2006.07.10

文庫本小説「世界の中心で、愛をさけぶ」発売

“セカチュー”こと「世界の中心で、愛をさけぶ」の文庫本小説が、7/06に発売されました。既にベストセラーとなった単行本発売から5年、ついに待望の文庫化!

文庫本「世界の中心で、愛をさけぶ」
文庫本小説「世界の中心で、愛をさけぶ」(片山恭一)

実はドラマ版も映画版も見て感動し、“ドラマ→映画→原作小説”の楽しみ方で追っていく予定だったんだけど、映画まででずっと止まっていました(笑)。いや、いつかは読もうと思っていたんだけど、数々のサイトで紹介されている書評を読むと、意外にも不満の声が多くて「読んで自分もそうなったらどうしよう?」という不安な気持ちがあるからで・・・。とはいえ、今回の文庫本発売でグンと低価格になったし、気軽に買って読めそうかな。

私は名古屋のある本屋で発売を知ったんだけど、既に山のように平積みされていました。今なお売れる強力商品なんでしょうか、作品のパワーというものはやはり感じました!

○関連カテゴリ「世界の中心で、愛をさけぶ」
http://adstv-web.cocolog-nifty.com/studio/sekai-ai/
○本館サイト「adsTV-web」内・「世界の中心で、愛をさけぶ」ファンサイト
http://homepage1.nifty.com/sodey/adstv/orange/sekai-ai/

「指先の花―映画『世界の中心で、愛をさけぶ』律子の物語」
・「指先の花―映画『世界の中心で、愛をさけぶ』律子の物語」

・主題歌「瞳をとじて」(平井堅)
・「世界の中心で、愛をさけぶ」オリジナル・サウンドトラック完全版

ドラマ DVD-BOX 映画 DVD 原作小説
・ドラマ「世界の中心で、愛をさけぶ」DVD-BOX
・映画「世界の中心で、愛をさけぶ」DVD
・原作小説「世界の中心で、愛をさけぶ」(片山恭一)

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2005.09.30

映画「世界の中心で、愛をさけぶ」

“セカチュー”こと「世界の中心で、愛をさけぶ」の映画版が、昨日9/29にTBS系で放送されました。これが記念すべき地上波初放送! 原作小説に基づいて昨年2004年5月に公開されたこの映画。7月には早くもドラマ化されました。私はドラマ版先行派だけど、“ドラマ→映画→原作小説”と本来の発表の逆順で楽しむことに決めて、実はドラマ版終了後の年末辺りに映画のレンタル版を見ました。「いつか映画版の感想を書こう」と思っていたけど、「地上波で放送されてから」と決めて待っていたら半年以上も経過していたみたい(笑)。私的使用目的で既に録画してあるのに、「地上波初放送」に惹かれてついついDVDレコーダーに録画しながら、ほぼリアルタイムで見ました。好きなんですよ、この作品自体が・・・。

○goo 映画・映画版「世界の中心で、愛をさけぶ」のあらすじ
http://movie.goo.ne.jp/contents/movies/MOVCSTD5008/story.html
○Yahoo! JAPAN・映画版「世界の中心で、愛をさけぶ」
http://aiosakebu.yahoo.co.jp/

・原作 片山恭一
・出演
大沢たかお(松本朔太郎) 柴咲コウ(藤村律子)
森山未來(松本朔太郎・高校時代) 長澤まさみ(広瀬亜紀)
山崎努(重蔵) 他(順不同)

○映画版「世界の中心で、愛をさけぶ」・あらすじ(「Yahoo! JAPAN」より)

映画版「世界の中心で、愛をさけぶ」では、小説ではほとんど語られることのなかった、成長し大人になった主人公・朔太郎のストーリーを大幅に追加。映画のオリジナル部分である「現在の愛との対峙(たいじ)」と原作小説にある「過去のアキとの甘くせつない純愛」が織り成すアンサンブル・ストーリーとして再構築されている。

物語は、大人になった朔太郎(大沢たかお)の婚約者・律子(柴咲コウ)が失跡するところから始まる。律子の行き先が四国だと知り、そのあとを追う朔太郎だったが、そこは初恋の相手・アキ(長澤まさみ)との思い出が眠る場所でもあり、朔太郎はしだいにその思い出の中に迷い込んでしまう……。

サク(高校時代の朔太郎:森山未來)とアキの初恋は甘く淡いものだった――二人は一緒にラジオ番組に投稿したり、ウォークマンで声の交換日記のやりとりをしたり、無人島への一泊旅行をしたりと、二人にとってはすべての一瞬が永遠のように感じられた。

ところがアキが不治の病であることが発覚し、運命が急転する。懸命に生きようとするアキだが、直面する現実は避けられない。一方、サクは、アキのあこがれだったオーストラリアの神聖なる土地・ウルルにアキを連れていく計画を思いつく。しかし病院を抜け出した二人は、空港に向かうも、アキは飛行機に乗ることなくロビーで倒れてしまう……。

――現在。思い出の迷宮をさまよう朔太郎と律子は、やがて、隠れていた「真実」を手繰り寄せる。そして、かつて伝えられることのなかったアキの最期のメッセージが、十数年の時間を超えて朔太郎のもとへ届くこととなる……。

愛する人の死。未来を紡ぐ愛――
愛する人の「死」と生きていくために渇望する「愛」が織りなす、純愛タペストリーの誕生。

高校時代、「声の交換日記」を楽しんでいたサクとアキ。そのアキが入院した後、アキに頼まれて高校のサクの下駄箱へカセットテープを届けていたのは、同じ病院で入院していた女性の娘で、アキとそこで仲良しになった少女。なんとその少女が律子だった! その律子が事実上最後となるカセットテープを届ける際に交通事故に遭ってしまい、サクへ渡せないでいた・・・。大人になったサクと律子は、当時一度だけ会ったことのある事実も知らぬまま“運命の再会”。そして律子が現代になってそのカセットテープを部屋で発見し、「自分のせいで“あの二人”の関係を壊してしまった」と責めながら、17年ぶりに香川県にある高校のサクの下駄箱へ向かった・・・。そして二人は、当時アキが行きたがっていた“世界の中心”オーストラリア・ウルルへ向かい、彼女の最後の望み通りにそこで遺灰をまいた。

(オーストラリア・ウルルの丘陵にて)

サク「ここに来て、“世界の中心”がどこにあるか分かった気がする。」

(律子が小瓶を開け、中に入っていたアキの遺灰をサクの両手へ乗せた。
 サクと律子が見守る中、遺灰は風に舞って瞬く間に消え去った。
 それは、アキが得意だった手品のように・・・。)

