ドラゴン桜・第10話
来年行われる「平成18年度大学入試センター試験」から、英語の試験でリスニングテスト(聞き取り問題)が導入されることを、先日ネットニュースで知りました。試験も時代と共に変わっていくものなんですね。ところで、このドラマではユニークな授業が展開されて「なるほど~!」なんて思ってきたけど、「でもそれってあくまで『二次試験』の対策でしょう? 足切り目的の『一次試験(センター試験)』の対策はどうなってるの?」と、密かに疑問視していたんです。もしかしたら桜木が「試験では『六角鉛筆』を用意しろ。『丸型鉛筆』ではダメだ!」とか言って、マークシートによる択一問題を解くにあたって「選択の鉛筆転がしテク」でも教えるんじゃないか? なんて冗談で思っていました(笑)。そしたら、今回第10話でちゃんとセンター試験の話が出て、しかもリスニングテスト導入の件まで触れたじゃないですか! 驚いたよ~。ドラマが時代に追い付いてるよ~。ついでに、ドラマが原作を追い抜いてるよ~。というわけで、東大受験以前にセンター試験はやっぱり大事! センター試験で失敗した過去がある私が言うのだから間違い無し! ああ、書いてて悲しい・・・(苦笑)。
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○TBS系「ドラゴン桜」
第10話「友情か受験か?最後の決断」
母・悠子(美保純)が入院し、直美(長澤まさみ)は東大受験をあきらめると言いだす。桜木(阿部寛)は「分かった」とだけ言って、慰留しなかった。直美に事情を聞いた勇介(山下智久)は、桜木に直美の受験も彼女の実家の小料理屋も何とかすると宣言。真々子(ままこ・長谷川京子)と勇介らは、交代で店を手伝うが、次第に生徒に疲労の色が目立ち始める。
いくら試験対策が万全でも、外的要素が理由で受験を諦めざるを得ない状況になるのは、意外にありがちな話。今回は直美が母の病気のせいで「東大受験を諦める」と言い出した所から始まりました。その話はちょっと置いといて、先に特進クラスの授業で特別講師たちが伝えた言葉を列挙しておきます(以後、ドラマ内での字幕表示を優先)。
英語担当の講師・川口洋(金田明夫)より、「理想の二学期の過ごし方」。
9月・10月は、得意な分野を更に伸ばし、
自分に対するいいイメージを固める!11月・12月は、弱点克服。苦手な部分を
ピンポイントで集中勉強!
国語担当の講師・芥山龍三郎(寺田農)より、「センター試験の国語対策」。
試験時間80分の問題を
60分で解く訓練をする!東大二次試験の量は膨大なので、
今のうちから、正確さと合わせて
スピード力も強化する!
いつもながら、どれも大事。受験生諸君はご参考! そして私も参考にする!(何故?)
直美の母・悠子の店「小料理ゆうこ」の経営をサポートすべく、真々子や勇介たち特進クラス生は手伝うことに。しかし、ただでさえ辛い受験勉強の毎日なのに、店を手伝うとなれば次第に疲労も大きくなるもの。そのうち料理の味付けを誤ったり客に酒をかけたりで、見ていられない状況になってしまいました。そして手伝ってくれる仲間たちが本音で話しているのを聞いてしまった直美は、学校で桜木を呼び出して彼らの手伝いを止めさせるよう頼んだけど、桜木は「甘ったれんな!」と言って自分で解決するよう伝えました。そして、同時にこんな問題を・・・。
体積1リットルのビンと500ミリリットルのビンがあるとする。
この2つのビンには、全く同じ空気が入っている。
にもかかわらず、酸素分子の数も、二酸化炭素分子の数も、
小さい方の500ミリリットルのビンに多く含まれる場合がある。
とすると、それはどういうケースだ?特進クラスだけが東大の道じゃねえ。
山があれば、そこには100通りの道がある。
今の問題は、そのうちの一つの答えだ。
その後直美は店で、わざと嫌われるような言い方で仲間たちの手伝いを拒否して追い出しました。でも、仲間たちはその本心をちゃんと分かっていたんだよね・・・。また直美は、病院にいる悠子にも桜木の問題を出しつつ、さらに問題を分かりやすく「ウーロンハイ」の例に置き換えて出題すると、悠子は「焼酎の濃さ!」と一発回答。実はあれから桜木が店に訪れていたようで、直美に向かってこんなことを話していました。
良い教師に付いて正しく学ぶ。
それが最速にして最善の方法だと、世の中の大半の連中は思っている。
だがよ、一つだけ、一人で学ぶ独習に適わない部分がある。
それはな、「密度」だ。
勉強に打ち込む「時間の濃さ」だ。
孤独ゆえに濃く、そして濃いがゆえに強い。
だから俺は、俺が最も嫌いな言葉を、一度だけお前に言う。「頑張れ。頑張れば必ず望みは叶う。」
桜木らしく、素晴らしい言葉による説得でした! 直美は、特進クラスは辞めるけど受験は辞めず、遅れてでも一人ででも“頑張って”、東大を目指す決意を固めたんですね。「一人は一人だけど、でも、皆が作ってくれたノートもある。メモリーツリーもある。一人だけど、でも一人じゃない。だから私は、絶対最後まで頑張れる。」と、悠子に力強く言いました。良く決意した、“頑張れ”直美! ちなみに私は、「頑張れ」という言葉で何度も励まされてきました!
