南野陽子・デビュー20周年“ナンノこれしきっ!”
今年デビュー20周年を迎えた、今や「女優」としての活動が目立つ“ナンノ”こと南野陽子さん。TBS系昼ドラマ「ヤ・ク・ソ・ク」でも、韓国人俳優を相手に熱演なさっていましたね。ところでつい先日7/31に、デビュー記念イベントで約14年ぶりにファンの前で歌声を披露したとか。しかも、セルフカバー曲やCDボックスセット等のリリースが続いているようです。今年は「歌手」としてのナンノが来てるぞ?
あれは1ヶ月くらい前のこと。某歌番組でナンノを久々に見て、そこで披露した名曲「吐息でネット」を観賞して、「ああ、懐かしい~!」なんて思いましたね。そんな私がナンノを知ったのは、確か中学生の頃。遠足のバス内でその「吐息でネット」を歌ったり、遠足係が作ったプリント歌詞集を大事に取っておいた記憶があります。ナンノの曲はテレビやラジオで聴く程度で、レコードやCDで聴くことはその頃ほとんどありませんでした。そんなこともあって、「ちょっとナンノを聴いてみようか!」と決意して今頃になって聴いたのが、「Dear My Best」というベスト盤扱いの2枚組CD。これがもうすごく良かった! 長年の時を経て、「アイドル・ナンノ」の良さを再認識! 6月はこればっかり聴いていたかも(笑)。ということで、「ナンノ・デビュー20周年」を記念して、そのCDの収録曲に沿った「ほぼ全曲レビュー」をやります!
南野陽子『「GOLDEN☆BEST」南野陽子 ナンノ・シングルス3+マイ・フェイバリット』
(タイトルは異なりますが、収録曲は「Dear My Best」とほぼ同じです。)
○南野陽子「Dear My Best」ほぼ全曲レビュー■[DISC 1]
01. 恥ずかしすぎて
記念すべきデビュー曲。それなのに、私は最近になって初めて聴いた。
アイドルの歌にしてはやや硬派。「スケバン刑事」の路線から入った?
でも歌詞は、かなりウブな少女が描かれています。
以後、数曲は同じような路線の曲が続きます。02. さよならのめまい
03. 悲しみモニュメント04. 春景色
ここでやや路線変更。優しい曲調になります。
一回様子を見たのかな? その後、また元の路線へ・・・。
アレンジは、ここからずっと萩田光雄さんが担当することになります。05. 風のマドリガル
こ、これは! 太田裕美(または作曲した大瀧詠一)の、
「さらばシベリア鉄道」に似てる! どこか意識しているのではないかと思われる。
Aメロ、サビ、うーん、間違い無い! と思う。06. 接近(アプローチ)
“♪好きよあなたっ”という連呼が印象深い。07. 私の中のヴァージニア
ここに来てバラードっぽいが登場。しかもハモリがなかなか良い。08. 楽園のDoor
この辺りから、楽曲のレベルがグッと上がります。
アレンジも美しく、ストリングスとシンセの音が効果的!
作曲は来生たかおさん。さすがといった感じです。
サビの転調やラストの移調なんかは大好きですね。09. 話しかけたかった
現在の私が「最高」と評価するのがこれ!
それまでは別の曲だったけど、今になって改めて聞き惚れました。
詞も曲もアレンジも、もはや完璧と言っても良いんじゃないかな?
“♪駆け寄って話しかけたかった でもできなかった”。う~ん、切ねぇ~!
何と言っても、アイドル曲として彼女の歌声が生きているというか・・・。
上手く言葉にできません。それくらい、大好き!10. 日曜日のクラスメート
12/8の曲に挑戦といったところ。クラスメートって大事、なんて思ったり。11. パンドラの恋人
1994年に内田有紀主演の「時をかける少女」というドラマがあったんだけど、
音楽担当の久石譲さんによるオープニングテーマとこの曲のAメロが似てる。
最初に聴いた時、そう思いました。何となくサビもその雰囲気はあるかな?12. 秋のIndication
これもレベルが高い! 間奏でさえ手を抜かないアレンジも魅力的!
