世界の中心で、愛をさけぶ・第10話
8/11に発売されたこのドラマのサントラ盤を聴きました。基本的にゆったりした曲が揃っているんだけど、これは良い! 特に2曲目の「朔と亜紀」。ドラマの終盤で毎回流れる感動の曲だけど、これだけでもフルで聴く価値はあると思います。序盤は静かなピアノから始まって、中盤からストリングスが響き渡り、最後は大いに盛り上がっていくという構成。ドラマ内で聴いた当初は、いくつかの曲をつなぎ合わせたものだと思っていたけど、約6分ある1つの曲でした。柴咲コウさんが歌う主題歌「かたちあるもの」のインスト版も収録。これも原曲が良いだけに素晴らしい出来です。全20曲で聴き応えがあってストーリー性もあるので、是非聴いてみてください! 今回サントラ話を長く書いたのは、ストーリー自体が単調ながら悲劇の連続で、うまく書ける自信が無かったからでした・・・。
○ドラマ視聴率は本館サイトの該当コーナーから!
○TBS系「世界の中心で、愛をさけぶ」
第10話「たすけてください…」
死を意識した亜紀(綾瀬はるか)は、オーストラリア・ウルルの空を見たいと切望する。サク(山田孝之)は弱りきった亜紀を海外に連れていってよいものか迷い、谷田部(松下由樹)に相談。渡航費用40万円の工面にも困るが、亡き謙太郎がサクのために残してくれた預金で航空券を購入する。亜紀と最後の意思確認をしたサクは、意を決して亜紀を病院から連れ出す。
序盤、2004年の大人のサクが、夜の道路で明希(桜井幸子)が交通事故に遭ってしまったのを見て、救急車を呼び病院の手術室の前で無事を祈るところから始まりました。明希の息子・一樹(仲條友彪)の手を握りながら、「助けてください、僕たちを、助けてください」と祈るばかり。そのまま1987年、サクがアキを抱きかかえて同じように「助けてください」と祈るフラッシュバックがありつつ、前回の続き辺りからスタート。サブタイトルにもなっている「たすけてください…」だけど、どうやら昔にもその言葉を発して祈ったことがあったようですが・・・。
サクとアキがなんとオーストラリア行きを決行して、サクがチケットやお金を用意してアキを連れて出かけるが、サクが空港で搭乗手続きをしていた時にアキが倒れてしまった! サクは泣きながらアキを後ろから抱きかかえて、「助けてください・・・」と静かに叫ぶのでした。一時映った元気な頃のアキに比べたら、倒れた時のアキは顔色が悪くて体に斑点ができてひどく痩せて、もう見ていられないほど可哀想な病態に・・・。
そこに至るまでの「両家の親の思いやり」が泣かせたなあ。松本家は、何やら大金に困るサクを見て、通帳を渡して「じいちゃんと相談して使え」と言ったり、出かける朝にはお守りを渡したり。廣瀬家は、ある朝アキがたくさんのカセットテープを残して病院から消えたのを知って、そのテープのメッセージを聴いた父親が「これは、自殺ですか?」、担当医が「反抗期だと思います」、そして父親は笑みを浮かべて「そうですね」。どれも良かったなあ・・・。
空港で倒れて意識を失う寸前でさえ、アキは「好きよ、サクちゃん・・・」と言い残す。そこで「僕が生きてきた中で、アキがいなかった日は無かった」というサクのナレーション。もうその時の、サク役の山田孝之くんの演技がすごかった! あの時流した涙は、役に入りきっているからできる、本当の涙だったよね? 映画版の「助けてください」は大声で叫ぶシーンだけど、ドラマ版の「助けてください」は小声で叫ぶシーン。でもどちらにしても、“セカチュー”を象徴する名シーンであることは変わりないけど・・・。
今回はここで2004年のシーンへは戻らず、空港に残った花柄の何かがアップになったところで終わりました。次回はいよいよ最終回。初回話冒頭のエアーズロックのシーンへつながっていくんでしょうか? 見逃せません!
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コメント
最近レビューは書いて無かったんですけど、
後半の「セカチュー」には毎回釘付け状態でした。
何でこんなに色々考えさせられるんだろ。
演出も堤さんが多いんだけど、オーソドックスでじわじわと感動を呼ぶ感じで・・。
もう最終回なんですね。
寂しいけど、アキとサクの物語の結末、しっかり見届けたいと思います!
投稿: TAMA | 2004.09.07 01時04分
セカチュー、面白く・・・いや、良くなってきましたね。なんか時間に追われてレビューを書いているうちに、もう最終話へ突入ですよ、早いですね。私もしっかり見届けます! その後は少しセカチュー関連でためている記事を書いて、いよいよ映画版を見ます!
レビューを書かずとも見届ける様は、私で言うところの「人間の証明」でしょうか。実際「逃亡者」と同じくらい好きで見ています。そちらも今週最終話。結末が楽しみです!
投稿: ads(あず)@管理人 | 2004.09.07 01時28分
こんばんは。
adsさんのお言葉に甘えて以前使っていたメルアドを載せました。古い人間なもので自宅の電話番号と一緒の感覚であまり記入したくないのです。ごめんなさい・・・。でもどうしてもコメントしたくて書きました。
セカチュー毎週欠かさず観ています。そして号泣しています。adsさんの10話の説明を読んでまた涙ぐんでしまいました。サクとアキはもちろんだけど、家族や周りの人達の心使いというか優しさにもじーんとさせられます。
アキの言う「好きよ、サクちゃん」はアキの最期が近いのがわかる分とても切なくて胸がしめつけられそうになります。
演出の堤さんは「池袋ウエストゲートパーク」みたいな突飛な感じの演出だけじゃなくセカチューのような作品も演出されて幅が広いなぁと思いました。
映画のセカチューは観に行けなかったのですが(小さい子供がいてなかなか映画館に行けないのです・・・)DVDが出るのを待とうと思います。
いよいよ金曜日最終回ですね。まさに“号泣する準備はできている”といった感じです。
投稿: まぴこ | 2004.09.09 01時04分
不正書き込み対策のため、ある時期からメールアドレスの記入を必須事項にしました。そのせいで書き込み辛くしてしまってすみません。確かに個人情報の一部だし怖いですよね。そんな時は、メールアドレス欄の下にある「URL」の部分に“/”の一文字でも入れれば、サイト上で公開されることはありません。今回はこちらでかき消しておきました。ご安心を~!
セカチューは毎回のように号泣させられますね。制作陣の熱心なドラマ作りが伝わってくるかのようです。私の感想でも泣かされた? じゃあ見られなかった人にも何となく伝わるレビューになってるかな?(本作品においては、それ重視でいるんです)
サクやアキは、周りの人たちに恵まれていますよね。その気遣いや心遣いがうまく描かれていて、好きなんだなあ。演出の堤幸彦さんというと、「IWGP」や「トリック」に見られるコメディ系のイメージが強いけど、「愛なんていらねえよ、夏」や本作品のようなシリアスものの描写も巧みなんですよね。私は優れた演出家だと思っていますよ。
映画が上映された時期はちょうど「オレンジデイズ」の放送中で、耳が不自由でしゃべれない萩尾沙絵を演じた柴咲コウさんが、その映画内でベラベラしゃべるのを見るとドラマでのイメージが崩れると思って、見るのを自粛した過去があります。でも既にドラマは終わったし、ドラマ版のセカチューが終わったら映画版をようやくながら見るつもりでいます。そのドラマ版もいよいよ最終回。号泣で終わるんだろうなあ・・・。また感想をお待ちしています!
投稿: ads(あず)@管理人 | 2004.09.09 02時21分