« 綾瀬はるかさんがシングル「ピリオド」で歌手デビュー | トップページ | 「愛・地球博」の開幕から1周年 »

2006.03.25

白夜行・第11話(最終話)

亮司と雪穂は壮絶な人生を歩んできましたが、いよいよ一つの収束点へ向かいます。果たして“白夜の果て”に待っているものは?

○ドラマ視聴率は本館サイトの該当コーナーから!
○TBS系「白夜行」
第11話(最終話)「白夜の果て」

笹垣(武田鉄矢)を襲った亮司(山田孝之)は、笹垣を殺すために仕掛けた青酸ガスを吸い込んでしまう。そんな中、自首した友彦(小出恵介)の証言から、亮司がカード偽造と殺人ほう助で指名手配される。笹垣は、雪穂(ゆきほ・綾瀬はるか)の店にあったサボテンの鉢植えにサングラスの破片を発見。雪穂の家に松浦(渡部篤郎)の死体があると直感する。

2005年12月。亮司は凶器を手にして笹垣に襲い掛かったが、殺すために用意した青酸ガスを吸い込んだせいで眩暈を起こして逃げ出し、殺害は未遂に終わりました。その後自首した友彦の証言により亮司は指名手配に・・・。一方、雪穂は「R&Y」2号店の出店準備に力を注いでおり、それを不審に思い追っていた笹垣はスタッフが落として割ったサボテンの鉢植えからサングラスの破片を発見。何かを思い立ったように唐沢家へ急ぎ庭の土を掘り起こすと、何とそこには松浦の死体と遺留品が・・・。亮司と雪穂は、ここに来て後が無い状況に陥ってしまいました。そして12月24日、クリスマスイブの日。「R&Y」2号店のオープンの日に、亮司は必ず現れる。そう信じた笹垣は張り込みを続けていると、そこにサンタクロースの格好をした亮司が現れました。そして笹垣が亮司を追って丘陵を駆け登ったその時、亮司が背後に現れて笹垣の背中を凶器で刺した! さらに袋に包んで縛って逃走し、笹垣は絶体絶命の危機に陥ってしまいました。

「R&Y」2号店がすぐそばに見える歩道橋の上。亮司は何かを思いながら寂しげに眺めていると、そこに血を流して這いずり近寄る笹垣が。1999年11月11日の事件から今日に至るまで犯してきた亮司の罪を、一つ一つ挙げながらさらに近寄る笹垣。その最後、典子(西田尚美)との間にできた第一子の存在を告げました。笹垣は亮司に罪を償うよう責めるかと思いきや、その子供に亮司の生き様を伝えることを約束し、最初の事件の時に捕まえてやらなかったことを謝罪しました。お互い涙を流し合って抱き合ったその時、亮司は笹垣が左手に持っていた凶器を自分の胸に突き刺した! 「お返し」と言って弱り始める亮司。やがて笹垣から離れると、歩道橋を上り、何と地面へ向かって身を投げた! それを察したかのように雪穂は倒れている亮司を発見し、亮司の最後の言葉を聞いた雪穂は背を向けて歩み始めました。

後に警察で事情聴取を受けた雪穂は、嘘に嘘を重ねた証言を語って逮捕こそ逃れたが、無理に続けた経営は失敗して借金まみれになり「生きる屍」に。そのことは、時効を迎える2006年11月11日に笹垣から真文(余貴美子)へ伝えられました。その真文が先日篠塚(柏原崇)からもらい受けたもの。それは、マンションに残っていたという、「2006年11月11日」と書かれた男の子と女の子の切り絵でした。真文は「本当は、これだけだったのかもしれませんね」と呟くと、笹垣は何とも言えない表情を浮かべました。ある晴れた日、広場で遊ぶ母と子のそばに、ベンチで座って手招きをする女性が。子供はそっと近寄って右手を出すと、女性は左手で温かく包み込みました。その薬指には「R&Y」の指輪があり、ベンチには「スカーレット」という題名の小説が・・・。

締めの感想へ移る前に、録画しておいた初回話の冒頭を改めて見てみることにしました。凶器で刺されて地面を這う亮司。涙を流してその姿を見た後に背を向ける雪穂。歩道橋の上から叫ぶ笹垣。これらは、この最終話で見られたものと全く同じものでした。逆の視点で言えば、数々の悲しき時を経て初回話の冒頭シーンへつながったことになります。初回話の頃は、亮司が恨みを持った何者かに刺され、その状況を見た雪穂が他人のふりをして背を向け、事件をずっと追っていた笹垣がそれを惜しんでいたと思われたけど・・・。実際は、それよりも悲しい最後が待ち受けていた形となりました。亮司にとって雪穂は“太陽”の存在。雪穂にとっても亮司は“太陽”の存在。“白夜の果て”に、こんな結末が待っていたのでした・・・。

見るに耐えない残酷シーンが多く、流血や暴言も多かったこのドラマ。しかし、全ては1999年11月11日のある意味でやむを得ない殺人事件が始まりであり、そのせいで人生の歯車が狂い始めて暴走し、当初の事件に何らかの形で関与する事件が次々と発生していきました。それらはもう振り返りたくもないけど、白夜行を歩んだ亮司と雪穂、そして執念深く追った笹垣の、10数年にも及ぶ悲しき人生を見届けたい気持ちはありました。見応えある数々の演出に驚嘆し、心情をも引き出すBGMと主題歌に驚嘆し、ドラマとしては最高の仕上がりであったと思います。またこの間現実でも、亮司こと山田孝之くんの隠し子騒動でドラマかのように驚き、雪穂こと綾瀬はるかさんの歌手デビュー曲「ピリオド」にドラマで言う“人生の収束”のようなものを感じ、注目度を向上させたかのように思えます。今クールで唯一全話を大事に録画してきたこのドラマは、そのまま永久に保存しようと思います。それほどに良くできたドラマでした。

○関連記事「白夜行・第1話」
○関連記事「白夜行・第2話」
○関連記事「白夜行・第3話」
○関連記事「白夜行・第4話」
○関連記事「白夜行・第5話」
○関連記事「白夜行・第6話」
○関連記事「白夜行・第7話」
○関連記事「白夜行・第8話」
○関連記事「白夜行・第9話」
○関連記事「白夜行・第10話」
○関連記事「山田孝之くんに隠し子発覚」
○関連記事『綾瀬はるかさんがシングル「ピリオド」で歌手デビュー』
○関連カテゴリ「世界の中心で、愛をさけぶ」

「白夜行」DVD-BOX
「白夜行」DVD-BOX

「影」
主題歌「影」(柴咲コウ)

「白夜行」オリジナル・サウンドトラック
「白夜行」オリジナル・サウンドトラック

「白夜行」
原作「白夜行」(東野圭吾)

写真集「白夜行」
写真集「白夜行」

「世界の中心で、愛をさけぶ」DVD-BOX
「世界の中心で、愛をさけぶ」DVD-BOX


|

« 綾瀬はるかさんがシングル「ピリオド」で歌手デビュー | トップページ | 「愛・地球博」の開幕から1周年 »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 白夜行・第11話(最終話):

« 綾瀬はるかさんがシングル「ピリオド」で歌手デビュー | トップページ | 「愛・地球博」の開幕から1周年 »