律子「手品みたい」
サク「アキらしいな」

(エンディング)

サクとアキの恋に律子が関係していたという意外な事実! それが判明する辺りで驚かされ、またそこに面白みがあると思います。高校時代のサクとアキがウルルへ向かおうとした際、空港のロビーでアキが倒れてしまい、サクが抱きかかえながら「助けてください!」と叫ぶ名シーンはあまりにも有名ですね。その後サクはアキがいる病院へお見舞いに行くんだけど、無菌室のドアをそっと開けると、そこには白血病の影響で髪の毛が全て抜け落ちてしまったアキが! このシーンも本当に驚きました。そして最後は、ウルルの広大な景色と共にエンディング。「感動の名作」と言われるのが分かるような気がします・・・。ただこの映画版の主人公は、サクというよりかはサクとアキを見てきたオリジナルキャラの律子のような気がします。

さて私的な視点で、「原作が同じであっても、似て非なるもの」と思っている映画版とドラマ版の二つを比較してみます。映画版はとにかく展開が速く、サクとアキが楽しく「声の交換日記」を楽しんでいる時間も束の間で、すぐに悲しみのストーリーへ切り替わっていくのが特徴です。それに対してドラマ版は、オリジナルストーリーを含めつつ全11話の中で二人でのシーンが存分に描かれ、その後ゆっくりと悲しみのストーリーへ向かうのが特徴です。そしてこれらの作品間において、異なる点がいくつもあることも大きな特徴です。

○映画版とドラマ版の異なる点(主なもののみ紹介)

・現代のサクの恋人
 映画版 :過去・サク(森山未來)&アキ(長澤まさみ)
      現代・サク(大沢たかお)&律子(柴咲コウ)
 ドラマ版:過去・サク(山田孝之)&アキ(綾瀬はるか)
      現代・サク(緒形直人)&明希(桜井幸子)

・アキのフルネームの表記
 映画版 :広瀬亜紀(長澤まさみ)
 ドラマ版:廣瀬亜紀(綾瀬はるか)

・写真館の老人
 映画版 :重蔵・重じい(山崎努)
 ドラマ版:松本謙太郎(仲代達矢)
 (重蔵は“サクと親しい老人”。謙太郎は“サクの実の祖父”。)

・サクとウルルの関係
 映画版 :律子と一緒にアキの遺灰をまきに行った。
 ドラマ版:高校の修学旅行で初めて行き、後にアキの両親と行った。

・アキとウルルの関係
 映画版 :夢島で見つけたカメラに収められていた写真を見て行きたくなった。
 ドラマ版:修学旅行で行けず、サクが撮ってきた写真を見て行きたくなった。

「どちらが良いか?」という“禁断の質問”にあえて答えると、私としてはドラマ版の方が好きでした。映画版に比べて、サクとアキが普通に楽しく過ごしていた時間を長く感じられたからです。それはストーリーの総時間も当然関係するわけですが。逆に言えば、この作品の映像化にあたっては映画版の約2時間でなく、ドラマ版の総時間以下、あるいは数回に渡るSPという形が良かったということです。さらに言えば、ドラマ版は映画版での設定をいくつか受け継ぎながら、「良くぞあそこまで感動的に仕上げた」ということで強く賞賛しています。サクやアキの他に家族や仲間や先生にまでスポットが当てられたことや、名曲「朔と亜紀」を始めとした心に残るBGMが多かった面でも、ドラマ版の方が一歩上だと思っているんですね。こういった評価の違いについての逆パターンの例は、同じく原作小説から映画版とドラマ版が生まれて話題になった「いま、会いにゆきます」。この作品も終盤で意外なエピソードが明かされるけど、それまでの表のエピソードを忘れないうちに裏のエピソードを知れるところから、約2時間に収めた映画版の方が良かったと思いますね・・・。こうして「世界の中心で、愛をさけぶ」の映画版とドラマ版の比較はしたけど、それは「どちらも見て強く感動した」という事実があってこそここで言えた意見だと思ってください。皆さんはいかがだったでしょうか?

それにしても、「声の交換日記」って、良いものですよね。その媒体がウォークマン(商標名)になるわけだけど、ラジカセを前にして雑音が入りつつも懸命に声を吹き込む姿を見て、何とも言えない青春の初々しさみたいなものを感じました。今やケータイやネットを使ったリアルタイムのやりとり(会話&メール)が実現できるわけで。媒体がアナログからデジタルに代わっていき、便利になり過ぎていく世の中を逆に惜しむ気持ちにもなり、全くもって妙な感じです・・・。さて、“ドラマ→映画→原作小説”の楽しみ方で、ようやく「映画」まで来ました。実はいまだに原作小説を読んでいません(苦笑)。数々のサイトで紹介されている書評を読むと、意外にも不満の声が多くて「読んで自分もそうなったらどうしよう?」という不安な気持ちがあるからで・・・。とは言っても、やっぱり一度は読んでおきたいものです。できれば、“世界の中心”で寝転がりながら・・・。

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・原作小説「世界の中心で、愛をさけぶ」(片山恭一)

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2004.12.05

セカチュー・映画版レンタル開始&ファンサイト公開

“セカチュー”こと「世界の中心で、愛をさけぶ」の映画版レンタルが12/03から開始しました。12月末にセル版(DVD等の販売版)がリリースされるけど、なぜ先行してレンタルが開始されるのか? CDはセル版のリリース後にレンタルが開始されるのが普通だけど、DVDはそんなことをしたらセル版の売上が伸びないのではないか? そんな疑問が常々あったけど、調べてみたら理由が少しだけ分かりました。簡単に言えば、「レンタル版はセル版のプロモーション的役割」とも取れるようです。本編の内容は当然同じだけど、「レンタル版をお試しで借りて、見てみて気に入ったらセル版を購入する」という動きを予測して、消費者の購買意欲を促進している? そう言えば、セル版には初回特典や特別映像が付いているけど、レンタル版にはそれらが無いこともしばしば。そういった付加価値を用意することで、レンタル版を見た人もいまだ未見の人も、セル版そのものの魅力に惹かれて購入意欲が増すといった感じ? そっか、なるほどね! さて私は、現時点でセカチューのドラマ版しか見ていないので、早く映画版を見たり原作小説を読んだりして楽しみたいです。ちなみに、レンタル屋の会員には十数年なっていません(苦笑)。

●参考サイト
○教えて!goo
 「質問:映画やアニメのDVDのセル・レンタル版の違いを教えてください」
http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=1096053

○セカチューを追いかける私[ドラマ→映画→原作小説]

ドラマ DVD-BOX 映画 DVD-BOX 原作小説

ところで、“ドラマ→映画→原作小説”と本来の発表の逆順で楽しむ予定でいる私ですが、レンタル開始日の12/03にそれらの鑑賞記録も兼ねて、本館サイト「adsTV-web」で「世界の中心で、愛をさけぶ」のファンサイトを公開しました! 基本的にここで書いた「セカチュー関連記事」を編集して、蓄積保存する形で運営していきます。ここだけの話ですが(すぐにバレると思いますが)、そのファンサイトは今秋に公開したドラマ「オレンジデイズ」のファンサイト「オレンジデイズノート」をベースにしてパパっと作りました(笑)。でも見栄えはなかなか良い感じになっていますよ。良かったら見てみてくださいね!

