分かなり楽しめました。)
第4位: 「茶の湯」の回[第3話]
 (新登場のキャラが良い味を出していました。)
第5位: 「権助提灯」の回[第4話]
 (落語はベタだけど、現代ストーリーの立場逆転には驚かされました。)
第6位: 「芝浜」の回[第1話]
 (これが「クドカン流」と言わしめた、スペシャルと連続ドラマの掛け橋的存在です。)

○関連記事『タイガー&ドラゴン・ドラマスペシャル』
http://adstv-web.cocolog-nifty.com/studio/2005/01/post_11.html
○関連記事『「タイガー&ドラゴン」が連続ドラマ化決定!』
http://adstv-web.cocolog-nifty.com/studio/2005/02/post_2.html

・「タイガー&ドラゴン」オリジナル・サウンドトラック

「タイガー&ドラゴン」
オープニングテーマ「タイガー&ドラゴン」(クレイジーケンバンド)

DVD「タイガー&ドラゴン」( 「三枚起請」 の回)
DVD「タイガー&ドラゴン」[「三枚起請」 の回]

シナリオ本「タイガー&ドラゴン」[「三枚起請」 の回](宮藤官九郎)
シナリオ本「タイガー&ドラゴン」[「三枚起請」 の回](宮藤官九郎)

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2005.05.09

タイガー&ドラゴン・第4話

先日、地元の新聞に週一回入ってくる別紙「週間テレビガイド」で、「タイガー&ドラゴン」の記事が表紙に載っていました。それは出演者一人のインタビューを交えて、毎回一つの番組が紹介されるコーナーなんだけど、今回その出演者として虎児役の長瀬智也さんが抜擢! 掲載された大写真は、もちろん高座で「小虎」としての「タイガータイガーじれっタイガー!」の1カットでした(笑)。ドラマの内容が事細かに紹介された記事内で、長瀬さんは「こんなに楽しい仕事はない」とまでコメントしていましたよ! 毎回独自の落語を終えた後で見せる小虎(虎児)の満足そうな顔は、長瀬さん自身の喜びの顔なんでしょうね。本物の落語家である笑福亭鶴瓶さんや春風亭昇太さんの教えも受けて猛特訓したそうだけど、現在約600人いるらしい実際の落語家でも「何年も修行を積んで人を笑わせられるかどうか」とのことで、想像以上に厳しい世界のようです。以上、面白い記事の紹介でした・・・と言う前に、1点だけ気になったことが! 「彼のお気に入りのセリフ」に対して、「タイガー、タイガー、ありがタイガー!」と書いてありました。間違ってるじゃん・・・。いや、もしかして、最終話辺りで出てくる進化形? でも直後に「この言葉を叫ぶたびに、いろんなものが発散できると話す(長瀬さんの言葉)」と書いてあるし? うーん、その真偽はいったい・・・。以上、面白い記事の紹介と一つの謎のお話でした!

○ドラマ視聴率は本館サイトの該当コーナーから!
○TBS系「タイガー&ドラゴン」
第4話「権助提灯」

独身で両親もいない虎児(長瀬智也)は、夫婦に関する小咄(こばなし)が理解できず、どん兵衛(西田敏行)らに夫婦の心得を聞いていた。ある夜、どん兵衛は虎児を連れ、小春(森下愛子)が働くバーへ。彼女は、どん兵衛と組長(笑福亭鶴瓶)が大学時代に取り合った女性だった。さらに、虎児は組長も落語研究会にいたことを知り、どん兵衛にわざわざ弟子入りしたことを悔やむ。

「あ、しまった店開けなきゃ。じゃあねっ!
今度そば食べに来てよ、すぐそこだから。
はい! タイガー&ドラゴン! ・・・これでいい?」

なんと単なる落語好きであるそば屋の店主・辰夫(尾美としのり)が高座に上がって、こんな一言を叫んで始まりました。おぉ~、第3話のレビューで書いた「辰夫登場」の予想が早くも当たってしまったよ! この分だとメグミ(伊東美咲)もいつか絶対にやるな。それにしても、辰夫改めイボリー(やっぱこの呼び方が好き)の噺は面白かった~。いきなり五代目志ん生(ごだいめしんしょう)師匠のモノマネから入って、「40歳・バツイチ」をアピールしながらカメラ目線で恋人を募集してみたり、小虎が「二つ目」に昇格したことで一般的な二つ目の生活ぶりについてウンチクを語ったり。この辰夫ってキャラも良いですね~。最後の「これでいい?」の時は向かって左側の舞台袖を見ていたけど、いったい誰に頼まれたんだろう? タメ口とその口調から、良く知る人物か自分より年下の人かな? 意外なところで、イボリーの大好きな赤羽さん(小泉今日子@マンハッタンラブストーリー)とか?(笑)

今回のお題は「権助提灯」。「ごんすけぢょうちん(または『ちょうちん』)」と読みます。最近は古典落語のタイトルを見るだけで何だかワクワクします。ドラマを通して、落語の面白さから昔の文化まで味わえますからね。「温故知新」ってやつですよ、全くね。この落語はすごく単純な話で、正妻のいる自宅と妾(めかけ:愛人)の家で交互に泊まる旦那さんと、そのお供をする権助の物語です。ある風の強い夜、正妻が妾を心配して旦那さんへ行ってやるように持ち掛け、旦那さんが権助を連れて向かうと、妾は正妻を心配して旦那さんへ行ってやるように持ち掛けます。正妻と妾が、憎み合うよりかはお互い義理を立て合っているのがポイントです。旦那さんは断られては「権助、提灯を付けろ」と言うんだけど、落語の再現シーンでは権助役の「ジャンプ亭ジャンプ」こと淡島ゆきお(荒川良々)が次第に呆れて、「もう付けたまま(ニンマリ)」みたいに言って笑わせてくれました。こうしてさまよっているうちに提灯の火が消えてしまって、ある時旦那さんが「権助、提灯を付けろ」と言うと、権助は「もう提灯には及ばねえ」と言います。それは何故か? 権助曰く「もう夜が明けた」。結局朝までやっていたという意味のオチですね。うん、これは、分かりやす~いっ!

これが現代ストーリーにどう絡むかということで、それは「どん兵衛と組長の30年前からのエピソード」につながります。なんとこの二人は、大学時代に落研で部長・副部長として過ごした良き友だったんですね! スペシャルで仲良く賭けゴルフをやってたのは、そういう理由か~。そんな二人がかつて同時に恋してしまったのが、当時付属の高校生だった小春という女の子でした。ドラマ内でどん兵衛と組長がそれぞれラブレターを渡すエピソードを話していたけど、その良き友に頼んで渡してもらうところが全く同じ(笑)。どっちが本当? どっちも本当? その回想シーンでは、若きどん兵衛が竜二(岡田准一)に、若き組長が虎児になっていたけど、70年代のレトロな雰囲気は一応出ていたかな。そして若き小春はメグミ! 伊東美咲さんがセーラー服姿に挑戦していたけど、こんなのってこのドラマでしかもう見られないよ? ある意味すごいと思いましたよ?

