映画「電車男」
ネット発のラブストーリー「電車男」の映画版が、9/16に「土曜プレミアム」で放送されました。実はその翌週9/23にはドラマ版の続編SP「電車男デラックス~最後の聖戦~」も放送されたけど、映画版を見たことが無かった私はドラマ版を優先して見た後で、先に録画しておいた映画版を見ました。流れは“原作→ドラマ→映画”となりますが、果たして評価に違いはあるかどうか?
○映画「電車男」公式サイト
【 http://www.nifty.com/denshaotoko/ 】
○goo 映画・映画版「電車男」のあらすじ
【 http://movie.goo.ne.jp/contents/movies/MOVCSTD7044/story.html 】
○キャスト&スタッフ(紹介サイトより)【キャスト】
電車男:山田孝之
エルメス:中谷美紀酔っ払い:大杉漣
エルメスの友人:西田尚美ネットの住人達:
瑛太
国仲涼子
岡田義徳
三宅弘城
坂本真
佐々木蔵之介
木村多江 ほか【スタッフ】
原作 中野独人「電車男」(新潮社)
脚本 金子ありさ
音楽 服部隆之
監督 村上正典
主題歌 ORANGE RANGE「ラヴ・パレード」製作プロダクション 東宝テレビ部・共同テレビジョン
製作 「電車男」製作委員会
配給 東宝
○映画「電車男」あらすじ(紹介サイトより)秋葉系ヲタク青年、22歳。彼女いない歴、もちろん22年。そんな彼が、電車の中で酔っ払いに絡まれていた美女を助け、お礼にエルメスのティー・カップをもらう。女性と話したことのない彼は、この出来事に舞い上がり、インターネットの掲示板の住人たちからアドバイスを受けることに。かくして「電車男」と呼ばれるようになった彼は、勇気を振り絞って「エルメスさん」を食事に誘う。髪を切り、服を買い、入念に準備をしてデートに挑む電車男。その姿は、ネットの住人たちの大きな希望になっていく…。
インターネットの書き込みから生まれた本作は、普段は社会の隅っこに追いやられがちな「ヲタク」の皆さんに光を当てた、真実のラブ・ストーリー。実際にネットで取り交わされた住人たちの会話やアドバイス、恋の行方は、不特定多数のネット・ユーザーたちの目に留まり、誰もが「電車男」の物語を、固唾を呑んで見守ることとなった。書籍化、漫画化、舞台化、そしてドラマ化と広がりをみせる「電車男」だが、映画では、2時間の中に濃いドラマが凝縮されて、一気に感動のクライマックスへ突き進んでいく。見事な変貌っぷりでヲタクな電車男を演じたのは、高い実力を認められている山田孝之。可憐さと芯の強さを秘めたエルメスさんには、中谷美紀が扮しているほか、二人を取り巻く掲示板の住人たちにも、国仲涼子、佐々木蔵之介、岡田義徳や瑛太という、個性あふれる面々が揃った。
電車男を演じる山田くんの変貌ぶりが見ものだけど、キモいヲタクがイケメン青年になるし、ビフォー・アフターがあまりにも激し過ぎる!(笑) エルメスを演じる中谷さんは、原作でもイメージ女優として挙げられているけど、あまりにも大人びて落ち着き過ぎている! この2つが強烈な印象でした。ついでに言うと、酔っ払い役が長身でカッコ良い大杉さんで、電車内で悪さはしてもあまり憎めなかったり・・・。
発祥の地「2ちゃんねる」の名称は出されないけど、表示形式や色やトリップは似せていました。そして重要なのが、電車男を応援するネット掲示板の住人たち。これがまあ美男美女揃いだから何となくリアリティが無くなってしまい、各々問題を抱えているという設定付きだけど原作のように飢えた独身男たちによる男臭さやパワーは感じませんでした。ポイントとなるアドバイスの文字は、画面上で揺らしたり物と同化させたりで工夫されていたのは面白かったかな。ただ、実際に書き込みをする住人たちの数が10名くらいで物足りず、一度電車男へいろいろとアドバイスをした後は妙に大人しめになってしまい、中盤以降は電車男とエルメス間だけの単なる純愛ストーリーになっていたような。「現実での話と掲示板での会話が激しく交錯して面白みを増していく」という流れでなかったのは、正直言って残念でした。映画版だから、キレイにまとめたかったんでしょうか・・・。
そして私は、どうしても先に見て楽しんだドラマ版と比較してしまいます。ドラマ版は「毒男スレ」という名称と2ちゃんねる用語を前面に出して、20名以上の住人たちが激しい書き込みとアクションで電車男を支援していましたよね。飢えている分パワー全開。駆け出し役者たちの野心全開。たぶん「その方がより原作に近い」と誰もが思っていることでしょう。それらがリアリティを高めていたとも思います。まあ、かなり誇張されてはいますけどね(笑)。それらを考えると、ドラマ版は映画版に打ち勝ちたい一心で制作されていたと予想されるけど、私はその心が見受けられて「ドラマ版の方が映画版より面白かった」と感じました。先日放送されたドラマ版SP「電車男デラックス~最後の聖戦~」で、映画版の要素が取り入れられて“ドラマ版本編→映画版→デラックス”といった時の流れが確立されたけど、ドラマ版の電車男やスレ住人たちは映画版を見て何を思ったでしょうね? 「キターッ!」なのか、「sage」なのか? 「オレが瑛太さん!/ワタシが国仲さん!」とか言って、自分の分身対象を取り合っているんだろうか?(笑)
こうして“原作→ドラマ→映画”という流れで見てきたけど、残るは舞台版ですか。脚本・演出を堤幸彦さんが務め、電車男を武田真治さんが演じるその舞台は、既にDVD化されているのでいつか見てみたいと思います!
○関連カテゴリ「電車男」
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○関連記事『トリビアの泉・「電車男」調査(街で女性を助ける男性は100人中何人?)』
●映画
・「電車男」スペシャル・エディション
・「電車男」スタンダード・エディション
・書籍『映画「電車男」オフィシャル・ビジュアルブック』
・主題歌「ラヴ・パレード」(ORANGE RANGE)
・「電車男」オリジナル・サウンドトラック
●ドラマ
「電車男」DVD-BOX
・主題歌「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」(サンボマスター)
・電車男「オリジナル・サウンドトラック」
・エレクトリック・ライト・オーケストラ「ベリー・ベスト・オブ・ELO」
・エレクトリック・ライト・オーケストラ「タイム」
(いずれも、オープニングテーマ「トワイライト」が収録)
●原作小説&関連書籍
・原作小説「電車男」(中野独人・架空名称)
・書籍「ありがとう!電車男 50万人が涙した純愛」(宝島編集部)
・書籍『封印された「電車男」』(安藤健二)
・書籍『「電車男」は誰なのか-“ネタ化”するコミュニケーション』(鈴木淳史)
●舞台
「電車男」舞台版
●関連コミックス
・「電車男」第1巻(原秀則・ヤングサンデーコミックス)
・「電車男 がんばれ毒男!」第1巻(道家大輔・ヤングチャンピオンコミックス)
・「電車男 でも、俺旅立つよ。」第1巻(渡辺航)
・「電車男 美女と純情ヲタク青年のネット発ラブストーリー」
(御茶まちこ・デザートコミックス)
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