演歌の女王・第1話
日本一不幸な女性演歌歌手の生き様を描いたドラマ「演歌の女王」がスタートしました。主演は天海祐希さんで、脚本は遊川和彦さんで、タイトルに「女王」が付くことから、同局系ドラマ「女王の教室」を思い出す人も多いと思います。それもそのはずで、同ドラマのスタッフが携わっているんですね。“「女王」シリーズ”にするつもりなのかな?
○ドラマ視聴率は本館サイトの該当コーナーから!
○日本テレビ系「演歌の女王」
第1話「オーマイガッ!!こんな不幸な女がいたの!?大河内ひまわり登場」
他人のために次々不幸を背負ってしまう演歌歌手・ひまわり(天海祐希)の“ドロ沼”奮闘記。演歌の世界での成功を夢見て20年。売れず、結婚もできず、飲み屋での営業とアルバイトに明け暮れるひまわりは元マネジャー・萩本(段田安則)の勧めでお見合いを。すると、その会場で、かつて捨てられた元恋人・ヒトシ(原田泰造)と再会。CDの自費制作で、今一度ヒットを狙おうと口説かれる。そんなヒトシにときめいたひまわりは、資金の150万円を用意。しかし、ヒトシは25歳のキャバクラ嬢・真佐美(酒井若菜)とデキちゃった婚を。CDの制作話も流れ、150万円はパーになる。
売れない演歌歌手・大河内ひまわり。かつて「女のわかれ道」というヒット曲を出しながら、その後は全くヒットせず売れもせず不幸続きで、現在は一人で営業回りをしながら弁当屋のパートで生計を立てる悲しい女性。ある日ひまわりは、多額の借金を返済した元マネージャー・萩本からお見合いを勧められ、その当日バツイチ子持ちの相手・温水(温水洋一)と会っていたところ、かつて捨てられた元恋人・ヒトシと偶然再会。ひまわりはヒトシに説得され、資金を折半しCDを自費制作して再ヒットを狙おうと企んだけど、ひまわりがやっとの思いで資金を集めたというのに、ヒトシからは突然計画倒れと元キャバクラ嬢・真佐美との結婚を伝えられました。彼女は彼に捨てられた過去があったけど、今回の再会で辛い想い出を捨てて信じきっていたのに・・・。
怒ったひまわりは、ヒトシの結婚式当日に乗り込んでメチャメチャにして気が済むと、ひまわりの元にヒトシの同級生・幸田(羽田美智子)が現れ、彼女の夫の手術代として資金を渡されていたことを知りました。ところがその直後、ひまわりは人違いで誘拐犯として逮捕され、取調室に現れたのがお見合い相手だった温水。ひまわりは彼から思いっきり罵倒されて拘留されたけど、後に人違いだったことが判明して温水からは「日本一ついていないですね」と言われる始末。雪が舞う夜道をトボトボと歩くひまわりは、誤って勢い良く滑り転んでしまい、持っていた真っ赤な反物も雪道に沿って転がりました。それはまるで彼女の悲しき人生を物語っているかのよう。その時ひまわりはある少年(武井証)とぶつかってしまい、彼が落とした一枚の写真にはヒトシの姿が。驚いたひまわりは少年に尋ねると、彼はヒトシの息子だという・・・。
「不幸な女性」のドラマは前クールのTBS系「嫌われ松子の一生」もその例だけど、このドラマでのひまわりという女性も不幸続きですね。何をやっても失敗につながるだけで見ていられなかった・・・、と言いながら見ていたけど。天海さん本来のコメディセンスは活かされていて良かったです。でも、何か脇が甘いというか活かしきれていなかった気がしたんですよね。この初回話は顔見せが目的で、今後皆が前面に出てくるのでしょうか。適度な悪ノリだったし、まあまあ面白かったという第一印象でした。
また、ドラマ「女王の教室」つながりで幸子こと福田麻由子ちゃんがひまわりの同居人として出ていたけど、彼女はひまわりが溜息をつくと現れる“13歳の時のひまわり”で、ひまわりが本音を話せる唯一の相手でした。以前の役柄は“教師と生徒”という関係だったけど、今回は何だか立場が逆転していますね。ひまわりを強気に懲らしめる幸子は、そのうちあのドラマでの教師・阿久津真矢のようにこう言うかもしれません。「ひまわり、いい加減目覚めなさい!」と(笑)。
それで、主題歌は“芸人”のヒライケンジじゃなくて“本物”の平井堅さんによる「君の好きなとこ」。幸子が「今時演歌なんて流行らない」みたいなことを言っていたけど、主題歌を演歌ではなくポップスにして、タイトルバックでひまわり他のオールキャスト(なんと“本物”の平井堅さんも!)が各々マイクを持って口ずさむという映像。これはどうなんでしょう?(苦笑) 幸子のセリフに折れてるじゃん。何で演歌にしなかったんだろう? やっぱり演歌じゃダメ? ひまわり名義で天海さんが主題歌を担当していたら、ドラマ連動で面白いことになったかもしれないのに。まあそれも、いずれストーリー内で新曲CDが発表されてやり出すかもしれないけどね。
