弁護士のくず・第12話(最終話)
弁護士ドラマでここまで注目したのは、このドラマが最高かも? 通常そういったタイプのドラマは、もの悲しい事件と過程がシリアスに描かれることが多いけど、このドラマはそれだけに留まらず面白可笑しい要素や「弁護士がこんなことして良いのか?」と思わせる要素もたくさんあって、かなり楽しめました。いろんなことを思ったし、いろんなことを感じたし。スタート前に抱いた期待が薄れること無く、最終話まで良いように続いたことが、何より大満足!
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○TBS系「弁護士のくず」
第12話(最終話)「愛と金」
九頭(くず・豊川悦司)と武田(伊藤英明)は、婚約者・みはる(畑野ひろ子)に慰謝料を請求された男性の弁護をすることに。話が進まず、武田は裁判に踏み切る。そんな中、みはるが武田を訪問するが、武田は代理人を介さずに話はできない、と追い返す。後日、みはるが睡眠薬を多量に飲み入院。武田は責任を感じ辞職を願うように。
結婚式直前、銀行を辞めてカレー屋を始めると言い出した笹野(坂本昌行)に、みはるは500万円以上の慰謝料を請求。話もまとまらず、裁判で対決することになりました。笹野は慰謝料を素直に払うような言葉も発し、みはるは彼に対する怒りの表情を露にしていたけど、九頭は何かを見据えていたようでした。そんなある日、白石誠法律事務所にみはるが訪れたけど、武田は規約で直接交渉できないことを伝えて帰らせると、その後みはるは睡眠薬を飲み過ぎて病院へ運ばれることに。そして笹野からは解任を言い渡され、自分を責める武田は九頭から「弁護士なんか辞めろ!」と強く言われ、かなり自信を無くしたのでした。やがて武田は、白石(北村総一朗)に辞職することを伝え・・・。でもこれは、九頭を中心に加藤(高島礼子)や夕花(星野亜希)や白石まで参加した「武田辞職までの期間の賭け事」の一環だったんですけどね(笑)。強く説得して辞めさせようとした九頭よ、そうまでして勝ちたいか! いや、でもあれはそれだけが理由でなく、本心だったとも言えるだろう・・・。
後日飲み屋で、武田は加藤から以前にも聞いた九頭との出会いとなった裁判の話を聞き、負けると分かっていても立ち向かった九頭のことを改めて聞きました。その際、当時別の事務所に所属していた加藤が、先輩弁護士・川田(佐野史郎)による汚いやり方や会社が用意したでっちあげの証拠品で被告人を追い詰めたことも判明。その話の最中に現れすぐに引き返した九頭を武田が追い、武田が改めて慰謝料の件で戦う意志を伝えると、九頭は「1円も払うことない」と一蹴し、「法廷は争うだけの場ではない。本当の気持ちをぶつける場でもある。」と返しました。なるほど、法廷は争いばかりが行われるのではなく、時には気が済むまで言い合って和解へ導かれることもある、か。考えてみれば、それはこれまでも何度かあったことですね。争うだけが全てではない。だって、人間だから。事務所にも白石が書いた「にんげんだもん」という掛け軸がありましたね。人間って、深いのだ・・・。
そして法廷へ。武田が支援する中、笹野はかつてある会社との契約話で銀行側の決定に従わず抵抗を続けたことを告白。その理由は、直前に似たケースの件を担当し交渉したことで一家心中事件が起きたため。それで左遷を機に会社を辞めたとのことでした。こうして当ての無い人生にみはるを巻き込んでしまうのが辛いと考え、笹野は責任を感じて離婚を決意した。つまり、みはるが嫌いだからというわけではない。続いて九頭は、みはるが本当は笹野と別れたくないために無理な慰謝料を請求し続けたことを指摘。その証拠として、みはるに左手を出すように言うと、その左手薬指には婚約指輪が。これまでの裁判中ずっと付けていて、笹野にサインを送っていたとのことでした。つまり、笹野が嫌いというわけではない。結局両者の本心が法廷という場で明らかになり、原告側が訴えを取り下げたことで和解が成立しました。九頭と武田の名コンビは、最後もバッチリ決めてくれました! でもその後キャバクラで楽しむ彼らを見る限りでは、「名コンビ」よりは「迷コンビ」かもしれないなあ・・・。
武田は弁護士を続けることにし、美月(村崎真彩)は将来弁護士になることを作文に書き、着ぐるみの正体がみのもんたさんだったことが判明し(笑)。そして九頭は、武田から何度も取り上げた弁護士バッジをカップラーメンの中に入れて、愛あるいたずら。最後は「弁護士のくず!(武田)」に「弁護士のくずです。よろしく!(九頭)」で終わり、今回ラストに持ってこられたhitomiの主題歌「GO MY WAY」の後で、「またやるから、見てね!(九頭)」に「待っててね!(武田)」に「武ちゃんはもう出ません!(九頭)」に「出ますよ!(武田)」というやりとりで完全終了。最後まで笑わせてもらいました! 結局のところ、前回流れた最終話の予告で登場した、九頭の強烈な言葉と武田が弁護士を辞める言葉を含んだ衝撃の内容は、今回の一件の過程から悲しい最後を予感させるシーンだけ抽出して上手くつなげたものだったんですね。「さよなら 弁護士のくず」という字幕も、「このドラマの終了」と考えれば全く間違ったことではないし。はは~、愉快痛快~! 今クールは数ある注目作があったけど、総合的な満足度を考えるとこのドラマがほんの僅差で群を抜いていたように思えます。九頭の「またやるから、見てね!」には大いに期待。続編の連続ドラマ? またはSP? 何でも来いっ!
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コメント
とうとう終わってしまいましたね~。
弁護士モノとしては、異例の楽しさでしたが、早くも続編への含みを持たせ
楽しみですね。
夏クールはインターバル無しに始まるので、感慨に耽る間もない慌ただしさですが。^^;
自分を取り巻く環境に変化があったので、ペースを掴むまではマイペースで行きます。
投稿: めいまま | 2006.07.04 08時59分
ads(あず)さん、こんばんは!
>スタート前に抱いた期待が薄れること無く、最終話まで良いように続いたことが、何より大満足!
全部見終わった後で、こう思えるドラマって実際はそうそうないんですよね~。最後でコケるのとかも多いし。でもそんな風に感じられて終われるドラマがあってほんとに良かったですね。あとはもうDVDプレゼントに当たるだけですね!
では、またよろしくお願いします~!
投稿: まりりん | 2006.07.04 20時52分
>めいままさん
目新しい弁護士ドラマでしたね。同時期に放送された別の弁護士ドラマの影響もあって、ドラマ好きにとってはいろいろと比較もできたと思います。続編もあるような感じでしたね。「さよなら弁護士のくず また今度ね」って感じ?(笑) 夏ドラマは春よりは絞ってレビューを展開していくので、合えばまたよろしくお願いします!
>まりりんさん
そうそう、当初の期待作品が高い満足度のまま終わることって、なかなか無いものなんですよね。そんな中、「くず」は私の中では最高でした。後はDVDプレゼントが当選してくれれば・・・、と期待してみます。夏ドラマもこれまで通りに感想を語り合えると良いですね!
投稿: ads(あず)@管理人 | 2006.07.07 02時00分