○本館サイト「adsTV-web」内・「世界の中心で、愛をさけぶ」ファンサイト(仮)
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○カテゴリ「世界の中心で、愛をさけぶ」
http://adstv-web.cocolog-nifty.com/studio/sekai-ai/

そうそう、「セカチュー」という言葉は、先日「ユーキャン流行語大賞」のトップテンに選ばれましたね。おめでとうございます!

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2004.09.18

世界の中心で、愛をさけぶ・特別編

ドラマ「世界の中心で、愛をさけぶ」の「特別編」が、本編(全11話)最終話の翌週(9/17)に放送されました。「本編の感動的なラストのイメージを壊さないでほしい」・・・それだけを願って見ました。

○ドラマ視聴率は本館サイトの該当コーナーから!
○TBS系「世界の中心で、愛をさけぶ」
特別編「17年目の卒業」

教師生活を続けてきた谷田部(松下由樹)には、ずっと胸を痛めてきた事実があった。それは、自分が受け持った生徒の中に、たった一人卒業していない生徒がいること……。それが、松本朔太郎だった。 最愛の恋人・亜紀の死からすでに1年。すっかり抜け殻になっていた朔太郎(山田孝之)は、担任教師・谷田部の勧めもあって、受験勉強を始め医学部にも合格していたのだが…。その心の傷は計り知れないほど深く、卒業式当日は欠席。そのまま何も言わず、故郷を後にしたのである。 17年後、谷田部が生徒・朔太郎(緒形直人)にあてた一通の手紙。そこから全てのドラマが始まった。亜紀の病気を知りながら朔太郎には隠し続けなければならなかった教師としての苦悩。亜紀を失い、悲しみにくれる朔太郎を励まし何とか立ち直れるよう務めた谷田部。17年ぶりに故郷を訪れ、ついに『亜紀の死』から【卒業】を果たした朔太郎。彼が真っ先にその事を報告した相手も教師・谷田部敏美だった。そして、故郷を離れる朔太郎に17年の時を経て、教師・谷田部から手渡されたものとは……。

(TBS・ドラマ公式サイトより引用)

最終話(第11話)のラスト、2004年の大人のサクがアキの遺骨をまいた後に、「ちょっと良いストーリー」があったことが明らかになりました。構成としては、初回話から最終話までに描かれた1987年当時の出来事をダイジェストで振り返り、1989年の卒業式のシーンが新たに展開され、そして2004年のシーンへ戻る、というものでした。また今回は、サクたちの担任だった矢田部先生の視点によるナレーションが全編に渡って存在し、「サク・アキ」はいつもの呼び方通り「松本・廣瀬」として語られました。これらから、ただの「総集編」ではなく、付加価値のある「特別編」だったと言えますね。

サクが高校の陸上トラックで走りながらアキの遺骨をまいた後、矢田部先生が近づいてきて少し会話。その後、1987年の出来事が振り返られました。どうでしょう? 長い間見てきた想い出話が30分くらいに凝縮されたのを一気に見ると、悪い意味ではなくて微妙に雰囲気が違うように思えませんでした? アキが白血病で亡くなるのが軸になっていることには変わりないけど、元気だった時のシーンが少なめだったし、サイドストーリーが少なめだったし(特にサクのじいちゃんのシーン!)、「悲劇の経緯をただ振り返った」という感じでした・・・。

そして今回、昭和63年度・1989年3月(つまり平成元年)に行われた、宮浦高校の卒業式のシーンが新たに追加。ボウズ、スケちゃん、智世、その他の仲間たちはいたけど、サクとアキは不在。アキは死後だからともかくとして、サクはいったい? 実は既に故郷を発っていたんですね。卒業式では、矢田部先生のクラスの二人を除く全員に卒業証書が手渡された後、矢田部先生が「最後にもう一人、名前を呼ばせてください。廣瀬亜紀。」と言いました。そこでBGMに「朔と亜紀(サントラ2曲目)」の一番盛り上がる辺りから流れ出して、感動というか少し泣けるシーンになりました。遺影を持った智世が立ち上がって壇上へ向かったけど、遺影の中のアキの笑顔が良かったなあ・・・。

ところでこの卒業式だけど、卒業証書授与の間、ピアノ演奏や本人のスライド写真の映写等は一切ありませんでした。まあそれは私が実際に体験した卒業式の演出だけど、皆さんの卒業式はあんな風に静かな中での授与式でした? それから、矢田部先生が「大木龍之介(スケちゃん)」、「中川顕良(ボウズ)」、一人置いた後に「松本・・・(サク)」と呼んだんだけど、「スケちゃんって矢田部先生のクラスじゃなかったよね?」という疑問が発生(笑)。しかし、卒業式が1989年だから、1988年の春に高校3年のクラス替えがあって、そこでサク・ボウズ・スケちゃん、それに座席の位置から、1987年に矢田部先生のクラスだった智世他の生徒たちが同じクラスになったと考えれば一応納得。でもまた納得できない疑問が発生。通常名簿番号は、男女別で苗字の五十音順で並べられ、その番号順に授与が行われるのが普通。でも「大木」の後に「中川」ってことは、「お」から「な」の間に入る男子生徒がいなかったっていうこと?(笑) 田舎町だからか生徒の多くがある苗字に集中していて、「お」より前や「な」のずっと後に残りの生徒が呼ばれたと考えればこれも一応納得(笑)。この見解、どうでしょうか・・・。

ここで2004年のシーンへ。夜になって、高校を後にする大人のサクと矢田部先生。その時矢田部先生が突然「松本朔太郎!」と呼び、カバンから取り出した卒業証書をサクに手渡したんですね。昔の卒業式の時に唯一贈れなかったサクへ、17年ぶりの卒業証書授与。矢田部先生は「はあ、すっきりした」と一言、サクは歩き去る恩師の後姿を見て、深々と一礼をするのでした。矢田部先生は、卒業証書を当時サクの実家へ送り届けていたのではなく、いつかサクへ直接渡すためにずっと持っていたんですね。17年ぶりの卒業証書授与、これが記事冒頭で書いた「ちょっと良いストーリー」でした。最後に矢田部先生の最後のナレーションがあり、「きっとこれからも、廣瀬は松本の中で生き続けるでしょう。今度は、温かな想い出として。その人生が、終わる時まで。」と締めました。今度こそ、最後?