そして30年後の現在、小春はバーのママになっていました。その小春を演じたのは森下愛子さん! TBS系のクドカンドラマには欠かせないこの人を見て、マコト@長瀬さんつながりで“リツコ・マコトの母@池袋ウエストゲートパーク”を思い出すか、ぶっさん@岡田さんつながりで“ローズ@木更津キャッツアイ”を思い出すか、あるいは脚本家としてクドカンつながりで、“千倉先生@マンハッタンラブストーリー”を思い出すか、それは人それぞれってもんですね。それで、皆に黙って密かに小春と会っていたのはどん兵衛の方で、組長はあれから全く会っていなかったとのこと。そんなわけで、どん兵衛が虎児に頼まれて高座で「権助提灯」を披露した時の再現シーンは、旦那さん役のどん兵衛が権助役の淡島ゆきおを連れて、妻・小百合(銀粉蝶)のいる自宅と妾・小春の家を行き来するものでした。「これと同じことを『現代版』としてやって『権助提灯』が成立するのかな?」と思ったけど、そうではなかったんですね。そしてこの辺りから、小虎の「現代版落語」が実名を交えて始まりました。

どん兵衛や組長や小春たちは大学のサークルのOB会を間近に控えていたんだけど、虎児がどん兵衛の密会について組長に口を滑らせてしまったからさあ大変! 幹事だというのに欠席してしまいました。OB会を終えた小春はもうベロンベロンに酔っ払っていて、どん兵衛は虎児へ欠席した組長の家へ送り届けるよう指示。車で送るも道が分からずとまどっていた虎児に、小春は「ナビ付けたら?」と指示。無事到着して虎児が組長にその旨を話すと、合わす顔が無いと言ってどん兵衛の家へ送り届けるよう指示。虎児はナビを付けて直行。無事到着して虎児がどん兵衛にその旨を話す以前に、小百合にバレるのはまずいということで再び組長の家へ送り届けるよう指示。途中から虎児に代わり竜二や銀次郎(塚本高史)も車の運転を手伝って、こんなことを延々と繰り返していたんですね。そうしている間に、運転していた竜二がとんでもない場所へ深入りしてしまい、ナビも役立たずで困っていたところ、寝ていた小春がふと起きて「ナビはもういらない」等と一言。空には朝日が昇り始めていました。「あはは、夜が明けた」。おぉ、これこそ現代版の「権助提灯」! しかも旦那さん役は「小春」で、権助役は「3人の男“タイガー&ドラゴン&シルバー(銀次郎談)”」で、小道具の提灯は「自動車用ナビ」だとは! オチこそ元と同じだけど、これには驚いてしまいました~!

そのオチへ至るまでに、「3つの注目ポイント」がありました。

1つ目は「おでん屋の1シーン」。小春との密会が組長にバレてしまったどん兵衛は、バラした虎児をおでん屋で責めまくり。でもそこで組長の過去を知った虎児が「(組長と小春が)付き合っちゃえばいいじゃん」と一言。その途端、どん兵衛は「ああ、付き合っちゃえばいいじゃん!」等と連呼して喜びまくり(笑)。「アドリブ?」と思わせる可愛らしいアクションも見られましたね。そのはしゃぐどん兵衛こと西田敏行さんを見て、真顔でダチョウ倶楽部の上島竜兵さんに見えてしまったよ・・・(笑)。

2つ目は「どん兵衛と組長の名前」。虎児たちが小春を送っている最中、寝ている隙に彼女が持っていたラブレターをこっそり見ると、差出名として「谷中谷」と書いてありました。これは折り目辺りに書かれたため、その後水に濡れたか何かで「谷」という字が転写されたように見えたけど・・・。“正ちゃん・謙ちゃん”と呼び合っていたどん兵衛と組長。実はどん兵衛の本名「谷中正吉」に対して、組長の本名は「中谷謙」だということが、今回新たに発覚しました! この「谷中」と「中谷」のトリックはお見事! 今日まで明かされなかった組長の苗字だけど、今回のためにずっと隠していたとしたら、クドカン、アンタすごいや・・・(笑)。

3つ目は「小虎の恒例アクション」。実名を交えて上手く「あはは、夜が明けた」とオチを言って一礼・・・しかし拍手が無い? 無い? 無・・・あっ! 小虎が思い出したかのように「タイガータイガーじれっタイガー!」と普段冒頭でやるアクションを見せると、ようやく観客から拍手喝采を浴びました。当初はウケずのままの恒例アクションだったけど、今では多くのお客さんに期待されているんですね~! そこで、小虎が気付くまでの観客に注目! 拍手したがる様子で平手を用意してじっと構えている人たちの中に、手をグーの形にして“タイガースタイル”で構えていた人が何人かいました!(笑) その後小虎がその“タイガースタイル”の手で、一発アクションをかましてやったんですね。辰夫たちも「タイガータイガー!」とはしゃいでいました。もはやこの恒例アクションは、「二つ目・林家亭小虎」の超定番のお約束! かつてこのギャグを授けたどん太(阿部サダヲ)は、自分のギャグがとことんウケない中、相当悔やんでいるんだろうなあ・・・(笑)。

というわけで今回の話はおしまい。この後喫茶店「よしこ」では、これまた恒例の「落語授業料納め&借金返済」の“札束Uターン”が行われたわけだけど、どん兵衛がこっそり1枚抜いて返したのを見逃さなかった虎児、さすがだ(笑)。残念ながら、今回は虎児がこだわる封筒ネタがありませんでしたね。そして最後、組長は虎児に車を運転させて、東京駅へ向かう小春の元へ。久々に顔を合わせた小春へ、謙ちゃんこと組長は覚えのある言葉をもって「愛の言葉」を捧げました。そう、30年前にラブレターを渡したのは、組長の方だったんですね! そのラブレターの続きとなる言葉が、今になってようやく伝えられたというわけです。もしかしたらこの二人、今後良い関係に発展するかも! もう心配には及ばねえ。それは何故か? 「あはは、もう愛が始まった・・・」

●「タイガー&ドラゴン」・私的な満足度ランキング
第1位: 「三枚起請」の回[スペシャル]
 (約2時間もあるこのストーリーは、作り込みもすごくて面白かったです。)
第2位: 「饅頭怖い」の回[第2話]
 (どん太が面白過ぎ! 元も有名な落語だし、知っている分かなり楽しめました。)
第3位: 「茶の湯」の回[第3話]
 (新登場のキャラが良い味を出していました。)
第4位: 「権助提灯」の回[第4話]
 (落語はベタだけど、現代ストーリーの立場逆転には驚かされました。)
第5位: 「芝浜」の回[第1話]
 (これが「クドカン流」と言わしめた、スペシャルと連続ドラマの掛け橋的存在です。)

