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2006.04.23

強制的にCMを見させられる時代

テレビ番組の視聴の際に、毎日必ずと言っていいほどCMを見ます。その意図に反して、リアルタイムの視聴では他局へチャンネルを変えたり、DVDレコーダーでの録画分の視聴では早送りやスキップ機能で飛ばすこともありますが。それは、どこかが発表した独自調査でも出ていたけど、多くのテレビ視聴者が同じだと思います。でも・・・、もしも「強制的にCMを見させられる時代」が来たら、どうします?

○関連記事・Yahoo!ニュース『「強制的にCMを見せる」技術、フィリップスが発明』
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060420-00000007-cnet-sci
○関連記事・CNET Japan『「強制的にCMを見せる」技術、フィリップスが発明』
http://japan.cnet.com/news/tech/story/0,2000056025,20102037,00.htm

○「CNET Japan」の記事を一部抜粋

Royal Philips Electronicsが、テレビの視聴者がコマーシャルの間にチャンネルを変えられなくする、あるいはデジタルビデオレコーダー(DVR)コンテンツのCM部分を早送りできなくする装置を発明した。

この制限を受けないようにするには、放送局に料金を支払う必要がある。この制限機能は番組単位で実装でき、視聴者が各番組の開始時にいずれかを選択できる。

(中略)

これが実装されると、テレビ文化に重大な影響を与えることになる。

テレビ視聴者の多くは、コマーシャルの間にチャンネルを切り替えて複数の番組を見ることに慣れている。Philip製のリモコンは現在、自動的に元のチャンネルに戻るボタンを用意し、そのような要求に応えている。

提案されている装置は、DVRを使ってコマーシャルを飛ばし、両親から許された視聴時間を最大限に活用している子どもたちから悪い評価を得ることにもなる。DVRには、1つの番組を録画しながら別の番組を見られるようにする技術もある。

ではなぜ、テレビメーカーが自社の消費者ベースを怒らすようなリスクを負うのだろうか。

Philips Internationalの広報ディレクターCaroline Kamerbeek氏によると、同社はコマーシャルの視聴を強制したいのではなく、この技術によってオンデマンドテレビの新しい視聴パラダイムを開拓したいのだという。

(中略)

Kamerbeek氏は、「われわれは技術を提供するだけだ。この技術をどう使うかは、放送局次第だ」と述べる。「この発明は、コマーシャルのある映画を見るか、コマーシャルのない映画を見るか、視聴者に選択肢を与える。その実現には、両方の選択肢が必要だ」(Kamerbeek氏)

「視聴パラダイム」だの「天国パラダイス」だの、そんなのは知らない。


却下を望む!>使用を判断する放送局


どうして「テレビ視聴者を怒らせる」と分かっていてそんなもんを開発するかねえ? それでいて「われわれは技術を提供するだけだ。この技術をどう使うかは、放送局次第だ」と言うフィリップス社の広報ディレクターの突き放し方が腹立つねえ? 制限解除を金で解決するやり方も意地が悪いねえ? テレビ広告の効果は下がってもネット広告の効果は近年増大したって言うじゃない? テレビ局自体がネット配信を視野に置いた動きを強めているって言うじゃない? テレビ文化を悪いように変えるな! むしろまずは時代に乗れ! 「ネットが全て」とは言わないけどな! フィリップス社のCMが始まったら強制的に電源を切る設定が付いた、神メーカー製テレビの登場を密かに希望(笑)。

企業に限らず何かを提供する者にとって、広告活動は確かに重要。しかし、いくらCMを強制的に見せても「ターゲット」を外してしまっては、そのターゲット外の人にとっては“砂嵐(夜中のビビビ映像)”と同じくらい無意味なんじゃない? むしろ砂嵐を見ていた方が、何かノスタルジックな気持ちになれて有用なんだけど(笑)。子供に入れ歯洗浄剤のCMは必要か? 老人に戦隊モノ人形のCMは必要か? 男性に女性用下着のCMは必要か?(ごめん、ある意味で例外はある) 女性にフィリップス社の電気シェーバーは必要か?(切れてな・・・剃れてもなーい) 例はどうあれ言いたいのは、「それはあまりに有用な手段ではない」。

この先オンデマンドテレビ(ユーザの要求に応じる)やインタラクティブテレビ(双方向通信ができる)の普及が広まれば、ネットのように「消費者自らが有用な情報を求める動き」がより活発化するわけで。例えば好きなジャンルの番組を要求して、その番組の視聴中に画面隅の関連グッズコーナーで商品を注文するなんていうことも普通になるかも。これはネットでいう「アフィリエイト」の典型例みたいなものですけどね。紹介報酬はユーザでなく放送局側へ渡るみたいな。画面隅でCMを垂れ流すのは嫌がられがちな「強制バナー広告」みたいな。考えてみれば、アフィリエイトみたいなモデルがある意味で最も効果的なんじゃないかな?

まあ、この技術における話は実現に至らないと信じているけど、本当にそんな時代が来たらドラえもんに頼んで過去へ戻って技術の開発を中止させるよう動くのみ。私は「視聴パラダイム」より「タイムパラドックス」を選ぶ。なんて、砂嵐を見たつもりでノスタルジックかつファンタスティックに締めてみました。さて、もしもドラえもんの秘密道具「もしもボックス」が自由に使える時代が来たら、どうします?(以下略)

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