その後、特進クラスの授業で特別講師たちが伝えた言葉を再び列挙しておきます。
10月。英語担当の講師・川口洋より、「東大英語のカギ“リスニング”」。
※2006年からセンター試験でも
リスニングが導入される(←時代に追い付いてるよ~)英語を聞くな!(「聞くな」とは「漫然と聞くな」の意→お経を聞いているイメージ)
聴く力を鍛えるには、聴いてすぐに
それを言う『追い込み』中心に勉強するのが
大脳のメカニズム的には一番正解!
11月。桜木より、「集中力と得点狙いのアドバイス」。
集中力を切らさないため、
自分の家のトイレや冷蔵庫の内外や携帯電話の裏に、
英単語・世界史・古文の紙を貼る。弱点教科の試験では、頭から完璧に解こうとしない。
部分点をかき集め、とにかく平均点を狙う。
後は得意分野でガッチリと稼ぐ。
12月。桜木より、「センター試験のアドバイス・1」。
センター試験対策
徹底的にセンター試験の過去問を解く。
1日1教科、1週間で5教科、過去10年分をこなす。
数学担当の講師・柳鉄之介(品川徹)より、「センター数学の対策」。
センター試験対策
数学は時間との闘い。まず問題全体に目を通し、
一番解き易そうな問題をみつけ、どのような
順番で解いていけば良いかを考える。
国語担当の講師・芥山龍三郎より、「センター国語の突破のカギ」。
センター試験対策
国語のカギは消去法。選択肢の中から間違ったもの
を消していく。強い否定、極端な主張、感情的な要素
を持つ選択肢は、全て誤りである。
桜木より、「センター試験のアドバイス・2」。
センター試験対策
出題される問題は完全にパターン化している。
その傾向を分析し、イージーミスをなくすこと。
12/24~12/31。桜木より、「年末の勉強方法」。
暗記もの以外やらない。
気が散りやすい時には、とにかく具体的でシンプルな勉強をすることで、
集中力をキープする。
言うまでも無く、どれも大事。もっと早い時期に聞きたかった・・・(苦笑)。
そして、2006年1月21日土曜日、「大学入試 センター試験の日」。特進クラスの5人、そして直美は、試験会場へ。第1日、第2日と受けたけど、皆かなり苦戦している様子でした。ただ直美だけはやや冷静な様子。もしかしたら、桜木の言った「密度の濃さ」が関係しているのかも? センター試験の結果及びその後の展開は、次回最終話で明らかに。皆さん、大注目しましょう!
○関連記事「ドラゴン桜・第1~3話」
○関連記事「ドラゴン桜・第4&5話」
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○関連記事「ドラゴン桜・第6話(番外編)“英語って楽しい!”」
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○関連記事「ドラゴン桜・第8話」
○関連記事『ドラゴン桜・第8話(番外編)“melody.の主題歌「realize」に注目!”』
○関連記事「ドラゴン桜・第9話」
●原作コミックス&関連書籍
・原作コミックス「ドラゴン桜」(三田紀房)
・書籍「ドラゴン桜」公式ガイドブック(三田紀房・モーニング編集部)
・書籍「ドラゴン桜 東大合格をつかむ言葉161」
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コメント
す、すごいぞ!さすがads(あず)さん!
もう、自分のとこでは1個1個の受験対策や、生徒が言い合ってる問題とかは追っかけてなかったから、これみてビックリ。
リスニング導入はタイムリーでしたよね!
自分は、共通一次時代の人間ですが、共通一次で高得点を取って、先行逃げ切りするタイプでした!
理系は、数学や理科では差が出なかったので(ほとんどできて当たり前のような感じだった)、英語・国語で差をつけるパターン(苦手な国語もなぜかマークシートは9割程度の正解率だった)でした。2次の学力がたいしたこと無かったから、これは大きい。
最後はドラマオリジナルだから、どうまとめるのか楽しみです。
投稿: pixy_japan | 2005.09.13 02時32分
TB&コメントありがとうございました。
確かに俺も数々のアドバイスを書き写してはいましたが(笑)、でもads(あず)さんの方が圧倒的に整理されていて見易い構成になっていたので、今回はとても勉強になりました!
