「救命病棟24時」の本編終了後に放送された「アナザーストーリー」を見ました。雑誌や新聞では「特別編」や「番外編」や「看護師編」とも書かれていたけど、表現によって何かイメージが変わるなあ・・・。そこで今回のレビューですが、私も本編で書いてきた執筆スタイルを一蹴して、「アナザースタイル」として自由気ままなワールドを展開していこうと思います!
○ドラマ視聴率は本館サイトの該当コーナーから!
○フジテレビ系「救命病棟24時」
○フジテレビ系「救命病棟24時 アナザーストーリー」
アナザーストーリー(特別編・番外編・看護師編) 「総集編&看護師編」が妥当かも!
看護師・佐倉(大泉洋)の目を通して地震直後の救命医の奮闘を描く番外編。震災から数か月が経過した東都中央病院の救命救急センター。佐倉は、進藤(江口洋介)や、楓(松嶋菜々子)らチームの活躍を振り返る。
それは2005年7月のこと。一週間の休暇を取って北海道の実家へ行っていた佐倉看護師が病院へ戻ってきたところから始まりました。そして佐倉が医局長・黒木(香川照之)や看護師長・須藤(鷲尾真知子)に呼ばれると、某テレビ局の取材陣を紹介されました。言われるがまま(嫌いじゃなかったらしい)、「東京大震災~激闘!看護師たちの180日間」という企画の下で、もじゃもじゃ頭のまま(笑)取材に応じる佐倉。一時はカメラを意識し過ぎで取材陣を困らせていたけど、そこへ本物の患者・芹沢(岡田義徳)が運ばれてくると表情が一変し、取材そっちのけで本来の業務に戻っていました。その時の佐倉、すごくカッコ良かった! その前後、どうも元気が無かったのは大友看護師(MEGUMI)。佐倉が大友に頼んで震災時の話を取材陣に伝えてもらおうとしたけど、大友はかつて仕事を投げ出して家へ逃げ帰ったことを話したのでした。
ここからは「本編の総集編」とも言える一連のドキュメントが、2005年7月現在の様子を挟みながら展開されました。内容については、本編レビュー内の大きなエピソードが主だったので省略します。震災発生から数ヶ月、本当にいろんなことがあったんだなあ・・・。そして現在、結局大友は、自分の看護師としての在り方について悩んでいたようで、それは転属願を提出するほど深刻なものでした。しかし、患者・芹沢の「陰の努力」の話や、面倒を見ていた子供患者の「手をずっと握っていてくれた」という話で、再び思い直して看護師を続ける決意をしたんですね。良かった良かった、めでたしめでたし・・・。って、佐倉看護師メインじゃないのかっ!(笑) 「アナザーストーリー」とは、「視聴者の予想を裏手に取ったストーリー」だったのかも・・・。
さて、以上のあらすじで見えない・見えにくい部分を、片っ端から洗い出していきましょう。このゴッドハンドで・・・(笑)。
1. 進藤と楓の「微妙な関係」
進藤先生と楓は、やはりこのアナザーストーリー(本編シーン除く)では“理由を作って”登場しませんでした。この二人はかつて“指導医と研修医”の関係だったけど、楓の急成長のおかげで対等な「医師」というレベルに。ただ楓は、進藤に勝てない部分がまだまだある状態? でも精神面では、あの進藤でさえ妻の死で茫然としたこともあったし、単純には比較できません。この二人は「愛する人を亡くした」という共通点があるけど、今後もずっとこの関係を維持したままで、恋愛関係には発展しないのかな?
2. 進藤と和也の「出会いポイント」
私が常々主張しているのは、「進藤が“表の主役”・和也が“裏の主役”」でした。この二人は、和也の実家「河野医院」の周辺で出会っていて、負傷した和也の母親を連れて共に救命救急センターへ向かったことがありました。今回のシリーズで、進藤先生と早い時期に行動を共にし、その後も本編最終話までずっと間近にいたのは和也。これは今回のアナザーストーリーを見て気付きました。“同じ主役”という私の主張は、そういった視点で間違いでは無かったように思えます。
3. 和也の「髪型イメチェン」
本編最終話のラスト(2007年)で、兄・純介に連れられて「研修医」として病院へ戻ってきた和也。独特の茶髪が黒髪になっていたことで視聴者もかなり驚いたと思うけど、震災の数ヶ月後に一度病院の楓を訪ねていて(しかし楓は不在)、その時既に黒髪にしていたことが発覚! 帽子を外した瞬間、「な~んだ、もう黒髪にしていたのか~」と思いましたね。どうせなら(本編“妄想”編)、「和也はマスクもしていて、それを外すと・・・なんと、日比谷のようにヒゲを伸ばしていた!」だったらバカウケしたのに(笑)。関連して、数ヶ月前と現在の映像が入れ子になっていたから、和也が黒髪になったと思いきや急に茶髪に戻したように見えて、何だか妙だったなあ。
4. 日比谷の「君色思い」
「自分勝手なヒゲメガネ医師」という悪印象から「素敵なダンディ医師」という好印象に変わり果てたこともあって、脇役陣の中でも大人気になったのが日比谷、通称「ひびやん」でした(笑)。これは本当にすごいことだと思った・・・。河野兄弟に対しては、兄・純介とは日々対立していたけど、弟・和也には時折笑顔も見せたり「おい、弟!」と呼びかけたりで、何かと弟の方を思いやって(可愛がって?)いましたね。和也が一度病院へ訪れた時は「今から医者目指すのか?」なんて言っていたけど、直後に「もし医者になったらここに来い。お前は誤解されやすいタイプだからな。」とフォロー(?)。和也も思わず「それは日比谷先生でしょう・・・」と呟いたけど、この「毒があるのか無いのか分からないナイスアドバイス」がひびやんの持ち味でした。ひびやん・フォーエバー!