○関連記事『タイガー&ドラゴン・ドラマスペシャル』
http://adstv-web.cocolog-nifty.com/studio/2005/01/post_11.html
○関連記事『「タイガー&ドラゴン」が連続ドラマ化決定!』
http://adstv-web.cocolog-nifty.com/studio/2005/02/post_2.html

・「タイガー&ドラゴン」オリジナル・サウンドトラック

「タイガー&ドラゴン」
オープニングテーマ「タイガー&ドラゴン」(クレイジーケンバンド)

DVD「タイガー&ドラゴン」( 「三枚起請」 の回)
DVD「タイガー&ドラゴン」[「三枚起請」 の回]

シナリオ本「タイガー&ドラゴン」[「三枚起請」 の回](宮藤官九郎)
シナリオ本「タイガー&ドラゴン」[「三枚起請」 の回](宮藤官九郎)

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2005.05.03

タイガー&ドラゴン・第3話

いやいやぃゃぃゃぁ~、ドラマ「タイガー&ドラゴン」は回を重ねる毎に面白くなっていくようですね! ヤバいよなあ~、来てるよなあ~。おっと! 今回ばかりは、そんな風に「ヤバい」だの「来てる」だのとあまり言わない方が良いみたいです・・・。

○ドラマ視聴率は本館サイトの該当コーナーから!
○TBS系「タイガー&ドラゴン」
第3話「茶の湯」

アマチュア落語家・淡島(荒川良々)が、どん兵衛(西田敏行)に弟子入りを志願する。無礼な態度が気になるが、どん兵衛は承諾。だが、どん兵衛が虎児(長瀬智也)に教えるために高座で披露しようとしていたネタを、淡島は師匠の前に演じてしまう。一方、竜二(岡田准一)はファッション界で高名な片岡(大森南朋)にコラボレート商品を作る話を持ちかけられる。

「何か俺今日あんま出番ねぇみたいだし・・・(誰一人笑わない客席)。
何だこの空気・・・何か言うんでしたっけ? あっ。タイガー&ドラゴン!」

リーゼントとモミアゲが特徴で、ヤクザの組長の息子である銀次郎(塚本高史)が、こんな一言を叫んで始まりました。「自分大好きだもんで、アハハ」等と、自分や彼女のリサ(蒼井優)の自慢話ばかりしていたけど、それよりも恒例のオープニングとは言え、まさか落語をやらない銀次郎が高座に上がるとは! てっきり落語家つながりで、第2話で登場済みのどん太(阿部サダヲ)、SPで登場済みのどん吉(春風亭昇太)、どんつく(星野源)、どんぶり(深水元基)、あと・・・うどん(浅利陽介)か?(お約束の笑い?) そんな風に続いていくと思っていたけど、それだけでは無さそう? でもこうなると、師匠のどん兵衛や本来素質のある次男の竜二はもちろん、女流落語家としてメグミ(伊東美咲)、落語好き代表として辰夫(尾美としのり)、そして組長役で本物の落語家である笑福亭鶴瓶さんも登場してしまうかも? 何だか楽しみになってきました!

今回のお題は「茶の湯」。私、全く知りませんでした、はい(笑)。だから復習しようと思うんですな! ある御隠居さんが老後のたしなみとして「茶の湯」を始め、丁稚の定吉と見様見真似でお茶を立てるんだけど、抹茶ではなく青きな粉を使い、泡は椋の皮(昔の石鹸代わり)で作ったため、できたお茶はまずくて腹を壊す始末・・・。それでもハマリにハマって、手当たり次第に人々へ飲ませたり、妙な材料を揃えてお菓子までこしらえてしまうんですな。それで、ある日尋ねてきた3人にも同じように飲ませたは良いが、彼らも作法なんて分かりゃしない。適当にその場をやり過ごしたけど、口にしたお菓子はもうまずくてまずくて。慌てて便所へ駆け込んで、隣の畑へお菓子を投げ捨てるんだけど、それが農民の顔にベチャ! それを見て「また茶の湯か・・・」と呟くのがオチでさぁ。チャンチャン♪

これが最初分かんなくてさぁ~(苦笑)。理解するのに苦労しましたよ。最初は後から来た3人が1人の適当な作法を真似るところがツボだと思ってたんだよね(それはそれで合ってます)。たまにドラマなんかで、高級料理店に入ったものの作法が分からなくて、他人の作法を真似てあたふたするシーンがあるよね? それに似たものだと思っていたけど、オチではない。オチはあくまで「また茶の湯か」だし? でも文字にして見ると良く分かりました。つまり、農民は現場にいなくとも、「妙な茶の湯」を楽しんだ(?)者が同じようなことをするのを日々見ているから、「また茶の湯やってんの?(虎児のセリフより)」と察して呟くんですね。こうした“間接的な判断”は現実にも良くあるもので、例えば道頓堀川へ人が次々に飛び込むのを見て、「また阪神タイガースが優勝か・・・」と察するのと同じ。これって「タイガー&ドラゴン」的にもナイスな例?(ニンマリ)

さて今回は、2人の新キャラが登場! まずは、「ジャンプ亭ジャンプ」と名乗る淡島ゆきお。アマチュア落語のチャンピオンで、彼が目を付けた若手は必ず売れるという存在らしいです。そんなキャラを演じるのは、脚本のクドカンも所属する劇団「大人計画」の荒川良々さん。今年はNHK大河ドラマ「義経」で破戒僧・大日坊春慶を真面目に演じていたけど、このドラマでもバッチリ役にハマってる! いきなりどん兵衛に弟子入りを頼んだかと思えば、今度は彼に対抗するかのように「茶の湯」を披露。どん兵衛もたまらず「茶の湯」を披露して、後々小虎(虎児)も「茶の湯」のアレンジ版を披露。辰夫も言っていた「なんだぃまた『茶の湯』か?」に強く同感したり(笑)。荒川さんの落語シーンはごく自然体で、「笑点」の大喜利に出演中の三遊亭好楽さんみたいなイメージだったなあ。でもスタイルは林家こん平さん並みの豪快さがあったけど(笑)。それで彼の普段着の一部に大注目! なんと今は無き「近鉄バファローズ(現・オリックスバファローズ)」の帽子をかぶってるよ~! 服装も古ければ考え方も古い。でもそれゆえに、古典落語は滅法強い。う~ん、ナイスキャラですね~!