とりあえず、本編の感動的だったラストのイメージは維持できたので良かったです!

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2004.09.12

セカチュー・「ソラノウタ」全文

ドラマ「世界の中心で、愛をさけぶ」の最終話で明らかになった、アキ(廣瀬亜紀)が残した写真付きの絵本「ソラノウタ」。添えられた写真はサク(松本朔太郎)が撮影したもので、「二人の合作」と言っても過言ではないでしょう。この本のアキによる文章が実に良くて、ドラマ最終話のラストを飾る非常に印象深いものになったので、その全文を書き残しておこうと思います。

「ソラノウタ」

生きていくあなたへ
もしも、おまえが枯葉って何の役に立つのってきいたなら
私は答えるだろう 病んだ土を肥やすんだと
おまえは聞く 冬はなぜ必要なの?
すると私は答えるだろう 新しい葉を生み出すためさ
おまえは聞く 葉っぱはなんであんなに緑なの?
そこで私は答える なぜって 奴らは命の力に溢れているからだ
おまえはまた聞く 夏が終わらなきゃいけないわけは?
わたしは答える 葉っぱどもがみんな死んでいけるようにさ
おまえは最後に聞く
隣のあの子はどこに行ったの?
すると私は答えるだろう もう見えないよ
なぜなら、おまえの中にいるからさ おまえの脚はあの子の脚だ

(ホイッスルを吹く女の子の挿絵)
がんばれ

※文章のあったページ毎に改行。ページ内の文章の改行は無視。
 途中で聞き取りのみの部分はあるが、その他の表現は忠実に再現。
 (「わたし」と「私」、読点の有り無し等)

これ、「番組グッズ」として実際に販売したら、売れるのでは? 泣ける・・・。 (ToT)

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2004.09.11

世界の中心で、愛をさけぶ・第11話(最終話)

ドラマ「世界の中心で、愛をさけぶ」が完結しました。「白血病」という現実に直面してこの上無い悲劇が続いたけど、「白血病による死」を間近で見た人物たちが今日も強く生きる姿が最後に描かれた点で、「ハッピーエンドだった」と思いました。

○ドラマ視聴率は本館サイトの該当コーナーから!
○TBS系「世界の中心で、愛をさけぶ」
第11話(最終話)「かたちあるもの」

意識不明の状態で病院に運ばれた亜紀(綾瀬はるか)は、翌朝、息を引き取った。亜紀の死を受け入れられないサク(山田孝之)は葬儀を欠席。心を閉ざすように。一方、谷田部(松下由樹)らは亜紀が残したメッセージテープを聴き、悲しみに暮れる。後日、真(三浦友和)と綾子(手塚理美)は亜紀の遺言どおり遺骨をまくため、サクを連れてオーストラリア・ウルルへ。

序盤、2004年の大人のサクが、交通事故に遭った明希の意識回復を知ってホッと一息ついたところから始まりました。そのまま1987年、前回終盤に空港のロビーで倒れたアキをサクが後ろから抱きかかえて、「助けてください・・・」と祈った後からスタート。いよいよ、最悪な事態が展開されることに・・・。

夜が明けて、病院で母親に起こされたサク。そしてすぐさまアキの個室へ向かってみると、布団等がたたまれてネームプレートも外されていた。アキはいなかった。いや、息を引き取っていた。アキの死に際は笑顔で幸せそうで、最後に「サクちゃん・・・」と言い残したという。サクは荒れたりもしたが、やがて生きる気力を失ったかのように沈んでいった・・・。

アキの葬儀当日、サクはその場に現れなかった。両親と門前までは行ったのだが、アキの死をどうしても受け入れられず、どこかへ走り去ってしまう。一方葬儀場では、アキの入った棺桶の中に、ボウズは青系のニット帽を、スケちゃんはザ・ブルーハーツのカセットテープを、智世は陸上競技のシューズを、矢田部先生はホイッスルを添えた。全てアキとの想い出の品ばかり。今日まで冷静でいたアキの母親も、この時ばかりは声を大にして号泣。アキの父親はそっとなだめるだけ。そして静かに棺桶の蓋がかぶせられた。これは現実でもそうだけど、見ていて辛いシーンでしたね・・・。

その後、アキが生前に吹き込んだ、知人一人一人に向けたカセットテープが本人たちの手に渡った。智世、ボウズ、スケちゃん、矢田部先生の順で、カセットテープの内容が明かされる各々のシーンがあったけど、皆それを聴いて泣いていた。こんな別れ方なんて、ずるいよなあ・・・。ところでそのシーンで、スケちゃんと同じくボウズがピアスの穴を開けていたのを発見! これは今まで気付かなかった~。坊主にピアス、うん、なかなか(笑)。でもたこ焼き屋で、“たこ焼きを頬張って泣くボウズと、後ろで泣きこらえていた店主”という絵は良かったよね。ちなみに、サクへのカセットテープは無かったんだけど、それはアキが最後まで一緒でいるつもりだったかららしい。そんなサクは、これまでアキからもらったたくさんのカセットテープを、自宅の部屋で何度も何度も聴き返していた・・・。

アキの両親が部屋を片付けていた時、空港管理課紛失物係から受けた花柄の何かの包みを破った父親。これは前回空港でのラストシーンで最後にアップで映ったものだけど、その中身はアキ自作の「ソラノウタ」という空の写真付きの絵本だった。アキの将来の夢が絵本の編集者だったことを話す母親。アキとはあまり会話が無かった父親は、その夢を知っていたのだろうか? そんな父親は、アキの遺言通りに遺骨をオーストラリアのウルルでまくことに決めた。サクにも同行してもらうことにしたが、そのサクは幼馴染みの三人や自分の父親に強く反発する有り様。この時、ボウズやスケちゃんが本気で責めたり殴ったり、父親がグズグズしている我が子を見て叱ったんだけど、すごかったのは父親の方。掴み掛かってきたサクを力で退けて、「どうして送ってやること一つできない! えっ! どうして死んだ人間の頼み一つ聞いてあげないんだ!」と言って庭へ放り投げたシーンは強烈だった! サクの父親は、母親とは違って温和な性格だと思っていたけど、時には力ずくで子を強く叱ることもあるんだね。そんな父親役の高橋克実さんの熱演ぶりが良過ぎて、今後の彼の見方が今更ながら変わったりして。とにかくこの一件で、サクはようやく同行することを決心した・・・。

