「のだめ」関連のCDが揃って売れているらしく、チャートのクラシック部門を賑わせているようです。これは数年前にあったクラシックブーム(「ベスト100」関連による)の再来? いや、それ以上の大波? 過去の名曲クラシックを聴いて、新たに良さを発見し追求する動き。これこそ、「温故知新」をひねった「音故知新」になる、のだ!
○ドラマ視聴率は本館サイトの該当コーナーから!
○フジテレビ「のだめカンタービレ」
第7話「新オケ始動!すれ違う恋に波乱の予感!?」
のだめ(上野樹里)の担当教師が江藤(豊原功補)に交代した。のだめはスパルタの江藤に拒否反応を示し、逃げ回る。一方、千秋(玉木宏)は有志オケの初合わせを行い、レベルの高さを実感。卒業後の進路に希望を見いだす。そんな中、千秋はのだめにレッスンを受けさせようと、江藤にのだめの“扱い方”を助言する。
今回は「新オケ始動」がメインだったけど、その中でモーツァルト「オーボエ協奏曲 ハ長調」とブラームス「交響曲第1番 ハ短調」が練習シーンで演奏され、千秋の「新オケに対する思い」や「トラウマとの戦い」と、のだめの「新指導者に対する思い」や「虎馬根性」が描かれました。大きく分けるとこんな感じ。小さく見ていくと今回もネタが大量にあったわけで・・・(笑)。
まずは、新オケ誕生&始動、おめでとう! 各大学から優秀な学生たちが集まって、本格的に練習が始まりました。新オケの名称は「R☆Sオーケストラ」に決定。「ライジングスター・オーケストラ」と読みます。峰親子が勝手に命名し広告費も出したので、一応「裏軒」プロデュース。けえ子(畑野ひろ子)と佐久間(及川光博)が早速噂を聞き付けて、佐久間がその名称を得意のポエムで激しく絶賛! やっぱりミッチーはあの役にハマッてるなあ~(笑)。
それで最初の練習曲は、飲み会で千秋が咄嗟に決めたモーツァルト「オーボエ協奏曲 ハ長調」。オーボエ担当のクールな黒木(福士誠治)がメインとなる曲です。その曲決めシーンでは、酔った峰(瑛太)と清良(水川あさみ)が「千人の交響曲!(マーラー)」と同時に言って直後に「結婚!」と言って抱き合っていたけど、原作(第7巻)のコマの後ろの方でやってたのを全面に出してくれてありがとうございます(笑)。こうして派手好きな二人が意外にも関係を深めていくんですけどね。ところでその演奏というのが、確かに皆上手い中で黒木のオーボエは「武士」や「いぶし銀」といった印象。しかし黒木が千秋を追って来たのだめに出会うと、彼はなんとのだめに恋心を抱き始めました。黒木こと福士くんは以前NHK朝ドラ「純情きらり」に達彦役で出演していたけど、後に妻となった桜子を見るような熱心さがそこにありましたね。まさに純情! しかも“桜子”効果があったのか、いやいや“のだめ子”効果なんだけど、オーボエの演奏も“桜色”というかのだめ的に表現すると「ピンクのモーツァルト」に。それには峰から愛の告白みたいなことを言われ、喜びながらヴァイオリンを弾いた清良も関係するんだけど、実は“松田聖子”効果でもあったりする?(笑)
続いて出番の無い峰たちが千秋に頼んで決めさせた新たな練習曲は、師匠のシュトレーゼマン(竹中直人)から贈られたCDでヒントを掴んだブラームス「交響曲第1番 ハ短調」。私が原作を初めて読んだ時、まだクラシックをあまり知らない中で、「これはすごいし流行るんじゃないかな?」と思ったのが実はブラームスでした。完成までに20年を超える歳月を費やしたとされる、ブラームス最初の交響曲がこれ。「R☆Sオケ」と言えばこれ。重くパワーのあるイントロから始まるこの曲は、原作ファンの中では今なお根強い人気があるようです。ドラマ化のおかげで、ブラームス人気がさらに激化しそう? しかしこの曲の練習中に、峰と他の学生たちの間でオケに対する思いの違いで論争が勃発。峰は「良いオケは永遠に続けよう」派。他の学生たちは「いずれは自分の進路を優先するから今だけ」派。そしてその論争の後はオケがバラバラ。黙って様子を伺っていた千秋も、「何故峰を笑う?」と疑問を抱き始め、やがてオケを振る手を止めて「コンクールの日まで練習無し・健闘を祈る」と言って去ってしまいました。このシーン、原作では千秋がやや呆れ顔であっさりとした感じなんだけど、ドラマ版では千秋の怒りが露になって「こんなオケやっていられるか!」みたいな感じになりました。これについては、「原作から逸脱した後者の強い描写もアリだったんじゃないか?」と思ったんだけど、いかがでしょう?