“A→A’→A→A’→サビ→A(ラスト)”という進行で、
同一メロディの「A・メジャー」と「A’・マイナー」が続くだけだというのに、
飽きることなく聴けるという不思議さあり。サビが一ヶ所しかないのも意外。
このサビ、CDによって違うんですよ。つまり2バージョンが存在するんですね。
“♪ルルルほろ苦い ルルル青春は きっと大切な季節”というのが、
かつてCMで採用されたバージョン。もう一つは「ルルル」が「きっと」のもの。
深いでしょう? ねぇ、深いでしょう?13. 真夜中のメッセージ
間奏で、「はい、南野です。只今留守にしております。
せっかくお電話いただいたのに、ごめんなさい」というセリフ付き!
電話なんて掛けたくても掛けられないっちゅーねん!(笑)14. 真夜中のメッセージ
15. はいからさんが通る
本人主演の映画「はいからさんが通る」の主題歌。
詞もハイカラです。でも曲は、今聴いてもハイカラーです(ナンノこっちゃ)。
Bメロがちょっと好きでないけど、サビが良いから問題無し。16. 吐息でネット
来ました! 2005年になるまで、「最高」と絶賛し続けたのがこれ!
この曲も、詞や曲やアレンジが完璧と言っても良いほどの出来なのでは?
Aメロでゆったり感を覚えるかと思えば、Bメロで急展開。“♪My true love”。
Bメロで転調するかと思えば、サビにしっかりつながっていく。
そしてサビは、有名だし語るほどもないほど良いですね。“♪吐息でネット”。
作曲は柴矢俊彦さん。あの「おさかな天国」の作曲者ですよ! 95へぇ~?17. 微笑みカプセル
■[DISC 2]
01. あなたを愛したい
「楽園のDoor」に似たリズムで、丁寧なメロディが好きですね。
サビでググっと転調される所なんかが良いんだよなあ。02. 月のファウンテン
03. 秋からも、そばにいて
パイプオルガンから入るイントロは幻想的。
“♪好っきよ 好っきよ 離れないで”なんていう詞も良い。
1番の後やラストサビの前の間奏は、素晴らしいものがあります。
特にラストサビ前の方は、もうすごいね。見事としか言いようがないや。04. 涙はどこへいったの
名曲路線なんだけど、サビがありきたりっぽくて、イマイチ好きになれなかった。
でもAメロ終わりからBメロまでのメロディは、好きなんだよね。05. 氷のダイヤモンド
06. トラブル・メーカー
この曲で、「トラブルメーカー」本来の意味を知った覚えあり(笑)。
「コーヒーメーカー」みたいなもんかと本気で思ってたから(マジで)。
「夜のヒットスタジオ」で歌を披露したのを良く覚えています。07. 瞳のなかの未来
08. 思いのままに09. フィルムの向こう側
ナンノの曲として、弟と初めて意見が合って、
「CDレンタルでシングルを借りよう!」と言って借りた曲。
ある意味で想い出の曲ですね・・・。
作詞・作曲は飛鳥涼さん。チャゲアスのASKAですよ!
だから楽曲について、「余計な物など無いよね」という思いになる。10. イヴまでの恋人
11. ダブルゲーム
この曲は、どっちかと言うと演歌に近いんだよなあ。
そのせいか、しっとり感があって聴き心地が良いんだよなあ。
作詞は荒木とよひささんで、作曲は三木たかしさん。
演歌・歌謡曲の名コンビじゃん! だからそう聴こえたりするんだ?
「時の流れに身をまかせ」、「めだかの兄妹」の共作が有名。後者は意外!
三木さんとしては、「津軽海峡・冬景色」の作曲が最も有名ですね。12. へんなの!!
正直、一度聴くとびっくりするはず!(笑)
これ、ホントにナンノ?(本当ですが)
この曲も、「夜のヒットスタジオ」で歌を披露したのを良く覚えているけど、
本当に変な格好だった。へんなの!!13. 思い出を思い出さないように
14. 耳をすましてごらん15. KISSしてロンリネス
一転して、ハウスミュージックに挑戦。カッコいい!
作曲は織田哲郎さん。こんな所でも参加されていたんですね。16. 夏のおバカさん
なんと、ナンノ自身が作曲をし、秋元康さんが作詞を手掛けたという曲。
うん、良い曲書けるんだ、ナンノ。すごいすごい!17. 幸せ
こっちはもっとすごい! ナンノが作詞・作曲をして歌っているよ!
