アニメ映画「時をかける少女」
本日7/21に、フジテレビ系「土曜プレミアム」でアニメ映画「時をかける少女」が放送されました。昨年7月に公開されたこの映画は、ネット等による口コミ効果で話題が広がってロングラン興行となり、日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞を始めとする数々の賞を総ナメにした作品。そんな作品が早くも地上波初放送となると知って、以前からチェックしていました。
○関連サイト・フジテレビ「土曜プレミアム」公式サイト
【 http://www.fujitv.co.jp/premium/ 】
○関連サイト・web KADOKAWA(角川書店)「時をかける少女」
【 http://www.kadokawa.co.jp/tokikake/ 】
○関連サイト・Wikipedia「時をかける少女 (アニメ映画)」
【 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%99%82%E3%82%92%E3%81%8B%E3%81%91%E3%82%8B%E5%B0%91%E5%A5%B3_(%E3%82%A2%E3%83%8B%E3%83%A1%E6%98%A0%E7%94%BB) 】
○キャスト&スタッフ(公式サイトより)【キャスト】
紺野真琴(声:仲里依紗) : 高校2年生の少女(主人公)
間宮千昭(声:石田卓也) : 真琴のクラスメート
津田功介(声:板倉光隆) : 真琴のクラスメート
芳山和子(声:原沙知絵) : 真琴の叔母(原作の主人公)
藤谷果穂(声:谷村美月) : 功介が好きな下級生
早川友梨(声:垣内彩未) : 千昭が好きなクラスメート
紺野美雪(声:関戸優希) : 真琴の中学生の妹【スタッフ】
製作会社 : 角川書店
制作会社 : マッドハウス
監督 : 細田守
原作 : 筒井康隆(角川文庫刊)
脚本 : 奥寺佐渡子
キャラクターデザイン : 貞本義行
美術監督 : 山本二三
音楽 : 吉田潔
主題歌 : 「ガーネット」(作詞・作曲:奥華子)
挿入歌 : 「変わらないもの」(作詞・作曲:奥華子/編曲・佐藤準)
配給 : 角川ヘラルド映画・キャッチコピー
「17歳。タイムリープ覚えたて。」
「待ってられない未来がある。」
「Time waits for no one.」・興行収入
約2.6億円・観客動員数
述べ約20万人
○アニメ映画「時をかける少女」あらすじ(関連サイトより)高校2年生の紺野真琴は、踏切事故をきっかけに、時間を跳躍する能力を得る。叔母の芳山和子に相談すると、それは「タイムリープ」といい、年頃の女の子にはよくあることだという。過去に飛べる能力。世界は私のもの! バラ色の日々と思われたが、クラスメートの男子生徒、間宮千昭や津田功介との関係に変化が…。千昭から思わぬ告白を受けた真琴は狼狽のあまり、その告白をタイムリープで、強引に無かったことにしてしまう。3人の友達関係が続けばいいと考えていた真琴の望みは、厄介な状況に。叔母の和子は「つきあっちゃえばいいのに」と、のんきなアドバイス。真琴はタイムリープで東奔西走するのだが…。
素直に感動しました! 以下、ネタバレを含みます。未見の方は要注意!
「タイムリープ」という特殊な能力を自覚した真琴は、千昭や功介とカラオケに行って物足りなければ時間を戻して何時間も歌い込み、自宅で数日前の夕食が食べたくなったら時間を戻してまた味わい。一時は朝から丸々やり直し、朝の遅刻を免れたり抜き打ちテストも予習万全で満点を取ったり外での男子生徒のプロレスごっこの被害を交わしたり料理実習でのボヤ騒ぎの受難を避けたり。このように真琴はやりたい放題だったけど、その裏で誰かが代わりに被害に遭っている事実にも直面し、能力の使い方で葛藤し始めました。そして今度は、千昭や功介が好きな女子生徒たちの力になろうとして能力をとことん活用し始め、時には知り尽くす過去の出来事を活かしながら実現させようとしました。
しかし、タイムリープという能力はプリペイドカードのように利用回数があるらしく(残り回数が左腕にアザとなって表示)、真琴はある人物たちの踏切事故が起きた時には既に使いきっていて防げず、必死に追ったせいで傷だらけになりながらも「止まれ!」と連呼するだけでした。ここで奇跡が発生。なんと、真琴の時間が戻ったのでした。気が動転している真琴の視線の先には、ブレーキが壊れた自転車を引いて歩いてくる千昭の姿が・・・。実は、千昭は未来から来た人間。その未来には存在しなくこの時代でしか見られない絵を見に、タイムリープで過去へ戻ってきていたのでした。しかし、誤って能力の源(クルミ型の機械)を落としてしまい(それを拾ったのが真琴)、またその裏では出会った真琴や功介たちとの別れが辛く、つい長居してしまったのでした。そんな彼も、また有効回数を使いきってしまい、もう元の時代には戻れず・・・。ここで奇跡が発生。なんと、真琴の有効回数が増えていたのでした。夜道を駆け抜ける真琴は「行けーっ!」と叫んで“ラスト・タイムリープ”を決め、千昭に会って近未来の彼から教えてもらったことを話しながら能力の源を返し、未来で再会する約束をしたのでした。ここに、“能力の無駄遣い→能力の有効利用”の絵を見た!