次に、ストリートファッションのカリスマ的存在で、プロデューサーとしても名高いBOSS片岡。とにかく活動の幅が広く、彼に認められたら間違い無く売れるという存在らしいです。そんなキャラを演じるのは、大森南朋さん。最近ドラマ等に多く出演して良い演技を見せてくれるけど、このドラマでのキャラもかなりインパクトが強くて、通称“BOSS”の口癖通り、彼もヤバいよね~、来てるよね~!(笑) 上手い具合に“コラボ”ってて“カテゴライズ”されてるって感じぃ?(意味不明) それでね、後々小虎も高座で「最近の人は『ヤバい』とかね『来てる』なんて言いますね~」って言うんだけど、ドラマ内でも「どん太がヤバい」とか「今年はメッシュが来てる・来る」なんていうセリフが頻繁に出ますよね? それってクドカンの「自虐」だったりする? そういう私も、自分で書いた過去のレビューを読み返したら、そんな言葉を連発してるんだよね(笑)。小虎さんよ、私のことも含めてそう言うかい? えっ、どうなん? ぶっふぁーっ!

さあそんな中、「茶の湯」を現代ストーリーとどうリンクさせていくのかが見ものなわけで・・・。まずBOSSが「燃えるドラゴンナイト」というクラブイベントを企画し、竜二の気を乗せてチケット代わりのリストバンドを作らせました。竜二は業界の有名人に自分を認めてもらえたことがあまりにもうれしくて、ドラマ「木更津キャッツアイ」のぶっさんライクに喜んでいたっけ(それもある意味「コラボ」だぜぃ!)。でも実際に量産された現物は、竜二のデザイン(赤色で花みたいな形)でないダサいやつ。黄色で「竜的炭酸」って書いてあったけど、なるほど、竜二の店「ドラゴンソーダ」の漢字版ですな? この辺りから小虎の「茶の湯」につながっていくんだけど、竜二は不満を訴えにBOSSの事務所へ出向いても、BOSSは言い分を聞かないばかり。そんな竜二は、こんな形でリストバンドがバカ売れするとしても、自分の「こだわり」ってやつは捨てきれなかったのでした。そこで再びBOSSの所へ出向き、量産したリストバンドと得た売上金を叩き付け、BOSSへ怒りをぶつけるように「どっかのダセー奴とコラボすりゃあいいじゃんっ!」と言ってやったんですね。ああ、スカッとした~! 後日そのイベントに出向いた虎児はBOSSに会って、竜二に「来てる」等と言っていたのが真実かを問い(結局適当だったらしい)、また軽々しくそう言われた者が一喜一憂する理由として「必死だからだよ!」と伝え(強みあるセリフだった!)、最後に「自分の言葉に責任持てよ!」と静かに力強く説得したのでした。そして“虎児的「来てる」”の寄席の招待券を手渡して、そこを後にしました。このシーンはものすごく良かったですね! それでその「ドラゴンナイトとやら」は毎週土曜の夜から翌朝にかけて行われ、帰る参加者たちが墓地の横を通って、その墓地内へダサいリストバンドを投げ捨てるんだけど、それが掃き掃除中の坊主の顔にペタ! それを見て「ああ、またドラゴンナイトだ・・・」と呟くのが「茶の湯」の現代版でした。よっ! 小虎、やるね~! あのチケット代わりのリストバンドを捨てずに持っていれば、いつでも何度でも入場できるという裏技はあるけど、どうやらわざわざ行くほどの大したイベントじゃないみたい? ああ、所詮BOSSも「『センス』という名の『作法』」は大したことが無かったわけね(この辺りが元の落語と何となくコラボってる)。斬新なオチで拍手喝采の客席には、虎児にもらった招待券で来たBOSSもいて、演目が終わるとそそくさと逃げていきました。よっ! 虎児、上手く言い負かしたね~!

これにて虎児は、どん兵衛の判断によって「二つ目(前座の次の位)」に昇格! そう言えば、虎児って毎回「現代版落語」で楽しませてくれるけど、その裏で「つまんない落語」も日々披露しているんだよね(苦笑)。今回はそれを「ネットでの評価」としてちゃんと取り上げていたけど、中盤で披露した何かの落語については確かに「萎えー(ある書き込みより)」だったかも? でも時々繰り出す「独自の落語」が評価されているみたいですね。それから、どん兵衛の借金の返済について。序盤でも虎児より10万から20万への値上げを求められていたけど、その時どん兵衛は「虎児が肩代わりして全額払えば、後は虎児のペースで落語を好きなだけ覚えてもらって(落語1つの授業料は10万円)、お互い満足♪」みたいなことを提案していましたね。これはまさに、良くある「定額制の○○放題」! 普通利用者は喜ぶものだけど、虎児は気に入らないようです(笑)。ヤクザの取立て役として、そのつどキッチリ支払う「即時払い」の方が慣れているもんね。いやいやぃゃぃゃぁ~、しかしまあこのドラマは、どんどん面白くなっていきますね! いずれ連続ドラマ分もDVD化されると思うけど、それを前にお店でも予約注文が殺到するはず。事情を良く知る先輩店員が受けた走り書きの予約メモを、何も知らず驚くばかりでいる新人のバイト店員が見て、きっとこう呟くことでしょう。「また『クドカン』か・・・」

●「タイガー&ドラゴン」・私的な満足度ランキング
第1位: 「三枚起請」の回[スペシャル]
 (約2時間もあるこのストーリーは、作り込みもすごくて面白かったです。)
第2位: 「饅頭怖い」の回[第2話]
 (どん太が面白過ぎ! 元も有名な落語だし、知っている分かなり楽しめました。)
第3位: 「茶の湯」の回[第3話]
 (新登場のキャラが良い味を出していました。)
第4位: 「芝浜」の回[第1話]
 (これが「クドカン流」と言わしめた、スペシャルと連続ドラマの掛け橋的存在です。)

○関連記事『タイガー&ドラゴン・ドラマスペシャル』
http://adstv-web.cocolog-nifty.com/studio/2005/01/post_11.html
○関連記事『「タイガー&ドラゴン」が連続ドラマ化決定!』
http://adstv-web.cocolog-nifty.com/studio/2005/02/post_2.html

・「タイガー&ドラゴン」オリジナル・サウンドトラック

「タイガー&ドラゴン」
オープニングテーマ「タイガー&ドラゴン」(クレイジーケンバンド)

DVD「タイガー&ドラゴン」( 「三枚起請」 の回)
DVD「タイガー&ドラゴン」[「三枚起請」 の回]

シナリオ本「タイガー&ドラゴン」[「三枚起請」 の回](宮藤官九郎)
シナリオ本「タイガー&ドラゴン」[「三枚起請」 の回](宮藤官九郎)

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2005.04.23

タイガー&ドラゴン・第2話

はいどーんどーんどーんっ! 落語をどーんと離れてプロ野球のお話。偶然なのかどうなのか、現在セ・リーグは阪神タイガースと中日ドラゴンズが激しい首位争いの最中でございやす。まーさーにー「タイガー&ドラゴン」! ドラマと共に盛り上がっているのでございやすねっ! 偶然にしては良く出来過ぎた話でございやすねっ! はいどーんどーんどーんっ! せーのっ、東京ドーン!(ドーム?) ありゃりゃ・・・球場ガラ空き?(笑)

