電車男・「電車男デラックス~最後の聖戦~」
2005年の夏に大きな反響を呼んだフジテレビ系ドラマ「電車男」。その続編「電車男デラックス~最後の聖戦~」が9/23に「土曜プレミアム」で放送されました。本編で電車男の恋が実って一応完結し、昨秋放送のSP「もう一つの最終回SP」ではスレ住人の裏側まで明らかになったけど、今回は原作に無い部分を描いた新作だということでとりあえず見てみました。
○フジテレビ「電車男デラックス~最後の聖戦~」・紹介サイト
【 http://www.fujitv.co.jp/fujitv/news/pub_2006/06-304.html 】
○キャスト&スタッフ(紹介サイトより)【キャスト】
青山沙織(エルメス) … 伊東美咲
山田剛司(電車男) … 伊藤淳史
陣釜美鈴 … 白石美帆
沢崎果歩 … 佐藤江梨子
観月裕子 … 須藤理彩
松永勇作 … 劇団ひとり
山田 葵 … 堀北真希小栗 旬
六角精児
温水洋一
北村一輝
藤村俊二
次長課長
豊原功補
秋吉久美子 ほか【スタッフ】
原案 中野独人(「電車男」新潮社)
脚本 武藤将吾
プロデュース 若松央樹 武内英樹
演出 武内英樹
制作 フジテレビドラマ制作センター
制作著作 フジテレビ
○「電車男デラックス~最後の聖戦~」あらすじ(紹介サイトより)ネット掲示板の住人たちに支えられて愛を成就した“エルメス”こと青山沙織(伊東美咲)と“電車男”こと山田剛司(伊藤淳史)は、順調に交際を続けていた。沙織へのプロポーズを決意した剛司は、給料3ヵ月分の婚約指輪を用意し、彼女とともにレストランで食事をする。しかし剛司は、肝心のところで怖気づいてしまい、結局、指輪を渡すことができなかった。剛司からの報告を読んだ「独身男が毒づくスレ」の住人たちは、「お前は健闘した」「一歩一歩を大事に歩めばいい」と、落ち込んでいる剛司を励ました。
そんな折、“株の魔術師”の異名を持つ前園(北村一輝)が経営するIT企業・サイバーネクスト社が、自社のホームページ上で、1000万円の懸賞金をかけて電車男を捜し始める。それを読んだ者たちは、情報交換をしながら秋葉原界隈で電車男狩りに乗り出そうとしていた。
一方、沙織は、祖父の照光(藤村俊二)から、今度の日曜日に取引先の社長との会食に出席してほしいと頼まれる。そんなある夜、剛司のもとにやってきた照光は、電車男狩りの話を切り出し、沙織と別れてほしいと剛司に告げる。自分に自信がないせいで何も言えなかったと落ち込む剛司に、住人たちは運命のブラックパールの話を教える。それは、タヒチの森の奥に住む仙人が守っており、太陽に透かしてみると、自分の恋愛のことが克明に記されているという神秘的な真珠の話だった。自分は沙織の結婚相手にふさわしくないのではないか、と心のどこかでずっと思い続けてきた剛司は、その真珠を探してみようと決意した。
タヒチに行くための費用を捻出(ねんしゅつ)するためアルバイトを始めた剛司は、運よく商店街の福引きでタヒチ旅行のペアチケットをゲットする。するとそこに、人材派遣会社に勤める剛司がかつて担当していた女性・陣釜(白石美帆)が現れた。陣釜にそのチケットを奪われた剛司は、彼女と一緒にタヒチに向かうことになったが…。
帰ってキター!━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!
恋人同士になった電車男とエルメス。そして電車男の次のステップはエルメスへのプロポーズ。そのためにスレ住人からアドバイスを受け、なんとタヒチへ行って「運命のブラックパール」を探しに行くことに。それからはまあこのドラマらしくいろんなことがあったけど(大幅に省略)、「電車男」の正体が暴かれるイベントで電車男こと剛司が舞台上に立って幕が上がろうとしたその時、そこへ駆けつけていたスレ住人たちは急に後ろを向き、本当は見たいその男の素顔を見ないまま会場を後にしたのでした。後日、剛司はエルメスこと沙織へ「あの、大事な話があります。僕と・・・、け」と言ったところで終了。あらら、オワター!(笑)
このSPにあたっては「何故今頃また?」という思いは確かにあったけど、「プロポーズ編」としてまた楽しませてもらいました。剛司が毒男スレで思い悩む発言をすれば、スレ住人たちがすかさず情報を集めてフォロー。彼にとっては何よりも頼れる人力情報で、そんなカリスマ性を持っている剛司がいつもながら羨ましく思ったり。タヒチ行きはバイト代としてもらった福引券で偶然にタヒチ旅行のペアチケットを手に入れたけど、ここで登場したのが“我らが陣釜さん”。移動中はバナナを持ってカップルたちの仲を裂いたり、現地では男たちを美貌で食っちゃったり。陣釜さん周りで下ネタが多かったぞ(笑)。結局、タヒチにいた剛司そっくりの住民が、その後の幸福をもたらしたわけなんですけどね。
