3年B組金八先生・第19話“ドラッグを憎め!”
ドラッグなんて、やるなよ~っ! (ToT)
ドラマ自体は見続けるけど、レビューは書かないことに決めたこの作品。でもっ! 今話は第5話「踊れ魂のソーラン」の時と同様に、ストーリー上とても重要な内容だったので、レビュー記事を書いちゃいます! もう一度言わせてもらおう。ドラッグなんて、やるなよ~っ! 良いことないぞ~っ!
○ドラマ視聴率は本館サイトの該当コーナーから!
○TBS系「3年B組金八先生」
第19話「しゅう最後の日、最後の授業」
○関連記事・「3年B組金八先生・第1話」
【 http://adstv-web.cocolog-nifty.com/studio/2004/10/post_19.html 】
○関連記事・「3年B組金八先生・第5話“ソーラン節勝負”」
【 http://adstv-web.cocolog-nifty.com/studio/2004/11/post_15.html 】
学区内で摘発された高校生の覚せい剤売買グループの自供から、客に桜中学の生徒がいたと判明。桜中学に捜査協力要請がくる。そんな中、しゅう(八乙女光)の腕に注射痕を見つけた金八(武田鉄矢)は、職員室でその事実を報告。即座に警察に連絡しようとする国井(茅島成美)らを引き止め、薬をやめさせるための話し合いを嘆願する。現状を知った3Bの生徒たちを交えて、薬物依存についての授業を行なう。だが途中、幻聴などの禁断症状に苦しむしゅうが錯乱。ハサミを手にクラスメートに襲いかかる。
この第7シリーズで、当初から問題視されていた「ドラッグ」。そしてそれは、3年B組でも問題に。なんと、生徒の一人・丸山しゅうがドラッグ依存症になっていたんですね。父親もドラッグに関わっていてヤクザに追われたり、母親からはひどい家庭内暴力を受けたりで、悪環境にあったしゅう。でもグレたりはせず親に好かれようとしたり、親友との友情を重視したり、自分の意思を前面に出して訴えたりで、いつしか悪環境も良環境に変わっていきました。しかし! つい手を染めてしまったドラッグのせいで、しゅうは幻覚・幻聴・強い疲労感・深い眠りという特有の症状に悩まされ、ついに警察にも追われて最悪な状況に陥ってしまったんですね・・・。
金八先生はしゅうを警察へ引き渡す前に、3Bの参加者を募って「最後の授業」を決行。テーマはずばり「ドラッグ」でした。「悪いのはドラッグ」、「ドラッグを自ら止められたのは3割」、「バックにいる暴力団が骨になるまでお金を吸い上げる」等と、ドラッグにまつわる恐ろしさを次々と教える金八先生。そのうちしゅうの様子が変になって、机や椅子は倒すわ投げるわで大暴れ! 慌てて数人で取り押さえたけど、要求した飲み水を床に溢すと這いつくばって舐める状態。金八先生は生徒たちに向かって、「良く見ておきなさい。これがドラッグだ!」、「ドラッグを憎め!」と強く訴えたんですね・・・。
そしてその直後、捜していた生徒をしゅうと断定した警察は、約束の時間まで待った後教室へ乗り込んできてしゅうを強制連行。その辺りからセリフが無音で音楽だけのスロー映像に変わりました。行く手を阻まれた金八先生や駆けつけた母親を横目に校門前まで連れ出されたしゅうは、パトカーに乗せられて学校を後にしたんですね・・・。
序盤から、金八先生こと武田鉄矢さんの迫真の演技がすごかった! 役になりきって本物の涙を流しまくっていたり、随所で大声で叫んでいたりしたことで、見ていた私も久々に涙が止まらない状況になりました。それから、強制連行のシーン! これはシリーズ内の超名作とされる「第2シリーズ」の加藤優(かとうまさる)たちの連行シーンを彷彿とさせるものがありました。まあ、中島みゆきの「世情」をバックに流してのあの名シーンには適わないけど、「音楽のみのスロー映像」はこのドラマならではの演出で、やはりグッとくるものがありました。今回演出を手掛けた福澤克雄さんは、当然過去の名シーンを意識されたのでしょうね。
・「3年B組金八先生」第2シリーズ・DVD-BOX(超名作です)
・中島みゆき「大銀幕」(「世情」、「糸」、「with」等の名曲が収録)
過去記事「3年B組金八先生・第1話」で、「初回話を見た中で特に気になった生徒は、狩野伸太郎、丸山しゅう、飯島弥生の3人」と書いたんだけど、結局それは今も変わりありません。そして今回も、その3人の演技面での良い部分が、充分に引き出されていたと思うんです。
・狩野伸太郎(濱田岳)
給食費問題もあった通称“カノシン”は、普段は3Bの中で一番のムードメーカー。金八先生の就任直後は反発ばかりしていた彼も、やがてその信頼関係が強くなっていきました。また、3B内で発言力のある存在であることは変わらず、まるで“3Bの守護神”のようです。そして何より、濱田岳くんの演技が素晴らし過ぎる! 第5話・ソーラン節披露の時もそれを感じたけど、今日に至るまでのその演技力に、名俳優なる将来性をも感じさせます。今回も、教室外で「最後の授業」を受けるかどうか迷う生徒たちを教室内に導いたり、うろたえるしゅうに大声で責めて説得する姿を見て、さらに評価が上がりました。一つ一つの演技が、上手過ぎる・・・。
・丸山しゅう(八乙女光)
芸歴が短いながら、八乙女光くんはいきなりとんでもなく難しい役を引き受けたものです。まだ声変わりの最中である少年だからこそ、ドラッグをやると年齢なんて関係無くあんな姿になり得るという怖さが強調されたんだと思います。当初から「この生徒はいつか問題を起こしてしまうだろう」とは思っていたけど、覚せい剤取締法違反による逮捕だけでは留まらず、ドラッグ症状という悲しき事態に陥ってしまったことが残念でなりません。そうで無くても、元々家庭の悪環境で悩んでいたというのに・・・。
・飯島弥生(岩田さゆり)
軽度の発達障害を持つ通称“ヤヨ”は、その無邪気さに3Bの生徒たちから暖かく見守られる存在。時には3Bで起こる事件等に直面して、自分を見失ったり自分なりに悩んだりもするけど、最近の彼女の口癖は「みんなといっしょ」。「皆とずっと一緒にいたい」ということではなく、「皆と同じ扱い方をされたい」という意思が芽生えているんですね。今回も、やはり「みんなといっしょ」と言いながら、「最後の授業」を受けるために教室内へ入っていきました。なおヤヨ役の岩田さゆりさんは、この2月に「空飛ぶあの白い雲のように」という曲でCDデビューを果たしました。でも今はヤヨのイメージから抜け切れないため、「あのヤヨが歌を披露するまでになったんだ?」と思ったり・・・。
以上、今回・第19話の臨時レビューでした。次に書くのは(本当はラストまで毎話書きたいけど)、最終話辺りの涙の卒業式シーンの回でしょうね・・・。
・「3年B組金八先生」第7シリーズ・DVD-BOX I
(いよいよ登場! とりあえず「第5話」は必見!)