○ドラマ視聴率は本館サイトの該当コーナーから!
○TBS系「タイガー&ドラゴン」
第2話「饅頭怖い」

どん太(阿部サダヲ)が女性誌の“抱かれたくない有名人”1位に選ばれる。さらに、自分より先にどん吉(春風亭昇太)が真打ちに昇進したことで落ち込むどん太は、弟の竜二(岡田准一)のもとを訪ねる。そんな中、新宿流星会の日向(宅間孝行)が結婚。娘と結婚させようと思っていた組長(笑福亭鶴瓶)は激怒し、虎児(長瀬智也)に日向を懲らしめろと命令する。

「はいどーんどーんどーんっ! 送りバント・・・。
え゛・・・(寄席ガラ空き)。えぇー・・・タイガー&ドラ(ブツ切り)」

落語よりもナンセンスなギャグばかり発するハッスル野郎の林屋亭どん太が、こんな一言を叫んで始まりました。あまりにくだらな過ぎて、客はどーんどーん帰っていって最後はガラ空き。しかも「タイガー&ドラゴン!」の叫びまで最後まで流してもらえないという・・・(笑)。でも私、スペシャルでも発した「どーんどーんどーんっ! チャカ・カーン!(決めポーズ)」のギャグは結構好きなんだけどね・・・。

今回のお題は「饅頭怖い」。これは学校の教科書にも載るほどに有名で、私も良く知っていただけに予習無く視聴しました。今回は演出の金子文紀さんの自信作らしく(公式サイトでの磯山Pの言葉より)、安心しながら見たけど正直ものすっごく面白かったっ! かなりの傑作です。いや、本当に良くできています。脚本担当のクドカン(宮藤官九郎)の作りこみったら、もうすごいっ!

元々は、ある嫌われ者の松が皆の前で「饅頭が怖い」と言い、それを聞いた町民たちは彼の枕元に饅頭を並べていたずらしてやろうと計画。でもこっそり見てみると、松は「怖い怖い」と言いながら饅頭を美味しそうにムシャムシャ食べるばかり。たまらず皆が「お前が世の中で一番怖いのは何だ?」と尋ね、松が「今は濃いお茶が怖い」というのがサゲ。つまり、本当は大好きなものを「嫌い」と言って、何の苦労も無く手にしてしまう面白さが「饅頭怖い』の魅力です。それにしてもこれ、良くできた話ですよね~。

さてそれを現代風にアレンジしてしまうのが、今度は「このドラマの魅力」ってやつですか? どん太は世間に嫌われまくりの状態で、某雑誌の「抱かれたくない有名人」アンケートでも堂々1位。どん太の妻・鶴子(猫背椿)もその雑誌を見て「出川抜いたよ!」と言って驚く始末(笑)。雑誌「anan」での同企画で先日殿堂入りしたばかりの、あの出川哲郎さんを抜いたっていうんだけど、そこだけ実名なもんだからもう大笑い!(出川さんごめ~ん!) まああの雑誌で「嫌われ者」とされるタレントは、ある意味で「人気者」っていう裏返しの意味があるんだけどね。どん太もほら、落語こそあまりやらないけど、レギュラー番組を7本ほど抱えるバラエティ系タレントだというし?

どん兵衛(西田敏行)の一番弟子・どん吉(春風亭昇太)が真打ちになるらしく、先を越されてひどく落ち込むどん太。そんな彼にもマニアックなファンがいるもので、その人物とは新宿流星会の若頭・日向の婚約者で女子高生の寿子(松本まりか)。日向は組長の娘・静(伊藤修子)を捨てた過去があり、組長はその腹いせに披露宴でハップニング(なぜかこんな表現だった)を起こそうと計画。虎児にそれを実行するよう指示しました。息子の銀次郎(塚本高史)から寿子が「大のどん太嫌い」と“ウソ事実”を聞いた組長は、披露宴にどん太を招いて余興をさせることでめちゃめちゃにしてやろうと考えたのでした。この辺りから、虎児の「現代風『饅頭怖い』」に乗せて展開されました。

何を言っても寿子から「いやーっ! きゃーっ!」と叫ばれ嫌われる(フリをされる)どん太。どん太ヤバい、どん太ヤバい、どん太ヤバいーっ! はいどーんどーんどーんっ! どん太は服を脱ぎ始め、“真・どん太”に変化しました(笑)。追い込まれた時のテンパリ芸が持ち味のどん太は、手の付けられないほどに大騒ぎ! とりあえず数々のギャグで大爆笑。ウケが悪くても迷いもせず大はしゃぎ。もう腹を抱えて笑っちゃいましたよ! 「嫌い嫌い」と言いながらも喜んでいる「実は大のどん太ファン」の寿子を見て、さすがの組長も騙されたことに気付き、激怒しながら寿子に詰め寄りました。組長は「ほんなら他に何が嫌いか言うてみぃ!」と強く尋ねると、どん太に抱きついたままの寿子は冷静に「えっと~、後は~、庭付き一戸建てと~、ドイツ製のシステムキッチンと~、プラズマテレビが~、大嫌いっ♪」と返答。重い空気が広がる数秒間。そして組長は「分かったぁ、買うたらぁ」と静かに一言伝えたことで、会場は拍手喝采! ここで虎児の寄席話に戻ったところで、「後ね、可愛い赤ちゃんが~、大っ嫌い♪(寿子の口調でひたすら可愛く)」、「それは自分で何とかせんかいっ!(組長の口調でひたすら声低く)」というのがサゲ。今度は虎児に向けて寄席の客から拍手喝采! 虎児もだんだん自信有り気になってきましたね。「現代風『饅頭怖い』」はかなり良かったです。スタッフ陣までもが今回のストーリーを絶賛していたのには、大いに納得! 評価がグンと上がりましたよ~~~!