何をもっての幸せなのかは、この曲を聴いて理解するとして・・・。
一応聴いたアルバムでは、これが最後の曲に位置付けられていました。
総評すると、この人は「楽曲に恵まれていた」と言えると思います。当時の「アイドル歌手」というのは、事務所の方針に従って「用意された曲を歌わされる」というイメージが強かった。そんな中、ドラマ「スケバン刑事II」の「二代目・麻宮サキ(本名・五代陽子)」としてのイメージを保つような曲がまず世に出ました。そのことで、「少女鉄仮面伝説」というドラマのサブタイトルのごとく、本来のナンノの魅力が覆い隠される「作られたアイドル像」が強調されてしまったような。しかし、やがて「売れ線志向」に切り替えてからは、「人々が楽しく聴ける曲」を大量投入していった。ここが彼女の歌手としてのターニングポイントだったと、私は思いますね。そして、今こうして幅広い活動の場があるのも、「アイドル・ナンノ」としての成功があってこそだと思います。いかがでしょう?
ちなみに、記事タイトルにある「ナンノこれしきっ!」は、かつてナンノがニッポン放送でパーソナリティを務めていたラジオ番組「ナンノこれしきっ!」から取ったものです。いや~、今年ナンノは来る、いや、来てるぞ~っ!
南野陽子DVD付き写真集「FLOWERS」(ファン必見、らしい・・・)
ドラマ「スケバン刑事II 少女鉄仮面伝説」VOL.1~4
(「おまんら、許さんぜよ!」。懐かしい~。ヨーヨーでよー遊んだなあ。)
・映画「はいからさんが通る」(大正後期のハイカラ少女の姿に注目)
・映画「私を抱いてそしてキスして」(エイズ患者のストーリー)
・映画「寒椿」(濡れ場のシーンを演じたことで有名)
※2005/08/16追記
ナンノが歌手活動として約14年ぶりにテレビ生出演を果たしました!
○関連記事『南野陽子・「思い出のメロディー」で生歌披露』
【 http://adstv-web.cocolog-nifty.com/studio/2005/08/post_cdf2.html 】
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コメント
うわーなつかしい!!
前にも言いましたが,私は小学校のときナンノのファンで,初めて買ったアルバムもナンノのものだったんです。
(ここではあえて「ナンノ」と呼ばせていただきます^^)
2枚目以降のアルバムは全部持っていたはずです。
初めて買ったCDもナンノのもので,シングルベストのものだったな~。(←レコード時代からCD時代に変わったときだったんです^^)
「ナンノ・ボックス」の曲名をみると,当時聴いていたアルバムの曲が思い出されて,またなつかしくなりました。
(これは欲しい!と思ったけど,値段みたら結構高いんだよなあ~^^;)
アイドルだったけど,結構名曲ぞろいだと思います。
あずさんのいうとおり,彼女は楽曲に恵まれたアイドルですね。
萩田さんのアレンジもいいんですよね~!
私がシングルで一番好きなのは,やっぱり「話しかけたかった」です☆
久しぶりに彼女の曲が聴いてみたくなりました。
とりあえず,今も実家のどこかにあるCDを探してみようかな(笑)
投稿: うさこ | 2005.08.09 04時26分
ナンノ、良いですね! すごい、アルバムをたくさん持っていたんですね~。「ナンノ・ボックス」も売れ行きが好調らしいです。価格は結構高いけど、ファンなら迷わず買ってしまうところ?
それで、やっぱり楽曲に恵まれていましたよね。特に、いわゆる中期は名曲揃いで、印象に残るようなものばかり。「話しかけたかった」と「吐息でネット」が中核になるのかな。その辺りでは8曲連続チャート1位なんていう記録もあったそうです。萩田さんのアレンジもすごいですよね。ほとんどのシングル曲を手掛けているのに、どれも違った印象になっているし? うさこさんも、デビュー20周年ということでこの機会に懐かしさに浸ってみてはいかがでしょう?
投稿: ads(あず)@管理人 | 2005.08.10 02時47分