H2~君といた日々・第11話(最終話)
約3ヶ月に及んだこの野球ドラマもついに“ゲームセット”! さあ、どんなラストが待ち構えているのでしょうか? 原作を読まずにここまで来た甲斐がありました!
○ドラマ視聴率は本館サイトの該当コーナーから!
○TBS系「H2~君といた日々」
第11話(最終話)「かわらない想い…運命の対決」
比呂(山田孝之)は準決勝で英雄(田中幸太朗)と対戦することに。英雄は、この試合が終わったら自分か比呂かどちらかを選んでほしい、とひかり(市川由衣)に迫っていた。比呂に勝ってひかりに選ばれたい英雄の気持ちを知りつつも、比呂は手を緩めず、勝利にこだわる投球を見せる。試合は千川高校が2点を先制し、9回裏へ。2アウトで打順が英雄に回ってくる。
「夏の甲子園大会準決勝、千川高校(北東京大会代表)対明和一高(南東京大会代表)。ついに、国見(比呂)くんと橘(英雄)くん、二人の“ヒーロー”の対決の時が、やってきたのでした。」という春華のナレーションから始まった最終話。ひかりをかけた男の真剣勝負が、今まさに始まろうとしていました。
まずは第1打席目の対決へ!
1球目、ど真ん中のストレートで1ストライク。英雄は様子見で見逃し?
2球目、左外角へそれて1ボール。今度は比呂が様子見か?
3球目、比呂はフォークで英雄の空振りを誘い2ストライク。
そして4球目!
比呂が珍しくスライダーを投げたかと思えば、それが左へ大きくそれてパスボール! 英雄は振り逃げで1塁セーフとなったけど、次の打者を空振り三振に抑えてチェンジとなりました。なんと比呂はカーブとフォークの他に、昨年秋からこっそり練習して高速スライダーを身に付けていたようです。それは、英雄との勝負のため・・・。
その後千川高校は、4回表にタイムリーヒットで比呂がホームに帰還して1点、7回表に敦(中尾明慶)がレフトスタンドへのホームランを打って1点で、2点リード。比呂と英雄の第2打席目の勝負は、比呂がいつもとは違って勝ちにこだわったピッチングをし、3球続けての超スローボールで英雄は見逃しの三振。第3打席目も、直球勝負を望む英雄に対して、比呂は変化球で攻めて空振りの三振。そして9回表・千川高校の最後の攻撃は無得点に終わり、9回裏・明和一高の攻撃へ。比呂は春華から「頑張れ、負けるな。」と声を掛けられたけど、それは準決勝前夜にひかりから言われた言葉と全く同じでした。心揺れ動く比呂は「ああ。」と言い残して、ピッチャーマウンドへ向かいました・・・。
そして9回裏2アウトになり、比呂と英雄の最後の対決へ!
1球目、直球ど真ん中のストレートはわずかに高く1ボール。
しかし球の速度は、高校野球では異例の「156km/h」を記録!
2球目、3球目とボールが続き3ボール。
4球目、英雄が捉えた打球はバックネット裏へ飛びファールで1ストライク。
5球目、比呂の直球を英雄はまたも捉え、その打球はレフトスタンドの方向へ! サヨナラホームラン・・・かと思わせたけど、強風で球が流れてファールで2ストライク。これでカウントは2ストライク・3ボールで、次が最後の勝負。男の真剣勝負に、力が入る比呂と英雄。
そして6球目!
比呂の最後の球は直球ど真ん中のストレート! 英雄は渾身のスイングを見せたけど、比呂の球はバットに触れることなく敦のキャッチャーミットへ吸い込まれ、空振り三振でゲームセット! 千川高校は決勝進出を決め、同時に比呂は英雄との対決に勝ちました!
この間、放送開始から約20分間。おぉ~、緊迫した名勝負だった~っ!