そしてオーストラリア・ウルル(「地球のへそ」こと、エアーズロック)でのシーン。アキの両親と共に遺骨をまこうとするサクだったが、まくことができなかった。アキの両親が先に岩山を降り、一人になったサク。急にモノクロシーンになったし、サクはアキの後を追って身を投げるんじゃないかという心配も。しかし再びカラーシーンになって、「温度も無い、重さも無い、吹けば飛ぶような白い粉、それがアキだった」というナレーションの後、遺骨を握り締めた左手を顔面に当ててその場で崩れ、「アキーッ!」と泣き叫ぶサク。このシーンこそが、タイトルでもある「世界の中心で、愛をさけぶ」でした。バックでは「朔と亜紀(サントラ盤に収録)」が流れ、「僕の、好きな人だった」というナレーションを重ねてのウルル全景の空撮が、このシーンを大きく盛り上げました。同時に、初回話冒頭のシーンへつながっていったんですね。サクはアキとの想い出の品々を缶に詰めて封印し、矢田部先生には将来医者になることを告げた。それからは勉強に没頭する日々が続き、「それが、僕の17年だった」という現在2004年のサクのナレーションが入って、全ての回想が終わりました。

ここで2004年のシーンへ。17年前の決意通り医者になったサクは、意識を取り戻した明希と会話した後、自転車に乗ってアキの実家へ。その時、外出先から帰ったアキの父親に「まだ生きてたのか」と言われながら再会するんだけど、あたふたしたサクの姿は昔のままでしたね。家の中ではアキの母親も元気でいて、サクは仏壇の前で手を合わせた後、アキの父親と防波堤で会話。サクはかつてアキが残した自作本「ソラノウタ」を手渡され、「忘れたいのでも、忘れないのでもなくてね、人間は忘れていくんだよ、生きていくために」や「良く頑張ったなあ、サク。生死を扱う仕事は、辛かっただろう。もう、充分だ! ありがとう」とも言われ、その場で涙。すると今度はサクがアキの父親に、骨を少し分けてほしいと依頼。それは、サクがアキを一度も送ったことが無かったからでした。

「ソラノウタ」を全て読み終えたサク。「生きていくあなたへ」から始まり、「なぜなら、おまえの中にいるからさ おまえの脚はあの子の脚だ」で終わり、最後にホイッスルを吹く女の子の挿絵と共に、「がんばれ」という赤く大きな文字。サクはアキの遺骨をまくのにふさわしい場所を、それで悟ったんですね。その場所とは、高校の運動場の陸上トラック。サクはスタートラインで、アキの遺骨が入ったカメラのフィルムケースに向かって「走りたいだろう? アキ」とつぶやき、今度は右手でアキの遺骨を握り締め、そして空に向けてその手を開き、まいた。遺骨は風に乗って自由を取り戻し、サクはそれを追いかけるかのように走り出した。アキの走る姿と重ねながら。「行けー! アキー!」。ここでまたバックで「朔と亜紀」が流れ、サクの最後のナレーションが入りながら、主題歌の「かたちあるもの」につながっていくのでした。

サクの最後のナレーション

追い付けない速度で去っていくアキを 僕はもう捕まえることはできない
生きている限り 君と僕とは遠くなるばかりだろう
だけど 僕は走ることをやめない
走り続ける僕たちの足跡は 君がいた 証だから

アキの幻:「がんばれ サクちゃん(ホイッスルの音)」

走り終わったその時に 君に笑って 逢えるだろう

エンディングでは、高校生の姿のサクが走り始めながら、現在を生きる主要人物たちが映されました。智世はスケちゃんでない夫を持つ主婦に。でも娘の名前はアキと同じ「亜紀」だった。ボウズは正式なお坊さんに。たこ焼き屋でのたこ焼き食いも今なお続く。スケちゃんは海で船を流す男に。かつて無人島・夢島で撮ったサクとアキの昼寝姿の写真を船に飾っていた。この三人は顔だけ映りませんでした。矢田部先生は現在も教師で、文化祭の出し物に17年前と同じ「ロミオとジュリエット」を強引に決めた。アキの両親は防波堤でお弁当。カニクリームコロッケが重要なアイテムだった。サクの両親はじいちゃんが残した松本写真館を守り続けていた。ごく普通の姿だったけど、それがまた良かった。そして、サク。サクは明希とその息子の一樹と生きることを決めたんですね。自転車に三人乗りして走る姿が印象的でした。さらに大ラスト! エンディングの最初で走り出したサクが防波堤まで来た所で走るのをやめると、誰かが後ろからサクの頬をつつきました。それはアキでした。「(アキが笑って)びっくりした?」、「(サクが笑って)したよ」と会話して海を見た後、手をつないでどこかへ歩いて去っていくのでした。サクの最後のナレーション通り、走り終わった時に笑って逢えたんですね。「ソラノウタ」が閉じられた裏表紙には、青い空の写真。その写真をバックに、「世界の中心で、愛をさけぶ Fin」。完璧なラストでした!

どうだったでしょうか? 自分自身がこの結末を忘れないために、あらすじを事細かに書き残すようにして感想を書いたけど、何度も手が止まって下書き状態のものをなかなか公開できませんでした。実はこの最終話の本編を見た時、悲しみや感動がたくさんあったはずなのに、涙は全く出なかったんですね。それで、最後のエンディングを見た辺りで、現在もアキのことを思い抱いて強く生きる人たちの姿を見て、ようやく涙が出てきたんですね。その後、録画しておいたのを見返したら、序盤から涙が流れっぱなし。最後なんてもう、まともな状態で見られませんでした。これって、じいちゃんが亡くなった時のサクに少し似ているなあなんて。最初は事態をとらえきれずに涙が出なかったけど、後になって何かの拍子で号泣してしまうところが、ね?

このドラマ、予想以上に良かったです! 小説や映画の話題作をドラマ化したTBSは、ここでも何度となく書いたけど、本当に落ち度無く丁寧に作品を作り上げたように思います。今年の流行語大賞は、「セカチュー/セカチュウ」がノミネートされることはまず間違い無さそう? “セカチュー”こと「世界の中心で、愛をさけぶ」に関しては、今後もいろんな形で記事にしていきたいと思っています!

