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2005.03.08

救命病棟24時・第9話

このドラマの人気ぶりは相変わらずすごいですね! 話題性もすごくあるし、勉強になる点も多いし、やはり視聴者の満足度が高いと言われるのは良く分かります。後数回で最終話を迎えるけど、残念でなりませんね・・・。

○ドラマ視聴率は本館サイトの該当コーナーから!
○フジテレビ系「救命病棟24時」
第9話「あなたが涙をぬぐうとき」

東都中央病院に消防士・平野(山下徹大)が搬送されてくる。震災で消火活動に専念するため、人命救助を行なわなかったと後悔する平野に、楓(松嶋菜々子)らは心を痛める。そんな中、純介(川岡大次郎)が投薬ミスを。救えなかった患者を思い覇気をなくす純介を和也(小栗旬)らは心配する。楓は休養のため純介を帰宅させようと黒木(香川照之)に提案する。

地震発生後40日目。いつの間にか1ヶ月以上も経った頃、東都中央病院高度救命救急センターにはケガを負った消防官・平野とその仲間が運ばれ、進藤先生や楓たちが治療にあたりました。一方、首相官邸にいる寺泉議員(仲村トオル)は、記者たちの前で震災報告(報道発表用資料に記載されていた日付は「2005年02月19日」)をする毎日。そこで突然ある記者が、「死傷者に人災によるものは無いんでしょうか? 消防官が人命救助を行わなかったという話を耳にしたんですが?」と発言。寺泉はすかさずそれを否定したけど、どうも彼がまだ知らない「何か」がありそう? 病院にて、医局での会話によると、半壊したビルの調査中に平野が足を踏み外し、それを捕まえようとしてもう一人も落ち、二人ともケガを負ってしまったようです。それを聞いた研修医の純介は、自分たちと同じく彼らも今日まで頑張っていたことを知りました。ケガをした平野は、「すみません・・・、許して・・・」と寝ながらうなされるばかり。するともう一人の消防官があることを語り始めました。阪神・淡路大震災の時、消防は消火と救助の両方に手を取られて火災の拡大を食い止められなかったため、消防ポンプ隊は今後消火のみに専念することに決定。それは今回の震災でも同じだったけど、この決定のために目の前で救助を求める人たちを救えなかったそうです。娘を見に病院へ来ていた寺泉もその話を聞き、災害報告時にある記者が言っていたのはこのことだったと把握。こういうことって、あるものなんですね。

この話に最も心を打たれたのは純介でした。楓の前で「助けられたかもしれない人を、見捨てて・・・」と自らの経験を振り返りながら言う純介は、不安そうな表情でいました。ひっそりとした手術室。そこへ忍び込んだ純介の弟の和也は、医療器具を持って「小島(楓)、変わろう」と進藤先生の真似をしながら言って思わず含み笑い。そこへ日比谷が「マギール鉗子(かんし)。口腔内の異物を除去する時に使うんだ。」と言って現れたもんだから、和也はビクッとして「へぇ~」と言って退散(笑)。日比谷もそっと笑っていたんだけど、なんかこのシーンは微笑ましくて良かったなあ。現在医大生の和也も、そんな医療器具を毎日のように駆使したり「こうやって使うんだ」と説明するような医者になるかもしれないですね。その和也が兄の純介を見たけど、どうも様子がおかしい? 消防官の平野もいまだに過去の悪夢を見てうなされている? 進藤先生は楓に精神科の医師の手配を頼んだけど、その楓の下に看護手伝い中の望(京野ことみ)が現れて、純介より「アレビアチン 2500mg」という投与の指示を受けていることを報告。明らかに「250mg」の間違いらしく、これは致命的な「医療ミス」。望が気付いて楓が訂正したおかげで問題にはならなかったけど、大変な事態になるところでした。「指導医」として楓は「研修医」の純介に話し掛けて気を楽にさせようとしたけど、純介は助けられた人よりも助けられなかった人のことで相当悩んでいた様子でした。楓は純介に休暇を言い渡して休ませることに。いつも真剣に業務に取り組み、時には自分の意思を強く主張する純介だったけど、災害の後というのは突然そのようになることもある。楓はそれを、その場に居合わせた和也に教えてあげました。確かに今までの純介とは全く違う姿で、見ている私も心配でしたね。