次回はいよいよ最終回ですが、何とか無事に全員が合格してくれると良いですよね!!
投稿: フェイク・ヒーロー | 2005.09.13 08時52分
こんにちは。
数々の受験対策、
ドラゴン桜をみてまにあった生徒はラッキーかもしれませんね。
投稿: honey | 2005.09.13 09時03分
TB&コメントありがとうございました。
各先生のアドバイスを改めてみると、どれも重要なことばかりですね。
いや~、私もメモしとかなきゃ!(笑)
それでもセンター試験で苦労していた彼らが、どんな結果を出してくれるのか楽しみです!
投稿: lavish | 2005.09.13 10時36分
原作だと、ほぉほぉと思いつつ読み流してしまう台詞が、
ドラマだと何故かビシバシ響いてきます!
それでも忘れっぽいあたしには、又活字で復習出来てありがたや~♪
キャラはこゆいですが(笑)、こんな素敵な講師陣に教えてもらえる
特進の生徒達って贅沢~~~!
投稿: まこ | 2005.09.13 10時48分
「ドラマが原作を追い越している」…たしかに原作はまだ模試やってますから,入試から逆算しての季節は追い越しましたけれど,リスニングの「追い読み」などは原作で扱われていましたよね(小学校の国語で先生が教科書を読んだ後,生徒がそれをくり返し読むというのは,一見ばかばかしく思えるが実は理にかなったことだった,って。)
次回はいよいよ最終回!15分延長しますが,受験ノウハウよりも誰が合格するか等ドラマのストーリーの展開がメインになってくるでしょうね。さて,何人合格するか?!
投稿: d_d- | 2005.09.13 12時36分
>pixy_japanさん
おお~、「すごいぞ!」というお言葉が、桜木の「すげぇー! やればできるじゃないかぁー!」みたいに聞こえた~! ありがとうございます。受験対策のアドバイスはほとんど字幕で出たので、勉強になりながら転写していきました。英語のリスニングテスト導入の件をしっかり出してきた所がまた良かったですよね。ほうほう、pixyさんは一次試験の勝ち組でしたか! 先行逃げ切りなんて、うらやましい~。私はなんと、得意科目の数学で致命的な失敗をしてしまい、以後の科目で挽回できず「センター試験失敗」に終わりました(苦笑)。まあその年の数学はかなり難易度が高くて平均点も低めだったんだけど、点を取れる他の教科で稼げなかったのでやはり失敗です。その分私大試験ではそれなりに頑張れて勝利をものにしましたけどね!
>フェイク・ヒーローさん
思わず書き留めたくなるアドバイスがたくさんありましたね! 私は重要ポイントをノートに書き付けるように転写してみました。後で読んだ時に分かりやすく読めるように・・・。ついにセンター試験日まで来ましたね。全員合格を本当に願っています!
>honeyさん
今回登場した数々のアドバイスは、受験生にとってうれしいものでしたよね。私は明確なセンター対策は受けなかったので、なおさら羨ましく思うんですが・・・(苦笑)。
>lavishさん
どれも重要なアドバイスですよね。ポイントをしっかり突いています。メモして、トイレや冷蔵庫に貼りますか!(笑) まずはセンター試験の結果が気になりますね。ここで失敗してると、東大受験は厳しいものになりそう!
>まこさん
理系人間ゆえに「データ集め&まとめ」が大好きな私は、今回迷わずアドバイスをまとめて「データ化」しました。活字にして改めて読むと、やっぱりどれもビシバシと響いてきますね。やっぱりあの講師たちは最高だ! そういえば、理科担当の講師・阿院修太郎(小林すすむ)は出てきませんでしたね?(笑)
>d_d-さん
実は私、原作はまだ途中までしか読んでいなくて、最近の展開はあまり知らないんですよ。だから私が言う「ドラマが原作を追い抜いている」はあくまで「実際の受験」についてのことなんだけど、リスニングの「追い読み」というのは原作にあるんですね! 次回はついに最終話だけど、最も注目が集まる回ですよね。センター試験の後、生徒たちがどう東大受験の対策をして、何人が無事合格するか? 本当に楽しみです!
投稿: ads(あず)@管理人 | 2005.09.13 22時13分
あずさん こんにちは
TBありがとうございます。
ドラゴン桜を見て、試験を受ける人は
いいですよね~
できれば、全員合格して欲しい!
(さすがに、これはできすぎ?)
投稿: まりこ | 2005.09.14 14時25分
まりこさん、どうもです。受験生も注目しているんでしょうね。特進クラスの生徒たちも人気ある子ばかりだし、見ていてやっぱり楽しいですよ!
投稿: ads(あず)@管理人 | 2005.09.15 02時31分