レビューを書いているだけで、ものすごく熱くなっちゃいました。こういうドラマは大事に見ていきたいものですよね! 再び公式サイトでの磯山Pの言葉だけど、収録は既に最終話まで進んでいて(もう完了したかな?)、オールアップしたキャスト陣も数多いそうです。かつて連続ドラマ化が決まった時にも書いたけど、スペシャルの放送前後から既に連続ドラマ化の構想があったがために、収録も随分早くから先走りしていたんでしょうね。今回の見どころは、何と言ってもどん太を演じた阿部サダヲさん。彼のその熱演ぶりはお見事でした! そんな中、密かに私が注目しているのは、尾美としのりさんが演じるそば屋店主・辰夫。寄席の高座でどん兵衛たち落語家の演目が始まって、落語の本編に入る瞬間に「おっ! 今日は「○○」か!」みたいに超反応するのが良いですよね。落語が相当好きなんだなあって思わせてくれます。彼がクドカンドラマに携わったのは、日本テレビ系「ぼくの魔法使い」での間接出演(映画「転校生」の1シーン)から? TBS系「マンハッタンラブストーリー」では、イキなタクシー運転手・イボリーとして大活躍しましたよね。クドカンは彼の持ち味を充分に引き出しているような気がします。ああ、肉食いてぇ、肉!(笑) ああ~、「饅頭怖い」の回は面白かった。「今は“もっと面白い話”が怖い・・・」

●「タイガー&ドラゴン」・私的な満足度ランキング
第1位: 「三枚起請」の回[スペシャル]
 (約2時間もあるこのストーリーは、作り込みもすごくて面白かったです。)
第2位: 「饅頭怖い」の回[第2話]
 (どん太が面白過ぎ! 元も有名な落語だし、知っている分かなり楽しめました。)
第3位: 「芝浜」の回[第1話]
 (これが「クドカン流」と言わしめた、スペシャルと連続ドラマの掛け橋的存在です。)

○関連記事『タイガー&ドラゴン・ドラマスペシャル』
http://adstv-web.cocolog-nifty.com/studio/2005/01/post_11.html
○関連記事『「タイガー&ドラゴン」が連続ドラマ化決定!』
http://adstv-web.cocolog-nifty.com/studio/2005/02/post_2.html

DVD「タイガー&ドラゴン」( 「三枚起請」 の回)
DVD「タイガー&ドラゴン」[「三枚起請」 の回]

シナリオ本「タイガー&ドラゴン」[「三枚起請」 の回](宮藤官九郎)
シナリオ本「タイガー&ドラゴン」[「三枚起請」 の回](宮藤官九郎)

「タイガー&ドラゴン」
主題歌「タイガー&ドラゴン」(クレイジーケンバンド)

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2005.04.18

タイガー&ドラゴン・第1話

タイガータイガーじれっタイガー! ほんと、じれったいほど待たされましたよ、「タイガー&ドラゴン」を! 古典落語を現代風にアレンジし、主人公の実体験とリンクさせて展開される、独特な構成のストーリー。今年1月に放送されたスペシャルが、話題的にも視聴率的にも大当たり! さあ連続ドラマ化された現在、同じく好印象で当たるかどうか? 落語用語の“オチ・サゲ”の言葉そのままの下がり傾向になるか? とりあえず歌っとけ! ♪俺の、俺の、俺の話を聞けぇ~! 2分だけでもいい~

○ドラマ視聴率は本館サイトの該当コーナーから!
○TBS系「タイガー&ドラゴン」
第1話「芝浜」

ヤクザ兼落語家の虎児(長瀬智也) と元落語家のデザイナー・竜二(岡田准一)を中心に巻き起こる騒動を描く。虎児は組長(笑福亭鶴瓶)に、息子・銀次郎(塚本高史)に女ができたようなので調べてほしいと頼まれる。だが、虎児はなかなか聞き出せず、バスガイドとしかわからない。そんな中、竜二の店で働くリサ(蒼井優)が給料の滞納にキレて店を飛び出す。

「それでは、始めさせていただきます。タイガー&ドラゴン!」

寄席の高座でスペシャルでのストーリーを振り返る虎児が、こんな一言を叫んで始まりました。昼は噺家(はなしか)、夜はヤクザ。このアンバランス感が面白い! ストーリーの方は落語のように型があり、一味違うストーリー構成になっています。

○「タイガー&ドラゴン」ストーリー構成

古典落語の一作品が毎話のテーマ。今回は「芝浜」。

→真打ち・林屋亭どん兵衛(西田敏行)が、寄席でそのテーマを演目として披露。
 ただしサゲの部分は、少々茶を濁して曖昧なままに終わることもあり。

→虎児や竜二を中心にした現実のストーリーが展開される。

→前座・虎児が、その実話を元にテーマを独自にアレンジして寄席で披露。

古典落語の世界と現実の世界をリンクさせるところが、また面白い! 脚本のクドカンこと宮藤官九郎さんも、試行錯誤しながら新しい分野に挑戦しているみたいですね。ただ古典落語はサゲの解釈が難しいことがあり、また紹介される落語そのものについていけない場合もあり、さらに落語への興味の度合いによって熱中度の大小があり、視聴者側も見ながら試行錯誤することもあるでしょうね。実際、初回話はスペシャルよりも面白みに欠けたような印象でした。それは私が「芝浜」を良く知らず、前半の落語紹介でも把握しきれず、後半の独自落語だけ普通に楽しんだ形になったため・・・。このドラマは、落語を深く理解しながら楽しむのが相当難しいかもしれません。でも、落語の奥深さを理解しながら普通に楽しむのは意外に易しいかもしれません。古典と現代を結び付ける“クドカン式変換機”に、今後も期待してみることにしましょう!

さて・・・。キャスト&スタッフ、ぶっさん(岡田准一)&アニ(塚本高史)、数々のセリフ回し、表の回・裏の回(落語そのもの&落語のアレンジ)、タイトルバックでの斜めスタッフロールといった点で、クドカン脚本作「木更津キャッツアイ」のテイストが強いですよね! でもそれでいて、マコト(長瀬智也)ライクな口調、「○○の回」という表現、実力の世界といった点で、同じくクドカン脚本作「池袋ウエストゲートパーク」のテイストも強い! “クドカン作品同士で睨み合う「木更津」と「池袋」じゃないが~ 俺の中でマコトとぶっさんが闘う~”みたいな、クレイジーケンバンドによるオープニングテーマ「タイガー&ドラゴン」の替え歌のような印象でした。いつかテーマになると思っていた「寿限無(じゅげむ)」も、この初回話で虎児の演目としていきなり登場。あれも面白かったなあ。「じゅげむじゅげむごこうのすりきず」や「かいじゃりすいぎょ(回砂利水魚)のくりぃむしちゅー(元コンビ名)」等々、思わず笑える小ネタもいっぱいでした。そんなクドカンらしさも変わらずあるし、従来通り楽しんでいけるかも?

最後におまけ! 初回話放送日の4/15、同TBS系の朝番組「はなまるマーケット」で、虎児役の長瀬智也さんがゲスト出演しました。その夜の放送を前に、番宣も兼ねて熱く語っていましたよ! また昼番組「きょう発プラス!」にも続けて出演しました。なんと司会陣の強いリクエストで、長瀬さんが普段着のままで「タイガータイガーじれっタイガー!」を披露!(笑) 彼自身もまさかその場でその格好で披露することになるとは思ってもみなかったようで、披露前後はかなり照れたりしていたけど本当に見ものでしたよ! そう、長瀬さんが演じる虎児のヤクザキャラが、妙に生き生きしていて実に合っていて良いんだよねっ!