「世界の中心で、愛をさけぶ」DVD-BOX
「世界の中心で、愛をさけぶ」DVD-BOX

「世界の中心で、愛をさけぶ」オリジナル・サウンドトラック
「世界の中心で、愛をさけぶ」オリジナル・サウンドトラック(河野伸)
(2曲目の「朔と亜紀」だけでも聴き応えあり。私もお奨め!)

かたち あるもの
「世界の中心で、愛をさけぶ」主題歌・「かたち あるもの」(柴咲コウ)

「世界の中心で、愛をさけぶ」原作小説
「世界の中心で、愛をさけぶ」原作小説(片山恭一)
(意外にも不評だそうで、ちょっと驚いているんですが?)

「世界の中心で、愛をさけぶ」MEMORIAL BOX
「世界の中心で、愛をさけぶ」映画版・MEMORIAL BOX

「世界の中心で、愛をさけぶ」スペシャル・エディション
「世界の中心で、愛をさけぶ」映画版・スペシャル・エディション

「世界の中心で、愛をさけぶ」スタンダード・エディション
「世界の中心で、愛をさけぶ」映画版・スタンダード・エディション

(映画版3つは今年末に発売予定で、現在予約受付中。上位は限定品です。お早めに!)

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2004.09.06

世界の中心で、愛をさけぶ・第10話

8/11に発売されたこのドラマのサントラ盤を聴きました。基本的にゆったりした曲が揃っているんだけど、これは良い! 特に2曲目の「朔と亜紀」。ドラマの終盤で毎回流れる感動の曲だけど、これだけでもフルで聴く価値はあると思います。序盤は静かなピアノから始まって、中盤からストリングスが響き渡り、最後は大いに盛り上がっていくという構成。ドラマ内で聴いた当初は、いくつかの曲をつなぎ合わせたものだと思っていたけど、約6分ある1つの曲でした。柴咲コウさんが歌う主題歌「かたちあるもの」のインスト版も収録。これも原曲が良いだけに素晴らしい出来です。全20曲で聴き応えがあってストーリー性もあるので、是非聴いてみてください! 今回サントラ話を長く書いたのは、ストーリー自体が単調ながら悲劇の連続で、うまく書ける自信が無かったからでした・・・。

○ドラマ視聴率は本館サイトの該当コーナーから!
○TBS系「世界の中心で、愛をさけぶ」
第10話「たすけてください…」

死を意識した亜紀(綾瀬はるか)は、オーストラリア・ウルルの空を見たいと切望する。サク(山田孝之)は弱りきった亜紀を海外に連れていってよいものか迷い、谷田部(松下由樹)に相談。渡航費用40万円の工面にも困るが、亡き謙太郎がサクのために残してくれた預金で航空券を購入する。亜紀と最後の意思確認をしたサクは、意を決して亜紀を病院から連れ出す。

序盤、2004年の大人のサクが、夜の道路で明希(桜井幸子)が交通事故に遭ってしまったのを見て、救急車を呼び病院の手術室の前で無事を祈るところから始まりました。明希の息子・一樹(仲條友彪)の手を握りながら、「助けてください、僕たちを、助けてください」と祈るばかり。そのまま1987年、サクがアキを抱きかかえて同じように「助けてください」と祈るフラッシュバックがありつつ、前回の続き辺りからスタート。サブタイトルにもなっている「たすけてください…」だけど、どうやら昔にもその言葉を発して祈ったことがあったようですが・・・。

サクとアキがなんとオーストラリア行きを決行して、サクがチケットやお金を用意してアキを連れて出かけるが、サクが空港で搭乗手続きをしていた時にアキが倒れてしまった! サクは泣きながらアキを後ろから抱きかかえて、「助けてください・・・」と静かに叫ぶのでした。一時映った元気な頃のアキに比べたら、倒れた時のアキは顔色が悪くて体に斑点ができてひどく痩せて、もう見ていられないほど可哀想な病態に・・・。

そこに至るまでの「両家の親の思いやり」が泣かせたなあ。松本家は、何やら大金に困るサクを見て、通帳を渡して「じいちゃんと相談して使え」と言ったり、出かける朝にはお守りを渡したり。廣瀬家は、ある朝アキがたくさんのカセットテープを残して病院から消えたのを知って、そのテープのメッセージを聴いた父親が「これは、自殺ですか?」、担当医が「反抗期だと思います」、そして父親は笑みを浮かべて「そうですね」。どれも良かったなあ・・・。

空港で倒れて意識を失う寸前でさえ、アキは「好きよ、サクちゃん・・・」と言い残す。そこで「僕が生きてきた中で、アキがいなかった日は無かった」というサクのナレーション。もうその時の、サク役の山田孝之くんの演技がすごかった! あの時流した涙は、役に入りきっているからできる、本当の涙だったよね? 映画版の「助けてください」は大声で叫ぶシーンだけど、ドラマ版の「助けてください」は小声で叫ぶシーン。でもどちらにしても、“セカチュー”を象徴する名シーンであることは変わりないけど・・・。

今回はここで2004年のシーンへは戻らず、空港に残った花柄の何かがアップになったところで終わりました。次回はいよいよ最終回。初回話冒頭のエアーズロックのシーンへつながっていくんでしょうか? 見逃せません!

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2004.09.02

世界の中心で、愛をさけぶ・第9話

今話の直後、「綾瀬はるか+坊主」といったキーワードによる、検索サイトからのアクセスが激しかったんです。話の中で“そういったシーン”があったからだけど、放送日から数日遅れて今頃公開してるのに、「どうして?」と思っていました。実は「坊主」の方、どうやらサクの幼馴染みの「ボウズ・坊主」表記が理由で、過去記事に多くヒットしていたようです。わかんないもんだ、そして、期待外れですみません。でもこのレビュー記事こそは、今度こそ期待通りになるはず?