ここまで知り尽くしたように書いてきたけど、実は一度も見たことがなく単なる“原作のリメイク”だと思っていた私(苦笑)。その真相は、原作の約20年後が舞台でいわば「続編」だったんですね。原作のストーリーは原田知世さんの主演作で有名な実写映画版ではなく、数々の単発・連続ドラマの中で原作者・筒井康隆さんが住職役で出演した、内田有紀さんの主演作で1994年放送のフジテレビ系連続ドラマ版を見て知っていました(つまり内田有紀さんは和子役)。そのくせ、実写映画版の主題歌「時をかける少女(歌は原田知世さん)」は何度も聴いたことがあるんだけど。ついでに、連続ドラマ版の主題歌「人魚(歌はNOKKO)」も好きだったんだけど。その原作でキーマンとなるのが未来から来た深町一夫で、そのキャラのやや落ち着いた印象からこのアニメ映画版での功介が深町の位置付けだと思っていたら、なんと浅倉吾朗のようにいつも陽気でいた千昭だったとは・・・。これは途中まで気付けなかったんだけど、考えてみたら吾朗のエピソードがマッチする部分があったし、伏線がいくつかあったことも思い出しました。良い意味で騙されたけど、“心地良い騙され方”だったような。真琴の“ラスト・タイムリープ”前後は、その演出や挿入歌で鳥肌が立ちながら涙なんかも流してしまったり。
アニメーションについては、各キャラの特別な色付けが無い分真琴の躍動感は前面に出ていて、背景やオブジェの描写が細部まで書き込まれていたのは好評価。また、印象に残る絵コンテや効果的なBGMや自然体のセリフが良かったですね。賛否両論はあるようで、中でも「機動戦士ガンダム」の作者・富野由悠季氏の批評には衝撃を受けたけど、私は「作品としての評価は高い」という一般評に従う形で、素直に感動しました。なんといっても、受賞した数々の賞がすごい!
○アニメ映画「時をかける少女」の受賞記録(関連サイトより)・第39回シッチェス・カタロニア国際映画祭アニメーション部門(Gertie Award)最優秀長編作品賞
・第11回アニメーション神戸賞 作品賞・劇場部門
・第31回報知映画賞特別賞
・第49回朝日ベストテン映画祭(朝日新聞社・朝日放送主催)日本映画 第3位
・第28回ヨコハマ映画祭ベストテン 日本映画 第10位
・第10回(平成18年度)文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞
・第30回日本アカデミー賞 最優秀アニメーション作品賞
・第1回Invitation AWARDS アニメーション賞
・第61回毎日映画コンクールアニメーション映画賞
・デジタル・コンテンツ・オブ・ジ・イヤー06/第12回AMDAward 「大賞(総務大臣賞)」「BestDirector」
・第21回デジタルコンテンツグランプリ優秀賞
・第6回東京アニメアワード 『アニメーション・オブ・ザ・イヤー』 監督賞 原作賞 脚本賞 美術賞 キャラクターデザイン賞
・第31回アヌシー国際アニメーション映画祭 長編部門特別賞「feature films: Special distinction」
ここで「土曜プレミアム」での放送について少し触れてしまうけど、CMの入れ方やカット等の点であまりに不満だったような(苦笑)。「ここで入れる?」という部分がいくつもあったし、エンディングも主題歌が活かされずに終わってしまったし。映画でもDVDでも見たことが無かった私が言うことだから、説得力は無いけども・・・。
なお、番組の最後にDVD(A賞)とART BOOK(B賞)が当たるクイズ式のプレゼント告知があったけど、「主人公、真琴が手に入れた能力は?」の「タイム○○○(以下略)」という4択問題の答えは、似たような選択肢で迷うところだけど書いた“○”の数だけ一致するあの言葉、で良いよね? 私はその選択肢を選んでFA(ファイナル・アンサー)とし、A賞に応募することにします。当選したら、ここで告知したい。当選しなかったら、“タイム何とか(文字数だけ同じ?)”で時間を戻して再チャレンジしたい、なんてね(笑)。
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コメント
映画館でもDVD買ってからも見た僕ですが、
あのCMの入れ方と僕は多く感じたのですが、どうにかならないものかと思いました^^;
あと、エンディングも最悪ですね。
こんなエンディング、エンディングじゃねぇo(`ω´*)o
主題歌かなりいいのに、もったいないです(´;ω;`)
見ていないあずさんも思うのですから、相当ですよ^^;
僕はDVD持っているのでアートブックがほしいかったです♪
ただ、こういうの全く当たったことがないので送りませんでした^^;
DVDがプレミアムエディションならフィルムがほしいので絶対送ってましたけど(笑)
投稿: chany | 2007.07.23 20時40分
chanyさん、こんにちは! 作品自体は本当に良かったです。しかし、CM前後やエンディングはやっぱり最悪でしたよね。はい、初見の私が思うくらいだから相当なもんだと思います(苦笑)。
実は放送後にある動画サイトでエンディング部分を見たんですよ。そしたら、主題歌込みでさらに感動してしまって、余計に地上波初放送の状況と比較してしまって。それに、映画「西遊記」の宣伝も妙にウザかったような(ドラマ自体が不満だったし)。
まあそんなことは忘れるとして、早速ながらA賞狙いで視聴者プレゼントに応募しました。B賞のアートブックも良さそうでしたよね。望みは薄いけど、もし当たったらご報告しますね(笑)。
投稿: ads(あず)@管理人 | 2007.07.25 21時33分