華麗なる一族・第7話
ストーリー内で長く引っ張っている高炉建設だけど、今回それを何もかも吹き飛ばすとんでもない事件が起こることは、放送以前から話題になっていました。いったい何が起こるというのか? いや、引っ張っている割には予告映像やサブタイトルで詳しく伝え過ぎなんだよ、おいっ! 「起こる」以前に「怒る」自分。つまり、「怒り“爆発”」。私も言い過ぎました(苦笑)。
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○TBS系「華麗なる一族」
第7話「悲劇の高炉爆発」
阪神特殊製鋼の突貫工事は順調に進んでいた。鉄平(木村拓哉)らは、帝国製鉄の作業員引き抜き工作にも屈せずに、高炉完成間近までにこぎ着ける。一方、大介(北大路欣也)は大同銀行の綿貫専務(笑福亭鶴瓶)に、阪神銀行が大同銀行をのみ込んだ後の副頭取のポジションを約束。大同を乗っ取る計画を実行に移し始める。そんな中、阪神特殊製鋼の建設途中の高炉が爆発。一夜にして阪神特殊製鋼は火の海と化し、死傷者多数、計り知れない損害の大惨事が発生する。鉄平は犠牲者やマスコミから事故の責任を問われることに。
阪神特殊製鋼の高炉建設は順調に進み、鉄平は完成を待ち望む中、大介は息子の会社を潰そうと画策していました。しかしある夜、突貫工事の最中に何と高炉が大爆発。遠方でそれを見た鉄平は慌てて現場へ急ぐと、辺りは火の海でものすごい状況。また、負傷者を助けに行った沖仲仕の玄(六平直政)も、続く爆発に巻き込まれて死亡。この事件はマスコミ等を通じて問題にもなり、鉄平は窮地に陥ってしまいました。
この一件で、大介は大同銀行の綿貫とさらなる画策を進めて副頭取に任命し、銀平(山本耕史)は鉄平の夢が打ち砕かれたことを酷く残念がり、二子(相武紗季)は四々彦(成宮寛貴)に別れを告げて総理大臣・佐橋の甥と婚約する決意を固めました。時同じくして、料亭「つる乃屋」の女将・志乃(多岐川裕美)が亡くなり、芙佐子(稲森いずみ)はその死の直前に自分が養女でなく彼女の実の娘であることを聞かされ、父親が鉄平の祖父・敬介であることを知って驚きました。また、芙佐子は鉄平宛ての手紙を預かり、彼女の出生の真実が書かれたその内容を読んで鉄平も驚きました。しかしその直後、鉄平は自分の「本当の父親」らしき人物を知り・・・。
今回の主要シーンの一つは、何と言っても高炉の爆発。外で鉄平と妻・早苗(長谷川京子)が語り合い、遠方の高炉に背を向けて歩み始めた瞬間、音より先に爆発の映像が届いたのは妙にリアルでした(“光速>音速”の話)。その直後にすごい音が鳴り響き、驚いて振り向いた鉄平が爆発する高炉を見て、さらに驚いてしまったわけで。それで鉄平が慌てて現場へ駆け付けた際、火の海の中で玄が「若、こんなもんで高炉建設を諦めたらあかんで。分かったな!/若、大丈夫や、ここはワイに任せとけ!」と、心配する鉄平を安心させるかのように大声かつ笑顔で彼に語り掛けたシーンは妙に感動しました。ただそのセリフが出た時点で、第3話にて阪神銀行の池田支店の支店長(田山涼成)が亡くなる前みたいに、死亡フラグが立ったかのように思ってしまったわけで。何とも悲痛なシーンで、大金が掛かっていそうなシーンでした。それなのに、大介は自宅からその状況を見て「天は我に味方したか」と呟き、薄ら笑いを浮かべるだけ。貴様ってヤツは! ただ、あの爆発は大介が画策したものではなかったみたいですね。そうでなかったら、オレ様は絶対に許せなかっただろうよ。
その前後で重要だったのは、芙佐子の出生の秘密とプラスα。芙佐子は志乃から真実を伝えられたけど、実の娘であることは本人は何となく分かっていたとしても、父親が敬介であったことには驚きを隠せない様子でしたね。また、鉄平も同じく意外な事実を知って驚いていましたね。一方で大介が36年前のことを思い出していたシーンがありました。風呂場で意識を失って倒れた妻・寧子(原田美枝子)が敬介によって部屋に運ばれ、帰宅した大介がその部屋にやって来ると寧子が裸のまま布団の中で眠っていて、敬介が「大介、公家の女の肌は、マシュマロのように白くて柔らかいな、フッフッ・・・」と一言。ひょっとして、この部屋で一戦ありました? その後生まれたのが鉄平だけど、大介も寧子も彼が本当に自分たちの子であるのかどうか分からず、それ以前に部屋で何も無かったと信じている状態? 大介は敬介の肖像画を眺めながら、「私は、またじいさんに負けてしまったようだ・・・」と一言。ひょっとして、まだ分かっていませんでした? まだ「天は我に味方している」と信じている状態? 甘いよ、甘過ぎるよ、じいさんはすごいんだよ。まあ、アンタもすごいんだけどな。
余談だけど、高炉が爆発する前に玄や他の労働者が食堂で食事をし、鉄平と銀平も同じくいて会話していたシーンがありましたよね。ここで鉄平が高炉に関する「熱い話」を続けたんだけど、そこで銀平がニヤリと笑って「兄さんは鉄の話をしている時はほんと楽しそうですね」と茶化す一面も。その直後のおごりを賭けた“玄 VS 鉄平”の「熱いジャンケン勝負」は置いといて、それでいて勝った鉄平がやっぱりおごってあげた所は参考にするとして(笑)。鉄平はその名の通り「鉄に生きる男」なんだよ。だから鉄のように熱くもなるんだよ。銀平だってその名の通り「銀行に生きる男」なんだよ。でも“金”になれず“銀”となり劣等感を味わうこともあるんだよ。そんなことを思ってしまったんだよ。悪かったんだよ。
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