○ドラマ視聴率は本館サイトの該当コーナーから!
○TBS系「世界の中心で、愛をさけぶ」
第9話「最期の選択」

明希(桜井幸子)親子の家族写真に加わった朔太郎(緒形直人)は、17年前の亜紀(綾瀬はるか)との別離について語りはじめる。亜紀との結婚を心に決めたサク(山田孝之)は、大木(田中幸太朗)らに協力を求め、婚姻届を偽造するが、谷田部(松下由樹)に見つかってしまう。せめて結婚写真だけでも撮ろうとウエディングドレスの調達に奔走する。綾子(手塚理美)からドレスを借りることに成功し、サクと亜紀は両親、谷田部、大木ら友人に囲まれ、結婚写真を撮影。だが、幸せな時間は長くは続かず、まもなく、亜紀の容態が急変する。

序盤、2004年の大人のサクが、松本写真館で明希(桜井幸子)やその息子・一樹(仲條友彪)と一緒に家族写真を撮影したところから始まりました。そのまま1987年、同じ場所で写真を撮る数日前からスタート。かつてサクとアキがウエディング写真を撮ったらしいけど、それに関連して何かがあった様子? そしてそのエピソードが語られ始めました。その前に映ったタイトル画面のバックは、いつもの青空ではなく夕焼け空。これは何を物語る? 何か嫌な予感・・・。

前回の続きで、婚姻届に名前を記入するサクとアキ。サクは16歳でアキは17歳。アキの方が早く生まれていたんですね。どっちにしたって、アキは良いけどサクは18歳じゃないから結婚はできず。それでも友達に記載を手伝ってもらったりして、サクはサクなりに頑張っていましたね。大安の日に結婚式の写真を撮ろうと計画を立てる、サクとゆかいな幼馴染みたち(笑)。両親の許可も得て、それをアキへ報告しに行くサク。そしてベッドの仕切りのビニールの壁越しにキス。家に帰れば、幼馴染みたちの粋な計らいで、サクの衣装が届けられていた。サクは他のことばかりで動いていて、肝心な自分のことを忘れていたんですよね。それを想定してちゃんと用意してくれていた幼馴染みたち、すごいぞ! その夜、サクもアキも眠れずに起きてしまう。アキの方は、枕元にまたごっそりと毛が抜け落ちていて、思わず「根性無し」とつぶやく・・・。

気が付けば朝。サクは写真館のソファーで、自分が病気になっている夢を見ていたんだけど、起きたら既に皆が集まっていました。アキのウエディングドレスの姿を見て、別の部屋で一人で泣いちゃって。幸せいっぱいだったんだろうなあ。まずはサクとアキの二人だけの写真を撮影。サクは緊張しまくって、「笑え」と言われてもなぜか頬を膨らます状態。その表情が笑えたんだけど(笑)。その後は全員写真を撮影。サク、アキ、ボウズ、スケちゃん、智世、松本家の両親と妹、廣瀬家の両親、谷田部先生の、総勢11名による記念写真は良い絵だったね! ドラマのキャスト陣や製作陣も、写真化して記念に残しているのかも・・・。

この日からアキの病態が急変。サクは空の写真を撮ってはアキに届けるが、アキの方は薬を替えたせいで病状も悪くなり、面会はできなかった。しばらくはカセットテープでアキの話を聴いていたけど、抑えきれなくなってついに許可を得てご対面。アキはニット帽姿。それを取ると、なんと毛を全て剃り落としていた! サクは泣きながら、でも笑顔で正直に、驚いたことを伝えました。アキは泣きながら、でもやっぱり笑顔で、「キスでも、しませんか?」と答えました。いつかのようにベッドの仕切りのビニールの壁越しにキス。中盤の同シーンとの対比が良かった・・・。

ここで2004年のシーンへ。なんと明希の息子・一樹が、バイクにひかれそうになる! サクは慌てて駆け寄るが、そのせいでアキの遺灰が入ったビンを落として割ってしまった! またもや不吉な予感を残しつつ終わりました。予告では、映画でも有名な「助けてください」というサクの名セリフ。映画を見ていない私もCM等で知ってはいるけど、ついにドラマ版もそこへ行く着くことに・・・。

なるほどね! 結婚式の写真を撮った日が幸せのピークの日になったわけだけど、その直後に悲劇が待っていたというエピソードがあったんですね。それにしてもアキ役の綾瀬はるかさんは、映画版のアキ役の長澤まさみさん同様、本当に丸坊主にしたんだよね? 以前とは印象も変わって、女優として頑張ってるなあと思います。サク役の山田孝之くんも、相変わらずの熱演ぶりで見る者を魅了させるね。この二人を組ませたのは成功だよなあ。

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2004.08.26

世界の中心で、愛をさけぶ・第8話

タイトルにある“世界の中心”とは、周知の通りオーストラリアの一地区ですが、現在“世界の注目”を集めているのは、オリンピック開催中のギリシャ・アテネですね。“中心”と“注目”、どっちにしても“セカチュー”。これは興味ある発見?(笑)

○ドラマ視聴率は本館サイトの該当コーナーから!
○TBS系「世界の中心で、愛をさけぶ」
第8話「プロポーズ」

’87年、亜紀(綾瀬はるか)の闘病生活を見守るサク(山田孝之)は、自分も修学旅行をとりやめるつもりでいた。だが、亜紀の気遣いによりサクはオーストラリアへ発つ。旅行中、急に不安を覚えたサクは、日本に帰ろうと取り乱し、中川(柄本佑)らに亜紀の病名を告げてしまう。一方、抗がん剤の副作用で髪が抜け、希望がもてなくなった亜紀は、帰国したサクを拒絶する。

序盤、2004年の大人のサクが、明希(桜井幸子)の息子・一樹(仲條友彪)と会話するところから始まりました。そのまま1987年、前回夜の海で、絶望のどん底だったアキを強く説得した後日からスタート。白血病と本格的に向き合っていくスタート地点でもありました。とは言っても、それは過去のこと・・・。

最初の方の、サクと父親の仏壇前でのシーン。父親が「特効薬ができますように」と手を合わせたけど、本当にごめん! 「毛髪の特効薬」のことだと真剣に思ってた!(苦笑) すぐ後のセリフやナレーションで「白血病等の病気の特効薬」のことだと気付いて、「そっかそっか、アキのためね」と思い直しました。いきなり何やってんだ、自分・・・。

修学旅行はオーストラリアか、うらやましい~。自分の高校の時なんて、近県の山歩きだったさ・・・。アキは結局行くことが許されず、サクは複雑な思いのままその旅行へはひとまず行くことに。しかしサクは着いたオーストラリアの宿で、アキのことが気になってしょうがなくて一人で帰ろうとする。ボウズやスケちゃんや智世が笑いながら止めるけど、サクは勢い余ってアキが白血病であることを大声で告白! 知らずにいた3人もこれには驚き。いや、実際こういう難病って、遠くて近い存在なんだよなあ・・・。

旅行でその後やってきたのは、これぞまさしく“セカチュー”! “世界の中心・世界のへそ”と名高いエアーズロックでした。サクのナレーション「世界のへそは空に近かった」は何だか心に響きましたよ。アキに写真をたくさん撮ってくるよう頼まれたけど、サクが撮ったのは結局空の写真だけ。いつかアキと来られるのを信じて・・・。