最後に一つだけ。この初回話当日の昼頃、千島列島を震源とした地震が発生して津波警報も出され、夜になっても深刻な状況でした。このドラマの放送中も津波情報の日本地図が右下部分に一時出たんだけど、ドラマの方はノー天気に大波をバックに演歌を歌い上げるひまわりの熱唱シーンが。これもどうなんでしょう?(苦笑) 深刻な状況だというのに、タイミング悪! そのタイミングの悪さで、抗議の電話がテレビ局に入っているかもしれないなあ。やっぱりひまわりだ、演歌以外でも、大不幸!(「イナバ物置」のCM風に)
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コメント
ads(あず)様、こんばんは。
キッドは体調のせいもありますが
風林火山の次に楽しめたドラマはこれ。
なんとなく、大林宣彦監督テイストなんですよ。
「ふたり」についてはキッドのブログで触れたんですけど
主題歌の割り方は
「時をかける少女」(原田知世版)を想起させました。
原典は原田が劇中の各場面で歌うというおふざけカット割りなんですが。
演歌は劇中で天海が毎週メジャーどころを
歌ってくれるといいな。と思ってます。
タカラジェンヌだからできるワザですからね。
投稿: キッド | 2007.01.15 02時54分
ads(あず)さん、こんばんは。
何が違和感なのだろうと思ったのですが、計算ずくで演じているわりに
生活感や、貧乏臭さが、見られないのですね。ソコが室井滋との差ですね。
脇は、素晴らしいのに、どうして?ってかんじでした。
投稿: mari | 2007.01.15 03時53分
今クールはコメディが多いので、ウキウキ気分だったんですけどね~。
このドラマも何だか不評のようで・・・
私的にはまぁまぁ楽しめたんですが、この時間は最近NHKやフジがやたらと
いいのをぶつけてくるんですよねぇ・・・
今回も、録画をどうしようと頭を悩ませちゃいましたわぁ。
投稿: まこ | 2007.01.15 11時11分
私的にはこのドラマが観づらかったのは現実と回想&妄想シーンのバランスの悪さじゃないのかな、と思います。さらにCMに入るタイミングが悪すぎだったような気が…。
次回から改善されるといいんだけど。たしかにadsさんのおっしゃる通り大河内ひまわりの名でCD発売したら話題性でも面白いかも、です。ただ私自身下手なのですが天海さんの歌唱力に問題が。(笑)POPS&ROCK系ならOKだと思うけど演歌の”こぶし”はかなり難しいと思います。コメディならもっと悪ノリをしてほしいという願望もあります。もうひとりのひまわりとして福田麻由子ちゃんが出ているのだから実はひまわりは”多重人格”という設定であの厳しい女・阿久津真矢を登場させて欲しいです。ヒトシ対策にもなるし。(笑)
投稿: でら好きっテレビのてれびっこ | 2007.01.15 11時42分
>キッドさん
なんと、しっかり楽しめましたか! うう、「時をかける少女」は未見だから分からないけど、大林宣彦監督テイストとなると気になりますね。後々思い出したんだけど、あのカット割りは「女王の教室」のものに良く似ていました(笑)。天海さんの歌声は毎回聴きたいですね。それがタカラジェンヌなものでも!
>mariさん
確かに貧乏には見えず、パートの稼ぎでそれなりにやっていた感じでしたね。もっとハングリー精神にならなければ、どんな歌を出してもヒットしないのだ! と他人事のように言っていますが(笑)、素晴らしい脇がまだ引っ込み気味だったのも物足りなさの理由かな。しばらくは様子を見ましょうか!
>まこさん
そういえば今クールはコメディが多いですね。ほぼ毎日、放送されているんじゃないかな? でも、今のところその半分が不評なんですよ・・・(苦笑)。この初回話の日は裏番組も見ものばかりで、どれを見るかで迷ってしまいました。どれかが視聴でどれかが録画の2選択のみ。私はこのドラマを「視聴」として選んだわけでした。そうしたら当日の災害で「タイミング悪!」と・・・(苦笑)。
>でら好きっテレビのてれびっこさん
なるほど、シーンのバランスとCM入りのタイミングも悪かった、と。やっぱり「タイミング悪!」につながる、と(苦笑)。ひまわりのCDが実際に発売されると面白いことになるでしょうけど、ドラマが不調だと売れ残る可能性も大きいなあ。やっぱりボツでしょうか? やっておくべきでしょうか? もう制作陣にお任せ(笑)。おお、多重人格っていうのは面白い! しかも奥の手で真矢登場! それはあり得るかもしれん・・・。
投稿: ads(あず)@管理人 | 2007.01.15 22時12分