5. 佐倉と大友「トラブルメーカー」
佐倉と大友の共通点は、「病院スタッフとして相応しくない髪型」でした。実際には注意されることだろうけど。この二人は、何かと会話する仲でしたよね。大友に関して言えば、震災緊急時に帰宅、患者に適切でない措置を実施、今回の転属騒動、そして髪型と、病院内部での「一番のトラブルメーカー」だったかもしれません。佐倉も、おっちょこちょいぶり、食中毒騒動等で同じようなことが言えるけど、彼の場合は「仕方無いね」と思わせるお笑い的な要素が強く、また時には患者にナイスアドバイスを与えたりしたため、「トラブルメーカー」という印象は薄かったです。火曜どうでしょう?
最後に、私が実現してほしかった「アナザーストーリー」のタイトルを列挙してみます。
・食わず嫌い王決定戦「佐倉ちゃん VS ひびやん」
「救命病棟24時」でのキャラそのままによる名勝負の結果は・・・「何でも食べる佐倉ちゃん」と「何かと嫌うひびやん」の試合展開で、全く勝負にならず(笑)。これは出演者の人選ミスか? いや、それでも注目度は相当高いはず! ひびやんは「参りました」なんて言わず、「俺は食いたい物しか食わないんだよ」とか言いそう・・・。佐倉ちゃんは、「僕は何でも食べますよ! でもおにぎりはちょっと怖いかなあ?」とか言いそう・・・。
・口ゲンカ勝負「日比谷学 VS 河野純介」
24時間一本勝負! ある意味で見てみたいものです(笑)。相手を“研修医”と見て意見を聞かない日比谷。相手を“正しき医師”として認めようとしない順介。両者の戦いは長く熱く続いたが、最終的な勝負の結果は・・・ドロー、引き分けだなこりゃ。
・河野兄弟アニメ「アニキしっかりしなさい」
男系家族の末っ子、河野和也を主人公に、その兄弟の絆を描いたストーリー。出来の良さを妬みながら尊敬する兄・純介が研修医として日々苦悩するのを見ては、弟・和也が「アニキ、しっかりしなさい!」と言うのが毎話の決めセリフ。最終話ではその和也が研修医となり、純介からは「和也、しっかりしろよ!」と、就職先の病院の日比谷医師(特別出演)からは「遊んでる暇があったら仕事をしっかりしろ、弟!」と言われ、「よし! 俺、しっかりしなさい!」と病院の屋上で叫ぶシーンで幕を閉じる感動巨編です。結構良い話だと思う・・・。
・2時間ドラマ「実録・望の看護師日記 ~お父さん、私は元気です~」
これは私的に最も見てみたい! 医療ミスのせいで父親と疎遠状態だった望も、震災時に福岡から東京まで車で駆けつけた父親の思いやりを知って、すっかり心が変わったんですよね。アナザーストーリーでは望が看護師の手伝いを終えるシーンがあったけど、本編最終話では看護師として再び病院へ戻ってきた姿がありました。その一連の経緯なんて、見てみたいんですよね。そして結びは、「お父さん、私は元気です。」。これはきっと泣ける~っ!
・寺泉隼人独演会「東京東部地震における消防活動の記録」
本編第9話でも実際に登場した、寺泉議員と青木秘書による報告書の全容をしっかり聞いてみたいです。これは災害に対する知識を深める意味でも、大変興味がありますね。さらに、「緊急時におけるヘリ・救急車の要請テク」や「取材時における表情作りテク」を交えたら、きっと参加者は喜ぶかも? いやいや違うっ! そんな余談を入れたら、マスコミが寄ってたかって食い付いてくるって・・・。
・ちひろとしょうごの「いーあーる☆おえかききょうしつ」
「♪おおきいまーるがありましたー ちいさいまーるがありましたー ランラララン・ランラララン・もーじゃーもじゃー あっというまにさくらちゃん!」といったような、絵描き歌の紹介がメイン(笑)。「いーあーる」とは、「ER(救急室)」と中国語の「1・2(イチニ)」のダブルミーニングです。最後にちひろちゃんとしょうごくんがその場で言葉を添えて、1枚の絵作品が完成。寺泉議員が陰でバックアップしていて、その絵をオークションにかけた際の収益金は、医療機関へ寄付されるボランティア番組になっています。なんていうのも良くない?
・やじさん&きたさんジョイントライブ「きたオやじ」
鹿児島へ帰った矢島(やじさん)と青森へ帰った北村(きたさん)は離れ離れになってしまったけど、この二人によるコンビ「きたオやじ(勝手に命名)」のジョイントライブが見てみたくなりました。「やじさん:久々の自宅は良かったよ~、やじさんリンゴいっぱい食べちゃった!」。「きたさん:そうかいそうかい~、きたさんもさつまあげいっぱい食べちゃった!」。「二人:・・・って、お互い逆じゃ~ん!」というコントで、とりあえずツカミはOK?(笑)
「あずスタ」独自の「アナザーストーリー」的レビューは、こんなところです・・・。
これで「救命病棟24時」の第3シリーズは完結しました。本編最終話のレビューでも書きましたが、今日まで書いてきたレビューを校正して「まとめサイト(ファンサイトみたいなもの)」をいつか作ろうと思います。いつか忘れた頃にでもまたここへ立ち寄ってみてください。きっと想い出が詰まった一コーナーが出来上がっているはずです。
それではお楽しみに&皆さんありがとう! (^o^)/
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「救命病棟24時」主題歌
第3シリーズ「何度でも」(Dreams Come True)
第2シリーズ「いつのまに」(Dreams Come True)
「救命病棟24時」オリジナル・サウンドトラックIII
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