●「タイガー&ドラゴン」・私的な満足度ランキング
第1位: 「三枚起請」の回[スペシャル]
 (約2時間もあるこのストーリーは、作り込みもすごくて面白かったです。)
第2位: 「芝浜」の回[第1話]
 (これが「クドカン流」と言わしめた、スペシャルと連続ドラマの掛け橋的存在です。)

○関連記事『タイガー&ドラゴン・ドラマスペシャル』
http://adstv-web.cocolog-nifty.com/studio/2005/01/post_11.html
○関連記事『「タイガー&ドラゴン」が連続ドラマ化決定!』
http://adstv-web.cocolog-nifty.com/studio/2005/02/post_2.html

・「タイガー&ドラゴン」オリジナル・サウンドトラック

「タイガー&ドラゴン」
オープニングテーマ「タイガー&ドラゴン」(クレイジーケンバンド)

DVD「タイガー&ドラゴン」( 「三枚起請」 の回)
DVD「タイガー&ドラゴン」[「三枚起請」 の回]

シナリオ本「タイガー&ドラゴン」[「三枚起請」 の回](宮藤官九郎)
シナリオ本「タイガー&ドラゴン」[「三枚起請」 の回](宮藤官九郎)

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2005.02.03

「タイガー&ドラゴン」が連続ドラマ化決定!

♪俺の、俺の、俺の話を聞けぇ~! 2分だけでもいい~

というわけで、今年1月に放送されて大反響を呼んだ、TBS系ドラマスペシャル「タイガー&ドラゴン」が、次クール(4~6月期)に連続ドラマとして放送されることが正式に発表されました!

●関連記事
○TBS系ドラマスペシャル「タイガー&ドラゴン」
http://www.tbs.co.jp/TandD/
○スポニチアネックス『「タイガー&ドラゴン」連ドラ化 』
http://www.sponichi.co.jp/entertainment/kiji/2005/01/31/04.html

○過去記事「タイガー&ドラゴン・ドラマスペシャル」
http://adstv-web.cocolog-nifty.com/studio/2005/01/post_11.html
○過去記事「大河&タイガーが高視聴率」
http://adstv-web.cocolog-nifty.com/studio/2005/01/post_14.html

○「タイガー&ドラゴン」・連続ドラマ化について(スポニチアネックスより)

TOKIOの長瀬智也(26)とV6の岡田准一(24)主演で1月9日にTBSで放送されたスペシャルドラマ「タイガー&ドラゴン」が、4月スタートの連続ドラマとして放送されることになった。脚本は宮藤官九郎で、長瀬、岡田とはそれぞれ「池袋ウエストゲートパーク」「木更津キャッツアイ」というヒットドラマを生み出している。落語をモチーフにした1話完結物語で、新たなクドカンワールドが繰り広げられる。

DVD「タイガー&ドラゴン」( 「三枚起請」 の回)
DVD「タイガー&ドラゴン」[「三枚起請」 の回]

シナリオ本「タイガー&ドラゴン」[「三枚起請」 の回](宮藤官九郎)
シナリオ本「タイガー&ドラゴン」[「三枚起請」 の回](宮藤官九郎)

「タイガー&ドラゴン」
主題歌「タイガー&ドラゴン」(クレイジーケンバンド)

実は私、上記の過去記事でも書いているように、「連続ドラマ化の構想は既にある」という情報を既にキャッチしていたんです。だから今回の発表には、「驚いた!・やった!」よりは「やっと正式発表だ!」という思いの方が強かったんですね。公式サイトのBBSやドラマサイト&blog等を見ても、「面白かった!」や「続編希望!」等の反応が大半を占めていたし、連続ドラマ化の実現は「もはや時間の問題」とまで思っていました。でもまさか、次クールに早くもスタートするとは予想できませんでしたね。スペシャルで成功して連続ドラマ化なんて異例のことだし、これは本当に期待できそう! 早くも次クールのレビュー執筆候補に決定です! 毎回「♪俺の話を聞けぇ~!」から始まるレビューになりそう?(笑)

脚本のクドカン(宮藤官九郎)も、予想以上の反応ぶりにうれしく思っているでしょうけど、「落語」という難しい分野で展開させるホン(脚本)作りで、またまた大変な日々を送ることになるんでしょうね。でも彼なら、私たち視聴者を満足させてくれるに違いない! 落語にリンクしたストーリーや小ネタが楽しみです。また、ダブル主演の長瀬&岡田コンビも、「池袋(IWGP)」や「木更津」を通してクドカン流の独特なキャラを充分に持ち上げるのには慣れていることだし、さらに楽しませてくれることでしょう。それから、主題歌はやっぱりスペシャルと同じで、クレイジーケンバンドの「タイガー&ドラゴン」で決まりでしょう。バンドのメンバーも、いずれゲスト出演するかも。私的には、「金曜22時枠」で放送されることもうれしかったですね。先に挙げた2作品も「TBS・金ドラ」出身作だけど、クドカンドラマのような奥が深い作品は、週末(入り)にリアルタイムでじっくり見たいですから!

ああ、「2分だけ」と言っておいて、読むのに2分以上かけさせちゃったかな?(笑) でもそんな「俺の話」は、このドラマのファンなら読んでうれしく思ってくれたかも~!

○関連記事「IWGP、最高~!」(「池袋ウエストゲートパーク」紹介)
http://adstv-web.cocolog-nifty.com/studio/2005/01/post_10.html
○関連コーナー「シナリオ本・特集雑誌、紹介」(「木更津キャッツアイ」紹介)
http://homepage1.nifty.com/sodey/adstv/orange/catseye/sokuhou/
○遠い親戚記事「ドラマタイトルで五十音表」(こんなのも紹介しておこう・・・)
http://adstv-web.cocolog-nifty.com/studio/2004/10/post_9.html

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2005.01.12

大河&タイガーが高視聴率

先日1/09に放送された二つの“タイガ”。NHK大河ドラマ「義経」とTBS系ドラマ「タイガー&ドラゴン」の視聴率がこのたび発表されました。なんと! 「義経」は24.2%で「タイガー&ドラゴン」は15.5%だったそうです!

○NHK大河ドラマ「義経」
http://www3.nhk.or.jp/taiga/

「義経」は、第1話ということで私も見ました。第一印象は、上手く言えないけど何か久々に「大河ドラマらしい作品」が来た、という感想でした。大人になった源義経(滝沢秀明)他の姿が冒頭で映って、その後は幼少期・牛若時代のエピソード編になったけど、ついついテレビの前で釘付け状態になってしまいました。父は源義朝(加藤雅也)、母は当時の美人の常盤(稲森いずみ)で、父亡き後に源氏ながら平家の平清盛(渡哲也)とも関わった辺りで終わったけど、なかなか面白かったですね。今後義経は、あの有名な武蔵坊弁慶(松平健)や、うつぼ(上戸彩)と静(石原さとみ)といったヒロインたちと出会って、ストーリー的に盛り上がっていくんでしょうね。源平の話は日本史でも有名で人気も高いし、キャスト陣も若手以上にベテラン勢による脇が固い! かなり期待できる大河ドラマだと思いました!