・「3年B組金八先生」第7シリーズ・オリジナルサウンドトラック
(今回も城之内ミサさんが担当。想い出深い曲が多いのでは?)
・熊木杏里「私をたどる物語」
(この第7シリーズで大反響を呼び、急遽シングルカットが決定した曲です!)
「光陰矢のごとし-3年B組金八先生主題歌集-」
(金八先生シリーズの全主題歌が一枚のアルバムに収録!)
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コメント
あずさん、こんばんは。
コメントとTBありがとうございました!
昨日の放送は、沢山の人に見てほしいと思いました。
とくに好奇心の強い子供たちの世代に。
ドラッグの恐ろしさを知ってほしい。
しゅうの姿を忘れないでいてほしいです。
濱田岳くんの演技は本当に素晴らい!
演技に見えないんですよね。
ドキュメントを見ているみたい。
これからもいろんな役に挑戦してほしいです。
投稿: ちーず | 2005.03.05 20時17分
あずさん、こんばんは
ほんとに昨日の回は、衝撃的でした・・。
しゅう役の八乙女くんを始め、演技派の生徒役が
揃ってますよね。
私は、舞子役の黒川智花ちゃんも
うまいなと思ってます。(すでにいろいろなドラマで
出てますが・・)
伸太郎役の濱田岳くんは、これから出てきそうですね。将来が楽しみです。
投稿: まりこ@「どらまにあ」 | 2005.03.05 20時20分
>ちーずさん
とにかく涙が止まりませんでした。ドラッグの恐怖は幾分か知っていたけど、あのようにドラマ内で強烈なメッセージとして伝えられたことで、大きく心に響きました。見ていた私たちも「最後の授業」の参加者だったと言えますね。しゅうみたいな悲しい姿は、実際に見たくない!
ちーずさんも、濱田岳くんの演技の評価は高いですか? そうそう、演技に見えないところ、つまり自然体の演技力を持ち備えているんですよね。まだまだ伸びる(伸太郎だし?)俳優だと思うし、また違ったタイプの役も見てみたいですね!
>まりこさん
いつか来る事態だとは思っていたけど、あまりに衝撃的でしたね。しゅうを演じる八乙女くんは、オープニング映像では毎回笑顔を見せているけど、現時点では表情をいろいろ変えることを強いられて、結構苦労したでしょうね。
ああ、まりこさんが触れてくれました。書こうと思っていたんだけど、舞子を演じる黒川智花さんの演技も上手いですね。幼馴染みのしゅうをいつも見守っているんだけど、安心の笑顔か悲痛の泣き顔ばかりで・・・。ドラマ「逃亡者」では怖い顔が多かったんだけどね。いずれにしても、名役者になり得る子たちが多くいるということですね!
ちなみに・・・。トラックバックURLのスクリプトの「SeesaaBLOG版」を作ったので、該当記事を辿って試用だけでもお願いできますか?
投稿: ads(あず)@管理人 | 2005.03.06 00時32分
濱田岳君、すごいですね~!
あの若さでこの演技力。これからが楽しみです。
八乙女君も頑張ってる!
それと岩田さゆりちゃん!
シリーズ中にデビューした生徒って今までいたかしら?
曲は三枝夕夏さん作詞、大野愛果さん作曲のバリバリのJ-DISC路線?でも中々いい曲でびっくり。
さゆりちゃんの素直な歌唱もいい感じ。
次のシングルもすぐに出るみたいです。
力入ってますねー。
投稿: TAMA | 2005.03.07 09時51分
濱田岳くんは、頑張ってますね! 当初から演技力があるとは思っていたけど、回を増す毎に育っているんですね。そのうち大河ドラマ等でも起用されそう?
八乙女光くんは、まだ声変わりの最中ですよね? あれで声が低くなったら、また印象が変わりそうだなあ。本来のしゅうみたいに、優しい性格だと良いんだけど?
岩田さゆりさんは、いきなりの歌手デビューで驚きました! 楽曲担当陣で分かったんだけど、GIZA系なんですね。まだ歌は聴いていないけど、すぐに次のシングルが出ることは知っていました。「あのヤヨが!」って思ってしまうけど?
投稿: ads(あず)@管理人 | 2005.03.08 02時29分