試合後、英雄はひかりに、最後の球は高速スライダーと思い比呂を疑ってしまったことを話し、「完全に負けたんだ。比呂にも、自分自身にも。許せない、そんな自分が・・・。」と自分を責めたのでした。その夜、宿舎にいた比呂は作った紙飛行機を投げると、そこへ春華が「その飛行機、どこまで行くの?」と言いながらやってきて、比呂は「ちょっと、大リーグまで、かな・・・」と答えました。そして春華が「じゃあ、フライトアテンダントは私だ!」と言うと、比呂は「高いとこ苦手なんで、よろしく」と答えました。こんな冗談話をしていた二人だけど、もしかして冗談では終わらないかもよ?(と伏線なんかを強調してみる) 勝負に勝った比呂。しかしそれには、いろんな意味が含まれていたんですね・・・。
2学期に入ると、比呂は春華やひかりと会話しなくなっていたようで、そうしている間にもう2学期の終わり頃。なんと比呂と英雄は、ドラフト会議の指名を受けてプロ野球の球団入りが決定! 英雄に至っては実在球団の横浜ベイスターズで、しかも牛島和彦監督や山中正竹球団専務まで登場したから驚いた! それで、富士夫監督(的場浩二)と慶子先生(田丸麻紀)はめでたく結婚し、春華も大学に無事合格して、安泰続きでした。しかし比呂は教室で会話していた敦から、「ひかりにもう一度比呂か英雄を選ばせる」という話を春華が準決勝前日に知っていたと聞かされたんですね。準決勝の日、春華は「頑張れ、負けるな。」と言っていたけど・・・。そしてそのひかりは、なんとアメリカで留学することに! 一流のスポーツジャーナリストになるための勉強だというけど、ひかりはずっと前から決めていたようでした。
春華とひかりの各々と会話した比呂は、思い悩んだ挙句、敦と英雄へ電話を入れました。翌日、母校の国平市立青南中学校に集まった3人。そこで比呂は英雄に「3球ストレート勝負」を挑んだ! 英雄は「勝負なら甲子園で終わっただろう?」と言うと、比呂は「あれはお前とひかりの問題だろう?」と言い、続けて「俺は、“俺の初恋”に決着を付ける。夏に付き合ってやったんだ、今日は俺に付き合えよ」と言いました。これには英雄も「仕方ねぇな」と言い、金属バットから替えた木製バットで勝負に挑むことにしました。比呂がこんな勝負を挑んだのは、英雄が比呂やひかりとの関係が始まった場所(中学校)で、決着を付けたかったからなんですね。
1球目、2球目と、直球ど真ん中のストレート。しかし英雄は見逃すばかり。敦は「あと一球だぞ。いいのか?」と言うと、英雄は「次に来る球がストレートしかねぇなら、一球で充分だ」と答え、敦は「確かに、圧倒的バッター有利の勝負だよな」と呟きました。
そして3球目!
比呂が「これで終わりだ」と告げた後のストレートを英雄が力いっぱい弾き返すと、なんと英雄の木製バットが折れて打球はピッチャーゴロに! 英雄は負けを認めて去っていったけど、それによる「答え」は?
英雄はひかりの下へ行き、「あの夏、比呂との勝負で教えてもらったことがある。誰よりも、雨宮ひかりが必要なのは、この俺だ」と言い、4年後にもう一度自分を選んでほしいと伝えると、ひかりは4年後の英雄に認めてもらえる女になって帰ってくることを伝え、二人は抱きしめ合いました。残るは比呂。敦に言われるがままに、春華と始まった場所・校舎裏へ行くと、そこへ「もう思い残すことは無い?」と言いながら春華が現れた! 実は昨夜、敦が比呂から電話を受けた直後、春華に電話を入れて「全部が終わったら比呂はここ(校舎裏)に来るから」と伝えていたんですね。敦、粋な計らい! 春華も今まで考え過ぎだったことを自覚していたようです。春華は改めて比呂に、「もし国見くんが、ひかりさんでなくても、他の誰かを好きだったとしても、変わらないから。私が、国見くんを、大好きだっていう気持ち」と言うと、比呂は恥ずかしそうに「同じ、俺も」と言い、「古賀のこと・・・好きだよ。」と、つ・い・に、告白! 比呂は春華の手を取って、そこを後にしました。いや~、長かった~~~!
ひかりはアメリカへ旅立ち、千川高校も無事卒業式を迎え、それぞれ巣立っていきました。柳校長が、校長室に飾られた2つの優勝楯を見てニンマリ。この時気付いたんだけど、千川高校は夏の甲子園大会で準決勝後の決勝戦も勝って、春夏連覇を達成していたんですね~(遅い?)。春華は門の前で「比呂!」と呼び、写真をパチリ。それと共に過去の名シーンが次々と映し出されました。いや~、懐かしい! そして、時は2011年1月16日、比呂の“ヒーロー(1/16)”な誕生日。ある飛行機内で誰かが読んでいた新聞の一面には、「国見比呂 大リーグ挑戦!!」というドでかい見出しが! また「FAを待って比呂を追いかける」という英雄の会見記事が! さらにその記事の結びには、「雨宮ひかり」の名前が! この3連発にまず驚きました。でもまだ終わらないんだな(笑)。揺れる機内でソワソワしている男性の下へ、「お客さま大丈夫ですか?」と言いながら水の入ったコップを持って現れたのは、「古賀」というネームプレートを付けたフライトアテンダントが! 春華じゃないですか! 「お客さまは、どちらまで?」と問うと、男性の右手を持ってコップを渡し、影になって映ったその男性は「ちょっと・・・大リーグまで・・・」と一言。比呂だ、比呂じゃないですか!! こうして、このレビュー内で張っておいた伏線は、数年後に実現へ至ったのでした・・・。
とりあえず、「H2」のスタッフの皆さんに、「お疲れさまでした~!」という掛け声と共に「ありがとうございました~!」という“ゲームセット”の声を掛けたいと思います! オリジナルコミックスの全34巻分を、たった11話でほぼ全てを展開させて、春夏秋冬の出来事を苦労して見事に描き通しましたね! 実はラストシーン辺りはオリジナルストーリーだったんだけど、「ドラマ版」として無難ながら上手く締めたように思えます。やっぱり、「比呂&春華」と「英雄&ひかり」の2組であってほしかったし? コミックスの内容を知っている人は納得いかない点もあったと思うけど、まあそこは「ドラマ版」だとして・・・。
そういえば、最終話の放送後に第1話を見返したんだけど、その冒頭で「比呂 VS 英雄」の対決シーンがあったのを覚えていますか? 真っ暗な中をボールが5球視聴者側へ向かってきて、その後対決。9回裏、千川高校2点リード。英雄はバットを握り直して気合い入れ。春華は「頑張れ、負けるな。」と言いながら応援。ひかりは階段口で一人立って静かに応援。そして比呂が6球目を投げた瞬間、春華がスコアブックを落としたところで、タイトル画面に入ったのでした。最終話の対決を序盤にしっかり描いていたんですね。ただ一つだけ、「ひかりの位置」だけは違ったけど・・・(実際は「おとうさんといっしょ」でしたね)。
それから、このドラマで得をしたのは・・・。
○比呂の母・信子役の石野真子さんと実際にキスばかりしていた、
比呂の父・太郎こと柳沢慎吾さん。あまりにアツアツだった(笑)。
○甲子園球場のセンター裏で目立った、「携帯!は三菱電機」の文字。
スポンサーで無いけど、そのアピール度で宣伝効果は結構あった?