その頃、佐倉看護師(大泉洋)が平野に話し掛けていました。患者の気を楽にするナイスアドバイスでもするかと思っていたけど、出初式の話から体操の話になって、しかもブルガリアの名選手・コマネチの話に持ち込んだところで、怒った看護師長に黙って手を取られて退場(笑)。外では「ブルガリアじゃなくてルーマニア」等と注意され、大友看護師(MEGUMI)には「バカじゃないの!」と言われ、散々なモジャモジャちゃん(笑)。要するに「いい加減なことを言って逆に不信感を与えるな」ってことですね。その頃首相官邸では、寺泉が「報告以外は何も口に出すな」と官僚の人間に言われつつ、いつものように被害状況を報告(「2005年02月20日」)。しかし記者たちからは、相変わらず「消防官の人命救助放棄」についての質問が集中し、寺泉は曇った表情に。また同じ頃、和也や望は純介を元気付けようとしていたけど、状況は全く変わらず。楓は和也を医局に呼んで、他の医師たちと共に話し合いました。日比谷の中では、常に言い争っていた純介は「張り切りボーイ」という認識らしい(笑)。そんな中、楓は純介を一度自宅へ返すことを提案し、日比谷は和也も付いていかせることを提案したんですね。自宅まで歩いていた純介と和也。避難所の様子や倒壊した家屋を目にして、純介はまた悪い方向で思い詰めている様子でした。

病院に再び寺泉が現れて、医局に一人でいた進藤先生の下へ。寺泉は「消防が人命救助に手を貸さなかったと非難している連中がいる。そういう声が彼の耳に入らないようにしてやってくれ」と言うと、進藤先生は「でもそれは事実です」と言い、さらに「あなたがその声を止めればいい」とまで言ったんですね。そこで寺泉が「それぞれが自分の役割を果たしてこそ“政治”というものが機能する」と言い返すと、今度は進藤先生が「私には、避難所で水を運び、病人を運び、厳しい現実を訴えているあなたの方が“政治家”に見えます」と言い返したんですね。意見が合わずに対立する二人。しかしここでは、正論を言う寺泉が本心を言わず逃げているように見えました。それは本人が一番良く分かっているはず?

首相官邸からの寺泉の震災報告(「2005年02月21日」)。記者たちが消防の件で激しく質問する中、報道発表用資料を開いていた寺泉だったけど、その下には「東京東部地震における消防活動の記録」と題した寺泉と秘書の青木による報告書が! そして、なんと記者たちの質問に答えることに! 寺泉はまず事実を認め、「震災消防活動マニュアル」の存在を伝え、消防が救助より消火を優先したことを事細かに説明。消防官が任務を忠実に行ったことも伝えると、救助より消火を優先した理由として、「燃え広がり続ける炎を消すのは、彼らにしかできなかったからです!」と強く訴えたんですね。病院でその訴えを聞いていた平野たちは、思わず一筋の涙が。「傷付いたのは被災者だけじゃないんです。人を救う側の人間にも、深く心に傷を負った人間がいるんです!」とも言った寺泉は記者の前から去り、慌てて追ってきた秘書に「問題になったらどうしましょう?」と聞かれると、「腹くくる!」と強気の一言を言い放ちました。異例の震災報告が終わった後、進藤先生は平野に「きっとあなたに感謝している人は大勢いるんです」と優しく声を掛けてあげたんですね。こうした心のケアもバッチリ!

その頃、佐倉看護師が平野たちの前に現れて、ネットで詳しく調べ上げた「コマネチの波乱万丈の人生」について報告。オリンピックで10点満点を出した後でスランプに陥ってアメリカへ亡命し、母国ルーマニアの民主化の際に戻れた時は「犯罪者よばわり」を覚悟していたけど、国民は彼女を「英雄」として笑顔で迎えたというエピソードを伝えたんですね。体操が好きで「自分の人生」とまで言うコマネチのように、消防官であることを後悔しないようにも伝えました。うわ~、泣きそうな顔をしながら説明していたけど、今度こそナイスアドバイス!