○TBS「タイガー&ドラゴン」
http://www.tbs.co.jp/TandD/

「タイガー&ドラゴン」は、以前視聴後真っ先にレビュー記事を書きました。公式サイトのBBSやドラマ系サイト・blogで感想やレビューを読んだけど、絶賛の声がかなり多かった! そして多くの人たちが、私と同じように連続ドラマ化を希望していました。2時間の単発ドラマながらこの話題性。TBSさん、これはどう考えても得になる「ネタ」ですよ? テレビ局視点で言えば、数字に期待できる作品ですよ? なんて言いながら、実はある噂で、連続ドラマ化の構想は既にあるという情報をキャッチしています。改めて実現の日を待ち望んでいますよ! ♪俺の話を聞け~

DVD「タイガー&ドラゴン」( 「三枚起請」 の回)
DVD「タイガー&ドラゴン」( 「三枚起請」 の回)

※2005/02/03追記
待ってました! 「タイガー&ドラゴン」の連続ドラマ化が正式発表されましたよ!
○関連記事『「タイガー&ドラゴン」が連続ドラマ化決定!』
http://adstv-web.cocolog-nifty.com/studio/2005/02/post_2.html

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2005.01.09

タイガー&ドラゴン・ドラマスペシャル

♪俺の、俺の、俺の話を聞けぇ~! 2分だけでもいい~

というわけで、本日TBS系ドラマスペシャル「タイガー&ドラゴン」が放送されました。“クドカンこと宮藤官九郎の脚本×「池袋ウエストゲートパーク」の長瀬智也×「木更津キャッツアイ」の岡田准一”ということで、以前からかなり話題になっていましたね。今回はそれを視聴した上でのレビューを書こうと思います。「俺の話を聞けぇ~!」とは言わないけど、せめて「2秒だけでもいい~」と言わせて?(少なっ!)

○TBS系ドラマスペシャル「タイガー&ドラゴン」
http://www.tbs.co.jp/TandD/

「粋でオツな男になりたい!口下手ヤクザとセンス最悪デザイナーの落語青春グラフィティ宮藤官九郎最新作!」 落語の世界に飛び込んでいく若者と、その世界から飛び出した若者。対照的な2人を落語界を舞台に描く。宮藤官九郎脚本、金子文紀演出。

暴力団員の虎児(長瀬智也)は借金取り立て相手の落語家、どん兵衛(西田敏行)の落語を聞いて落語の世界に魅了される。虎児はどん兵衛に弟子入りするが、物覚えが悪く落語家の才能はなかった。落ち込む虎児は、どん兵衛の二男、竜二(岡田准一)のもとを訪れる。竜二は落語家として将来を嘱望されていたが、落語界のしきたりに嫌気が差し、デザイナーズショップを開いていた。しかし竜二にはデザイナーとしての才能が全くない。そんな折、2人はふとしたことからキャバクラで働くメグミ(伊東美咲)を捜すことに。その行方を追ううち、面倒な事件に巻き込まれてしまう。

さすがクドカン! 現実世界と落語世界を上手いことまとめ上げていました。小ネタ連発にも大爆笑して、楽しませてくれました。ストーリーは、古典落語の名作「三枚起請(さんまいきしょう)」がベース。落語の面白さを知ってしまった虎児が落語家に弟子入りして、「五枚起請」として起請を刺青に現代風アレンジさせた流れが面白かったです。本物の落語家の笑福亭鶴瓶さんや春風亭昇太さんが出ていたのも良かったけど、落語家でないのに流暢な口ぶりでプロ級の落語を演じた西田敏行さんは素晴らしかったですね。虎児のように落語の魅力にハマって、もっと見たくなった人は多いのではないでしょうか?

“「池袋ウエストゲートパーク」×「木更津キャッツアイ」”という観点で見ると、「池袋」のマコトと「木更津」のぶっさんのキャラが随所に見られた感じ? 虎児はマコトのように「周り敵無し」って感じで睨み通しっ放しで、「やっぱりマコトか?」と何度か思いましたよ。竜二はぶっさんのように「勢いある優しさ」って感じで冷静かつ柔軟で、「マジでぇ?」のセリフの時は喜んでしまいましたよ。どちらかというと、「木更津キャッツアイ」の雰囲気に似ていると思いました。5人の男たちが1人の女・メグミに惹かれていく様子は、第8話「俺のハートが盗まれた」の観月アサリの話に通ずるものがあったかな。また、アニこと塚本高史くんも舎弟役で勢い付いていたし、猫田こと阿部サダヲさんに至ってはキャラがモロにかぶっていました。ウシシシシ(笑)。

スタッフ陣を知って大いに納得。プロデューサーが磯山晶さん、演出が金子文紀さん、音楽プロデュースが志田博英さん、音楽が中西匡さん、と言えば、「TBSドラマのクドカン一座」ですね。磯山Pだからこそ“クドカン×長瀬×岡田”という夢の共演が実現できたんですね。主題歌は、クレイジーケンバンドの同タイトル曲「タイガー&ドラゴン」。ちょっとエロティックなPVでも有名だけど、その歌詞がこのドラマとかなりシンクロしていました。「横須賀」とか「ダサいスカジャン」とか「貸した金の事などどうでもいいから(「その場はとりあえず」っていう意味で)」とか。クドカンは元々あったその歌詞の世界を含ませたんでしょうね。「虎(タイガー)と竜(ドラゴン)はそもそも住む世界が違う」というドラマの入り方にも納得しました。

どん兵衛さんには悪いけど、借金の返済が全て終わるまでを見届けたい・・・つまり連続ドラマ化希望! 3月に早くもDVD&ビデオが出るようで、もう待ちきれない! “タイガータイガーじれっタイガー!”(笑)。

(連続ドラマ化or特番シリーズ化の切なる希望です)

♪俺の、俺の、俺の話を聞けぇ~! 2分だけでもいい~
 貸した借りのことなら 視聴で返すから~

DVD「タイガー&ドラゴン」( 「三枚起請」 の回)
DVD「タイガー&ドラゴン」[「三枚起請」 の回]

シナリオ本「タイガー&ドラゴン」[「三枚起請」 の回](宮藤官九郎)
シナリオ本「タイガー&ドラゴン」[「三枚起請」 の回](宮藤官九郎)

「タイガー&ドラゴン」
主題歌「タイガー&ドラゴン」(クレイジーケンバンド)

※2005/02/03追記
待ってました! 「タイガー&ドラゴン」の連続ドラマ化が正式発表されましたよ!
○関連記事『「タイガー&ドラゴン」が連続ドラマ化決定!』
http://adstv-web.cocolog-nifty.com/studio/2005/02/post_2.html

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