白血病の病状が進む。髪の毛が次々と抜け、体を崩して倒れ、顔色も悪い状態のアキ。これは見ていて辛い! そんな中、アキから面会拒否を受けていたサクは、以前「私一回も『好き』って言われてない!(前回シーン)」と言われたのを思い出し、メッセージを吹き込んだカセットテープを持ってアキの病室へ。そのメッセージの内容は「嫌いなものベスト5」。これ、全部「アキのマイナス面」。口調が、全部「○○○の廣瀬亜紀」。でも、最後が良かったんだよね。「以上。のみ。あとは好き。全部好き。」。そうか、そうだったのか! 前回のレビューで「結局サクは、その時『好き』と言わなかったんだけど」と書いたけど、実はこのシーンへの伏線で、ここに来て間接的ながらようやく「好き」と言ったんだ! アキの「『好き』って言われてない!」に答えたんだ! そんなサクがアキに差し出したのは、なんと婚姻届。そしてサクは「結婚して」とアキへ伝えてのキスシーン。感動の場面でした。毎回ながら良いシーンが終盤に出るね・・・。

ここで2004年のシーンへ。サクは明希と一樹に加わって家族かのような写真を撮影しました。その壁にかけられていたのは、1987年に撮影されたサクとアキのウエディング写真。初々しくて良かったなあ・・・。

サブタイトルの「プロポーズ」は、こんな感じで行われました。しかしそれに関連して何かがあった様子? そのことは次回描かれることになりそうです。

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2004.08.18

世界の中心で、愛をさけぶ・第7話

今話はある理由で、普段見慣れている4:3の従来比画面の映像(地上波アナログ放送)と、16:9のワイド画面の映像(デジタル放送)を、初めて見比べました。当然だけど、ワイド画面の方は横広に映って良いものですね。一方従来比画面の方は、ワイド画面を元にして両端を従来比になるまでカットした形になるんですね。映像的にはストーリーに大きく関係しない背景や物等が削られるわけだけど、今回こうして見比べたことで、「同一シーンでも情報量がこんなにも減って印象が変わるものなのか!」なんて思いました。“ワイドテレビ+デジタル放送”の環境に憧れてしまった・・・。

○ドラマ視聴率は本館サイトの該当コーナーから!
○TBS系「世界の中心で、愛をさけぶ」
第7話「明けない夜」

サク(山田孝之)は亜紀(綾瀬はるか)に本当の病状を悟られぬよう努めていた。が、亜紀は病院で出会った白血病患者・真島(鳥羽潤)との交流から、自分の病の重さを知り、悔しさに涙する。そんな中、外泊許可をもらった亜紀は学校へ。つかの間、楽しい時間を過ごす。放課後、サクの家を訪れた亜紀は、夕食の席でサクの家族に自分が白血病であることを告白する。

序盤、2004年の大人のサクが、前回ラストで出た夜の海へ歩んでいくという衝撃シーン! 結局は陸地へ戻って横たわっていたけど、どうやらその昔、夜の海で何かあったらしい? そんなところから始まりました。そのまま1987年、アキが入院する病院でのシーンからスタート。アキの病態はどうなの?

いまだ正式な病名が伝えられていないアキは、病院の庭で絵を描く真島に出会う。彼はアキに「白血病」であることを告白。逆にアキは、自分に伝えられている偽りの病気「再生不良性貧血」であることを告白。後々アキは自分の病気が、実は白血病なのではないかと疑いだし、サクにカマをかけて「私、白血病なんだって」と告白。サクは知らずにアキへ弁解。それを聞いてアキは「白血病」であることを確信してしまった。好きな人にこんな風にやられたら、だまされてしまうものだよね・・・。

アキは外泊許可をもらって、いきなり登校! 学校の皆も視聴者も驚いたと思うけど。教室でサクたち仲良し組がアキを囲んで談話していたところ、谷田部先生(松下由樹)が教室へ。そして入ってくるや否や、「松本中川大木上田!」と注意。違うクラスのスケちゃん(大木)にも相変わらずごく普通に注意。笑ってしまったよ(笑)。その後サクとアキが二人っきりになった時、アキは突然気付いたようにサクへ「私一回も『好き』って言われてない!」。そう言えばそうだっけ? 結局サクは、その時「好き」と言わなかったんだけど。

アキがサクの家に訪れ、サクの家族と会食しながら名前の由来話で盛り上がっていたところ、アキは突然「白血病」であることを告白。サクの家族はどういう反応を示すかと思ったら、サクの母親が悲しみの感情丸出しで慰めてくれていた。そうそう、今話は「それぞれの思いやり表現」が目立ったよね。サクやアキの両親、学校の生徒たち、谷田部先生、担当医、たこ焼き屋のおじさん、等々。サクやアキの周りは良い人ばかりで、本当に恵まれているよね。

後日、アキは病院で、真島が亡くなったことを知る。真島の母親によれば、治療を拒否し続けていたとのこと。「やっとここから出て行けたんですよ」と自分を納得させているかのような言葉を聞き、サキは「死」そのものを間近に感じて愕然とし、病院を抜け出してしまった。サクが必死になって捜し当てた先は、夜の海。なるほど、ここが冒頭の「夜の海でのシーン」とリンクしていたわけか。海へ歩んでいくアキをサクは追いかけ捕まえたが、アキは涙を流しながら「なんで私だけそんな目に遭わなきゃいけないの?」と叫ぶ。出た、出てしまったよ、過去のフジテレビ系ドラマ「僕の生きる道」で、担任だった中村秀雄(草なぎ剛)譲りの悲哀の言葉が!(アキ役の綾瀬はるかさんが生徒役で出ていました) サクは強烈な訴えでアキを説得し、アキは「はい」と言って納得。ここでサクによるナレーション「言い聞かせていた」が悲しく連呼。「信じることが戦いだということを、まだ知らなかった」とも。「白血病」という現実に、これからどう戦っていくのだろう?

2004年の現在のシーンで、明希(桜井幸子)の息子・一樹(仲條友彪)が、離れ離れになったサクの元へ一人で向かいましたね。サクは一樹を抱きしめながら思い出していました。「何かを失うことは、何かを得ること」と教えてくれたアキの言葉を・・・。

うーん、さすがに折り返し後の中盤だけあって、ストーリーは核心に迫ってきましたね。これまで描かれたサクとアキの明るい思い出話も、まだラストを迎えていないのに、既に遠い昔のようです・・・。

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