○「コマネチ」とは?(ドラマ内紹介+αより)

ナディア・コマネチ(Nadia Comaneci) ルーマニア生まれ・1961/11/12~

1976年のモントリオールオリンピックの体操競技で10点満点を連発した、
天才的な女子体操選手。日本では「白い妖精」と称され、世界的にも注目された。
その後のエピソードについては、佐倉看護師の独自報告通り。
ビートたけしによる「コマネチ!」という一発ギャグはあまりにも有名。

※今回はキーとなる専門用語等が無かったため、こんな形で佐倉看護師に対抗(笑)。

その頃、純介と和也は自宅の河野医院へ到着。家屋はしっかりと残っていました! 医局では、楓が「河野」と書かれたネームプレートを裏返して、「一時帰宅」と書き記しました。純介は元通りになって病院へ戻って来られるでしょうか?

助ける側の精神面、これは意外に気付きにくい点かもしれない! “医者による患者の治療”や“消防官による消火(救助)”という図はあれど、医者や消防官だって同じ人間。助けられる人とはまた違った理由で、深く悩むことだってあるというものです。それを寺泉が、議員生命をかけてまでしてあのように強く訴えたことで、広く認知されることになりましたね!
※ここでもドラマレビューがたくさん探せます。blogランキング!

「救命病棟24時」DVD-BOX 「救命病棟24時スペシャル2002」
「救命病棟24時」・DVD-BOX(第2シリーズ)/スペシャル2002

「何度でも」 「いつのまに」
「救命病棟24時」主題歌
第3シリーズ「何度でも」(Dreams Come True)
第2シリーズ「いつのまに」(Dreams Come True)

「救命病棟24時」オリジナル・サウンドトラックIII
「救命病棟24時」オリジナル・サウンドトラックIII

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コメント

あずさんこんばんは。
もう感動でしたね!!!
寺泉の「燃え広がる火を消すのは、彼らしかできなかったからです!」ってところ、泣けました・・。
佐倉の言葉も心に響きました。
少なくとも、みんな少しは心が軽くなりましたよね?
あとは、河野先生の回復を待つのみです。

投稿: まりこ@「どらまにあ」 | 2005.03.09 17時41分

あずさん、こんばんは。
今回は予想を裏切って寺泉の回でしたね!
最近出番が少なかったので、久々の見せ場でした。寺泉の変化が見れて本当に良かったです(笑)
また、日比谷の「張り切りボーイ」発言・・・。本人サラリと言ってましたが、すっごく違和感感じました(笑)
来週、純介は立ち直れるんでしょうか?立ち直って欲しいです・・・。

投稿: 多紀 | 2005.03.09 17時42分

>まりこさん

寺泉の熱弁、良かったですね! 最後の一文も、微妙に溜めがあって勢いが伝わってきました。あれだけ視聴者にいろいろ言われた寺泉だったけど、これでもう名誉挽回できたのでは? 佐倉看護師も、コマネチ論を上手くまとめましたね。私もコマネチについて勉強になりました(笑)。

>多紀さん

寺泉が最後に良い所を持っていきましたね。彼も随分変化したものです。ひびやん、「張り切りボーイ」って・・・(笑)。でも和也とのやりとりも良かったですよね。あとは兄の純介か・・・。

投稿: ads(あず)@管理人 | 2005.03.10 01時58分

あずさんこんにちわ。
TBさせていただきました。
ドラマレビューのブログさんたくさん
ありますが、本当にみなさん細かく
書いてらしてすごいわ~。と関心しきりです。
やっぱりビデオにとって見てるのでしょうか?
私はいつもおぼろげでお恥ずかしいです。

投稿: みのむし | 2005.03.10 16時47分

今回は寺泉さん、最高でしたね!
でもちょっと寺泉さんの影に隠れちゃいましたが
佐倉ちゃんも一世一代の見せ場でしたw
でも。。確かに泣きそうな顔でしたねw
でも、彼なりの頑張りが平野さんに伝わって
ほんとうによかったです。

投稿: りえこ | 2005.03.10 22時47分

純介を演じる川岡大次郎くん、ほんとに「どうしちゃったの~?」て言いたいくらいうつろなマナコでボケーっとした演技がお上手でした!
モジャモジャくん(笑)も、最後には泣かせてくれちゃってからにも~!
タケシがやる「コマネチっ!」の手の動き。何だかハイレグな角度なんですけど、実際にモントリオールでのコマネチのコスチュームは思いのほかスクール水着程度の角度ですよね。ちとガッカリ…←エロおやじかよっ!(自分突っ込み)

