僕の歩く道・第8話
輝明のことを理解しない人物が少なくなったと思われた中、実はまだ理解しきれていなかったのが動物園の園長・久保でした。彼はいわゆる偽善者で、自分のために理解者であるふりをしていただけ。この展開は意外だったけど、案外ありがちな話だったりして? しかし、彼もついに変わろうとしています。
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○フジテレビ系「僕の歩く道」
第8話「偽りの心と真実の愛」
公私ともに新しいことを始めるなど、輝明(てるあき・草なぎ剛)に変化が表れる。そのころ、動物園では双子のレッサーパンダの名前が決定。出世のためにも本社に戻りたい久保(大杉漣)は、名前発表会見を計画する。だが、発表会当日、1匹が体調不良に。体面の悪さを気にする久保は、古賀(小日向文世)らの反対も聞かず会見を強行する。
輝明が勤める動物園で、双子のレッサーパンダの名前が一般公募により「クッピー」と「マーボ」に決定。しかしクッピーの元気が無くなり、マスコミを集めての発表会見にあたって、本社に戻って出世したい久保は強行しようとし、古賀を始めとする従業員たちは回復までの延期を求めました。結局、久保が意見を曲げず強行されることに・・・。その後クッピーの容態がさらに悪化してしまったため、古賀たちが心配して残り、久保と輝明は定時後に帰宅。しかしその帰宅時の会話中に、輝明は都古(香里奈)と交わした「一生懸命お世話をしてください」の約束を思い出して動物園に戻り、皆と一緒に見守ってあげることにしました。また、夜遅くになって輝明を自宅まで送った古賀は、里江(長山藍子)へ彼が飼育係としてしっかり仕事をしていることを伝えました。
そして翌日、久保がレッサーパンダを観覧できない張り紙を貼っていたところ、それを目的に来た客が不満を漏らして次々と帰り来園者は減る一方。事務所へ戻った彼は、そこにいた古賀から冷たい視線で見られると「私を責めれば良いだろう!」と文句を言うだけ。久保と従業員たちの溝は深まっていました。しかし古賀は、怒って帰ろうとした久保へ自分の息子が自閉症であることを伝え、場所を飲み屋に移して息子への対応の後悔を告白。すると久保も、多くを望まない出世に周りからの目を気にして動いていることと、動物や障害者のことを理解するふりをして動いていることを告白しました。この頃から久保の心が少しずつ変わり、里江から輝明についての感謝の手紙を受けた際も、輝明と再び会話をして輝明の仕事ぶりや人柄を見直していました。そんなある日、本社から訪れた上司(山田明郷)は定規を使って正確にリンゴを切っていた輝明を見つけ、その後久保の元へ。そして上司が輝明の定規のことを笑い、彼から奪った定規を懐から取り出した瞬間、それまで愛想笑いをしていた久保の表情が急変し、「何てことしてくれたんだ!」と大声で叫び定規を奪い返しました。すぐに輝明の元へ向かうと、彼はツール・ド・フランスの歴代優勝者を口走って混乱。久保は輝明に定規を返し「リンゴ、切ってください、いつものように」と伝えると、輝明は冷静になって「はい」と答え仕事を再開しました。後に久保は古賀から「今日のは違いますよね? 障害者に理解があるふりなんかじゃ?」と言われると、何とも言えない表情を浮かべながらも本社へ戻るための心を口にしました。そんな彼は、里江から受けた手紙の返答もようやく書け、そこには「ありのままの輝明さんを受け止められるよう努力していきます」と記されていました。その帰り道、久保と輝明はベンチで焼きいもを食べ、久保が以前上司から質問され答えられなかった「フラミンゴがピンクになる理由」を輝明へ自慢気に問うと、彼が予想以上の詳しい説明を語り始めたことに驚き、そのまま優しく見守ったのでした・・・。
本社の上司が輝明から奪った定規を見せた時は、私も久保と同じように驚いてしまいました。しかし久保は既に輝明の見方が変わっていて、我を忘れて上司を非難しすぐに彼の元へ向かって気遣ってあげたのは良かったなあ。久保と輝明は帰り道で三回ほど一緒に焼きいもを食べたことになるけど、久保の心が段々と変わっていくのが見られ、最後には「良き理解者」になれて朗らかな気持ちになれました。上記以外であえて触れたいのは、輝明が過去の仕事を経て里江から言われた「できることが多いのが良くて、少ないのが悪いってわけじゃないの。自分ができることを一生懸命にやれば良い。」をちゃんと覚えていたこと。これは里江らしい良い言葉で名言とも言えますね。また、輝明は亀田(浅野和之)の店に勇気を出して自ら入ろうともしました。以前新たな道へ踏み出すことができた彼が、さらなる成長を遂げているということですね。さらに、前回幸太郎(須賀健太)のことを理解した真樹(森口瑤子)が、彼に絵の具をプレゼントし絵画教室へ行くのを許可しました。喜ぶ幸太郎のそばで秀治(佐々木蔵之介)も笑っていたけど、この家族の関係はもう心配無いかな。逆に、上記以外であえて触れたくなかったのは、都古と河原(葛山信吾)の関係が思いの外良い状態でないこと。些細なことで意見が合わず、微妙に溝ができ始めています。結婚を決めた時の二人の仲の良さは何だったのか? そしてその行方が次回描かれるようですね。輝明は何を思うんだろう・・・。
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コメント
テルの積極性は、いいですね。
昔の映画”レインマン”を思い出しますが、あの記憶力は、魅力です。
半分以下でいいから分けて欲しい(笑)
いつも、”ふり”の園長がテルのところへ定規を持って走る場面は、
良かったですね。うるうるでしたよ。
小日向産が好きなので、だんだん邪魔しない優しさが現れて
いい味出してますね。
投稿: mari | 2006.12.04 23時50分
あずさん、こんばんは♪
テルに定規を届けたときの園長の行動に感動でした。^^
だんだん「良き理解者」が増えていっているテルですが、園長が里枝に宛てた手紙にあったようにテルも「大切な何か」を周囲に気づかせている…
今回の園長のエピソードでは特にそう感じられました。^^
都古と河原については、「早く別れちゃえ」と思っている自分ですが(汗
あまり都古が悲しまなければいいなぁ~と思ってます。
投稿: 翠 | 2006.12.05 01時04分
>mariさん
ああ、「レインマン」か、懐かしい! って、ストーリーは少々忘れがちだったけど(笑)、記憶力を見せ付けるシーンはありましたね。定規を見て驚いた久保がすぐに輝明の元へ向かったのは良かったですね。その後の久保のフォローにも感動させられたけど、古賀の一言一言も良かったなあ。うん、良い味を出していました!
>翠さん
フィクションとはいえ、輝明のことを理解する人物が徐々に増えていく動きが見ものですね。しかも輝明自身が何かを訴え周りを変えていくところにも・・・。今回は偽善者でいた久保がようやく変わり、本当の意味で良い関係を築くことができましたね。都古と河原については、ここに来てまたまずいことに。何か嫌な予感もするけど・・・。
投稿: ads(あず)@管理人 | 2006.12.08 02時43分