さて、冒頭・中盤・終盤でR☆Sオケ以外にも注目されたのが、“のだめ VS ハリセン”でした。以前千秋に逃げられたハリセンこと江藤は、谷岡(西村雅彦)に頼んで交代までしてのだめの指導にあたったんだけど、のだめはそのスパルタ指導が気に入らず、関西弁の彼に対して自分も故郷の方言を交えて強烈に非難。彼に追い掛けられると、彼女は練習を嫌がってただ逃げるだけ。千秋にも交代劇を告げず誤魔化していたけど、千秋たちが「R☆S(ライジングスター)オケ」で盛り上がっていた頃、のだめは「R★S(ランニングスター)」として荒野を駆け抜けていたという(苦笑)。またそれと同時に、千秋ものだめやオケのメンバーたちから「何故飛行機がダメなのか?/何故海外で挑戦しないのか?」と言われ続けていたけど、彼は幼い頃のトラブルで飛行機や船に乗れないという“致命的なトラウマ”があったのでした。それで、実はのだめも“ある理由”で江藤のスパルタ指導を恐れ逃げているというのは、ここだけの内緒。いわゆる“衝撃的な虎馬”ということで、まだ謎のままにしておいた方が良さそうですね。それって何だか意地悪なんだか?
ここでグッとご注目を! 千秋に言われハリセンを捨てて指導することを決意した江藤と、逃げてばかりだったけどアニメ「プリごろ太」のフィギュアの罠にハマって捕まったのだめが、急遽結んだ「おなら協定」はこちら。
おなら協定
[公式発表日:2006/11/27(第7話放送日)]
1.「おなら体操」の振り付けを力を合わせて完成させること。
2.ぜったいなぐんない。
これに渋々承諾した江藤は、のだめの演奏で「おなら体操」を踊るハメに。
おなら体操
[作詞・作曲・編曲・振付:のだめ@野田恵(リアルのだめ?)]
(掛け声とガッツポーズ:おならたいそう、おーっ!)
げんきにだそう いいおとだそう
ドレミファ プップップッ (ワー!)
おおきくたって ちいさくたって
どうせ おんなじ おならだもん
てはこしに
さぁいくぞ
ヘィ ヘィ ブー
キタコレ(笑)。のだめこと上野樹里さんの楽しい歌声も良かったけど、良いように指示されてただ踊るマトリョーシカ状態の江藤こと豊原功補さんは良くやった! キャラ性も実に合っていてファンなんですよね。何と言っても、私とハリセン(役の方)は誕生日(4/06)が同じだし!(すごい理由)
ところでこれなんですけど・・・。原作では谷岡からの引継ぎで「もじゃもじゃ組曲」の最後の一曲を完成させる「もじゃもじゃ協定(102号レッスン室での誓い)」だったんですよね。ドラマ版でも「もじゃもじゃ組曲」という言葉は出たけど、結ばれた協定は意外にも「おなら協定」。思えば初回話でのだめが谷岡からレッスンを受けていた時、今回江藤が踊ったようにのだめも「プー!」って踊っていたっけ。既にその頃から伏線があったというわけですね。この“意外な設定変更”はいかがだったでしょうか? 「もじゃもじゃ組曲」じゃなくて残念な気もしたけど、「おなら体操(演技付き)」も見応えがあって良かったような?
というわけで、“のだめ VS ハリセン”の話は今後“華麗なる反撃”も含めてさらなる展開を見せるはずなのでこの辺で。今回は同じ“しどう”でも、江藤ののだめへの「指導(しどう)」よりもR☆Sオケの「始動(しどう)」の方が大事だったのでね。そのR☆Sオケだけど、確かに優秀な学生が集まって良いオケだけど、完璧主義者が集まっているせいか各人のプライドが高く、どこか面白みが無いのが本音で微妙な感じがしますね。
オケのレベル: Sオケ < R☆Sオケ
ではあるけど・・・。
オケの支持率: Sオケ > R☆Sオケ
だと思う・・・、のだ!(恒例の「のだめ」的な決め言葉デス)
P.S.
しかしながら・・・。
平成キャンディーズ > Sオケ&R☆Sオケ
(キャッチコピーは「“H☆C”でオケ?(OK?) 」 ←こんなところ?)
というblog界のある動きも見逃せない、のだ!(ブーム到来を願って応援するのみ!)
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「『のだめオーケストラ』LIVE!」/「ブラームス 交響曲第1番 ~のだめカンタービレ」

「のだめカンタービレ」オリジナル・サウンドトラック

「のだめカンタービレ ベスト100(完全生産限定盤)/(通常盤)」


「のだめカンタービレ キャラクター・セレクション のだめ編/千秋編/ミルヒーと仲間たち編」

原作コミックス「のだめカンタービレ(1)~」(二ノ宮知子)

「のだめカンタービレSelection CD Book」/「のだめカンタービレ Selection CD Book(vol.2)」

「のだめカンタービレ キャラクターBOOK」/「のだめカンタービレ 2007年カレンダー」
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