投稿: まこ | 2005.03.10 23時33分

>みのむしさん

こんにちは! 私のレビュースタイルを紹介してしまいましょう! 基本的にDVDレコーダーに録画して見るんだけど、見ながらセリフやストーリーを瞬時で把握して、リアルタイムでタイピングでメモしていきます。聞き取れなかった場合は再び見直したりして、最終的にそのメモ群を文章にまとめていって完成です。だから本気で書くレビューは詳し過ぎる内容になるんですね。私の武器「高速タイピング」が決め手です(笑)。逆に私から言えば、皆さんは見た後に良くあれだけじっくり考えられるなあと感心しますね。もちろん、みのむしさんもね!

>りえこさん

寺泉、バンザイ! それまでは報告担当として機械的に動いていた彼も、最後はついに自分の意思そのままを伝えることができましたね。ほんと、すっきりした~! 佐倉看護師も、業務中にネット調査は問題かもだけど(苦笑)、それも患者のためと思えばよくやりましたよね。以前同じように高校球児時代の思い出を話したことがあったけど、それよりは思い入れがないことを、あれだけ泣きそうになって話した姿は良かったですね!

>まこさん

純介の気の抜け方は尋常ではありませんでしたね。日比谷と日々対立していた、あの強気な姿とはまるで違う姿に思わず絶句。ボケ-っとした演技、上手かったですね。へえ~、コマネチって、たけしさんがやるほどハイレグじゃなかったんだ? これは意外な事実(笑)。間違った認識でいたかもしれませんね。そう、モジャモジャちゃん、じゃなかった、佐倉看護師のようにね。

投稿: ads(あず)@管理人 | 2005.03.11 00時40分

あずさん、こんにちは。
このドラマ、魅力あるキャラクター揃いで、あと少しで最終回というのが寂しいです。
仮に次のシリーズが出来たとしても、ひびやんや
佐倉くんにはもう会えないですもんねー。残念~!!

投稿: ちーず | 2005.03.11 09時44分

はじめまして。TBありがとうございました。
ものすごく詳しい記事で読み応えありました。

今週はなんといっても寺泉議員の演説!これに尽きますね。だんだん本気で震災のことを考え始めた様子が伝わってきます。
今後ますますの活躍を祈ります!!^^

投稿: takapon | 2005.03.11 21時38分

>ちーずさん

毎回キャラの光る演技を見ているうちに、もう残り数回ですもんね。しかもこの第3シリーズで登場したキャラはそれ止まりですもんね。だからこそ最後まで応援しようと思います!

>takaponさん

初めまして! このドラマには思い入れがあって、毎回詳しくレビューを書いてます。今回は寺泉、これですね! ストーリーの中では、大震災のことで一ヶ月以上も考えてきたのもあって、濃い内容の熱弁でした!

投稿: ads(あず)@管理人 | 2005.03.12 01時47分

adsさんコメント&TBありがとうございます。

今回はやっぱり、寺泉代議士。
そして、コマネチ談でした。。
お話の流れも良かったし、何よりも内容が良かった。。
進藤先生がラジオのボリュームを大きくするシーンも良かったかな。。

投稿: maac | 2005.03.13 20時24分

あずさん、相変わらず丁寧なレビュー、すごいですねー!
随分時間がかかるのでは。お疲れ様です。(^_^)/

今回は寺泉の演説のシーンで涙しちゃいました。
このドラマでの寺泉の最大の見せ場?
やっぱり仲村トオルさんはかっこいいー!
日比谷先生もお茶目な所見せてましたし、
佐倉君も一生懸命コマネチ調べてるし・・。
何かに一生懸命になってる男性って素敵!
和也も早く立ち直って欲しいです。

投稿: TAMA | 2005.03.14 23時14分

>maacさん

コメント文がそちらでのものと同文だったので、先に確認しました。ありがとう!

>TAMAさん

このドラマのレビューについては、録画したのを流してリアルタイムに書き付けているので、これでもごく自然に書けているんです。所々で見返したりはするけどね。寺泉は今回頑張りましたね。日比谷も佐倉も良い一面が見られたし、見ていて本当に満足度が高いですよね!

投稿: ads(あず)@管理人 | 2005.03.15 00時00分

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