豊原功補さん演じる桜井は、相変わらずの天然ボケぶりが炸裂していて面白かった。また、北村一輝さん演じる新キャラの前園も、クールでありながら裏では子供みたいで面白かった。その秘書は陣釜みたいなツンデレキャラだったし? 今回はサイバーネクスト社の彼らが電車男の心を揺さぶることばかりやっていたけど、スレ住人たちが見事にフォローしていました。次長課長の二人等も新たに加わっていましたね。皆本はハッキングしたり得意のAAで「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」と励ましたり、牛島や一坂たちは体を張って電車男を守ったり。ラストで電車男に背を向けるシーンは、不覚ながら見ていて涙が出てしまったり。やっぱりこのドラマシリーズはある種の友情が強くて良いですよね。忘れていたものを思い出すような、そんな感じ。まあ、現実とのギャップはやっぱりあるんだろうなあ。
確信したのは、伊東美咲さんはエルメスこと沙織の役にバッチリとハマっているということ。良い意味では、「世間知らず」ながらその美貌で良い印象を植え付けている点。悪い意味では、「棒読み」と評される伊東さんは「素人」役としては違和感や不満が無く見られる点。特に後者を強調しても良いかな?(苦笑) また、このシリーズで一番良い経験をしている伊藤淳史くんも、電車男の役にバッチリとハマっていますね。今回の興味深いシーンの一つは、映画「電車男」の広告を見て自分のエピソードを振り返っていた部分。ドラマに映画の要素が取り入れられたことで、“本編→映画化→デラックス”といった時の流れがドラマ内で確立してしまいました。これはある意味で勇気ある関連付けでしたね。
他には、「機動戦士ガンダム」のマチルダさんのフィギュアが登場したり、「宇宙戦艦ヤマト」のBGMが流れたりと、おそらく見る人によって注目した点が違ったと思われます。例えば私は、「堀北真希さんは今ほど売れる前は「妹」役だったんだなあ」とか、「『ギター男』の松永のエピソードはスレ住人たちの暗躍のせいで忘れがちだったなあ」とか、皆本がハッキングした際に「何だそのコマンドは?」とか思ったりしましたけどね。以前「続編シリーズをキボンヌ」と思ったけど、「デラックス」として希望に応えてくれました。それで、さらなる続編や、フジテレビが得意とする「スピンオフシリーズ」の構想は? 最後のプロポーズシーンで「僕と・・・、け」と中途半端に終わらせたことから、「け、継続しても良いですか?」であったと思って待ってます(笑)。「本編」、「SP(スペシャル)」、「DX(デラックス)」と続いたけど、今度は舞台の秋葉原発「つくばエクスプレス」に掛けて「EX(エクスプレス)」で決まり! でもまだ「GX(ギャラクシー)」とかが残ってるんだよなあ(笑)。
○関連カテゴリ「電車男」
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●ドラマ
「電車男」DVD-BOX
・主題歌「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」(サンボマスター)
・電車男「オリジナル・サウンドトラック」
・エレクトリック・ライト・オーケストラ「ベリー・ベスト・オブ・ELO」
・エレクトリック・ライト・オーケストラ「タイム」
(いずれも、オープニングテーマ「トワイライト」が収録)
●原作小説&関連書籍
・原作小説「電車男」(中野独人・架空名称)
・書籍「ありがとう!電車男 50万人が涙した純愛」(宝島編集部)
・書籍『封印された「電車男」』(安藤健二)
・書籍『「電車男」は誰なのか-“ネタ化”するコミュニケーション』(鈴木淳史)
●映画
・「電車男」スペシャル・エディション
・「電車男」スタンダード・エディション
・書籍『映画「電車男」オフィシャル・ビジュアルブック』
・主題歌「ラヴ・パレード」(ORANGE RANGE)
・「電車男」オリジナル・サウンドトラック
●舞台
「電車男」舞台版
●関連コミックス
・「電車男」第1巻(原秀則・ヤングサンデーコミックス)
・「電車男 がんばれ毒男!」第1巻(道家大輔・ヤングチャンピオンコミックス)
・「電車男 でも、俺旅立つよ。」第1巻(渡辺航)
・「電車男 美女と純情ヲタク青年のネット発ラブストーリー」
(御茶まちこ・デザートコミックス)
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コメント
「けっ・・・」は「継続」のけだったのかぁ~♪(笑)
今回もおふざけ満載で楽しく見てたけど、まさかあのクサさに
やられるとはっ!
住人の皆さんが会場にかけ付けた辺りから涙腺がヤバかったです。
そしてあずさんと同じで回れ右で退場していくシーンでは
ついに涙がポロポロ・・・
その後の北村さんの変貌ぶりに唖然とし、すぐに涙が乾いてしまいましたが(笑)。
お気軽に見れる娯楽作品として、
今後もどんどん続編もしくは番外編をキボンヌ!!!
陣釜さん主演モノも是非見てみたいっす!
投稿: まこ | 2006.09.28 00時11分
結果的には「期待外れにはならなかった」ですね。ムチャクチャな展開で翻弄させられたけど、ラストで電車男に背を向けるシーンなんて不覚にも涙が出てしまったし。元が良いのはもう有名だけど、ドラマ制作陣はその良さを損なわないように頑張っていますよね。その皆さんにも拍手を贈りたいです! 番外編のネタは容易く思い付きますね。うん、同じくキボンヌ!
投稿: ads(あず)@管理人 | 2006.09.29 03時13分