スポンサーである「NTT DoCoMo」は、どういう気持ちでいたんだろう?
でも、甲子園球場のありのままの姿だから、仕方無いかも・・・。
○3月のセンバツ高校野球を前に放送されたことで、
高野連や試合放送局のNHKは話題が広がって喜んだかも?
余談だけど、英雄と違って比呂はどのプロ野球球団に入ったか明らかにされませんでしたね。そこで私がすっきりさせてさしあげましょう。比呂が入団したのは、「足立ヒーローズ」という(架空の)球団です(笑)。監督はなぜか「タッチ」の柏葉英二郎ということで・・・。
ということで、ドラマ系サイトではイマイチ盛り上がりに欠けた(ココログでは寂しかったけど、gooブログは結構熱かったような?)ように思えたこのドラマに対して、今日まで強く応援を続けてこられました! さて近々、原作34巻分を読むことにします。長くかかりそうだ・・・。
さて・・・。突如として、ミスチルことMr.Children的なレビューの締めをしてみる・・・。
比呂と英雄という、二人の“ヒーロー”の物語ということで、ミスチルファンの私は名曲「HERO」の存在を考えずにはいられませんでした。
○Mr.Children「HERO」・歌詞の一部を抜粋
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シングル「HERO」
アルバム「シフクノオト」(「HERO」収録)ずっとヒーローでありたい
ただ一人 君にとっての
ちっとも謎めいてないし
今更もう秘密はない
でもヒーローになりたい
ただ一人 君にとっての
つまずいたり 転んだりするようなら
そっと手を差し伸べるよ
二人のヒーローは、最後に歌詞通りのヒーローになれたように思えます。
また、野球を一部扱った愛の歌と言えば、「LOVE」を思い浮かべます。
○Mr.Children「LOVE」・歌詞の一部を抜粋昔野球で鍛えた君の彼氏に
殴られるのもなにか違ってる
それでもね時々は電話しておいで
昼間でも夜中でも遠慮はいらない
ヒーローたちも、将来また何が起こるかは分かりません。♪でもいいじゃない、それもまた一つのLove Love Love・・・。
ミスチルファンの中で、持っているCDをこんな風に配置して「比呂 VS 英雄」を実現させた人がいたら、あなたは「神認定」です(笑)。「HERO」2枚持ちなんて、コアなファンしか実現できないよな・・・。私? 「HERO」を持っていないんですよ(自滅)。
そして最後に、「H2~君といた日々」のレビューを書いてきた私。各話のレビューを読んでもらうと分かるけど、そのスタイルはバラバラであまり統一性も無く、時には執筆スランプもあったりで、別の意味で想い出深いドラマレビューになりました(苦笑)。これを象徴した歌詞を持つミスチル曲が、やっぱりあるんですね・・・。
○Mr.Children「So Let's Get Truth」・歌詞の一部を抜粋
アルバム「深海」(「So Let's Get Truth」収録)やがて矛盾を知り苦悩したり試行錯誤する
So Let's Get Truth・・・
それもやがては回復に向かって、今は“好調”で“校長”のようにニンマリ(笑)。
そんなこんなで、野球ってやっぱり面白い! 先日センバツ高校野球も始まったけど、もしかしたら比呂や英雄、その他のキャラが重なって見える時があるかもしれませんねっ!
「H2~君といた日々」DVD-BOX
(初回限定生産分は、オリジナルベースボールキャップ付き!)
アニメ「H2」DVD-BOX
(1995年・テレビ朝日系/全41話収録の7枚組)
原作コミックス「H2」1~34巻(あだち充・少年サンデーコミックス)
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