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2004.09.04

NHKスペシャル「子どもが見えない」

NHK総合「NHKスペシャル 子どもが見えない(1)大人の知らない世界」が放送されました。低年齢層による悲惨な事件が各地で発生している現在の日本。子供たちの世界では何が起きているのか。それを探る2夜連続の生番組。今日は第1回でした。

番組サイトでの番組説明

今、子どもによる衝撃的な犯罪が相次いで起きています。
そして、大人たちの間には、「子どもの姿が見えない」
「子どもの心が分からない」といった不安感が広がっています。

一体、子どもたちはどんな世界に生き、何を考えているのか。
番組では、その現状を探り、大人は子どもにどのように
向き合っていけばよいのか考えます。

放送中で取り上げられたメインテーマは4つ。

1.インターネットでどんな世界を作っているのか
2.どんな友達関係を築いているのか
3.心の中はどうなっているのか
4.なぜ人を殺そうとまで思うのか

一言で言うと、衝撃的でしたね。サブタイトル通り「大人の知らない世界」が描かれていました。とは言っても、現在大人である私も子供時代があるわけで、形は違えど同じような世界を実際に見てきたのも事実。それはありふれたものであったり、歪んだものであったり。

1では、小中学生がホームページを持っていたり掲示板で意見したり。ハンドル名と人格を使い分けて自分を表現する、閉鎖的な心を持つ子供がメイン。その裏には、マンガやパソコン等の遊び道具だけ与えられ、実際は親が他の姉弟ばかり愛し、自分は比較的愛されないという背景あり。今じゃ子供でも普通にホームページ持っちゃうんだよね。しかも分別つかない年齢ゆえ、文章表現も直接的というか露骨。今回出た子供も、今ある姿を生活環境のせいにしていたけど、「親・大人が悪い」とただ決め付けるのも間違いで、「だからネットでそう振舞うの?」という疑問もあり。

2では、学校での友達グループを維持しようとする子供がメイン。仲間外れにされないため、仲間同士の行動や気持ちの共有を最優先する余り、「普通」を維持する生活に。何か新しいこともなかなかできなかったり。これは経験あるなあ。興味あることには食いついて、興味ないことはつまらなくても付き合う。そんなことばかり考えて、いつの間にか自由が一つ失われていく。好かれるためにどうすれば良いかともね。それができず孤立してしまう子供もいるわけで、それでいて親や先生等の大人が容易く介入することでも無くて、非常に難しい問題。

3では、「描画テスト」という形で子供たちに人と木と家を自由に描かせ、子供の心の状態を探る女性の大学教授がメイン。子供にとっては「自由なお絵描き」だけど、これは重要な「心理調査」。テレビに映った多くの絵を並べて見渡すと、「これは妙だ」と素人の私でも分かる絵がありました。「この発想は冒険的」という感想よりは、「この発想は普通じゃ考えられない」という感想が先立つ絵。長崎・佐世保の小6女児・同級生殺害事件でも、殺した女児がある時期から妙な絵を描くようになったことがクローズアップされましたよね。描画テストという形でこんな風に分析できるとは。海外では活発的に行われているそうで、日本でももっと導入してほしい。

4では、ある時期からひょんなきっかけでいじめが始まり、暴力や屈辱的な行為を日々強いられたせいで、「人を殺す」という新たな感情が芽生えてしまった高校生がメイン。家から肉切り包丁を持ってカバンに忍ばせ、またいじめられる機会があればいつでも殺してやろうとまで考えた心情。思うだけの気持ちが実際の行動として出るまでの経緯は分かったけど、それにしてもその事実は怖い。親はその心情を知らず、家では普通に振舞っていた模様。こうした見えない心情をちゃんと把握できるかが、親や大人の義務?

NHKらしく実に丁寧にまとめられていました。本日のゲストコメンテーターは3人。「いじめ」をテーマにした小説等を執筆し、二人の子供を持つ作家の重松清さん。元不良で今では先生になり、「ヤンキー先生」としてドキュメンタリーやドラマでも紹介された義家弘介さん。現在も小学校に勤め、人と触れ合う教育を30年以上も実践してきたベテラン教師の金森敏朗さんでした。彼らの意見はそれぞれが独自なもので説得力もありました。番組中も子供たちからFAXやネット掲示板で感想が寄せられたけど、「彼らのような先生を求める」という欲求や、「(大人たちに喜ばれる姿を)演じている自分でなく、ありのままの自分をもっと見てほしい」という願望も。こういう企画や機会こそが、子供たちの見えにくい心を垣間見ることができるスコープ?

次回・第2回のテーマは、「大人はどう向き合うのか」。社会における子供の惨状は“大人の写像”と言っても過言ではないところもあり、大人である私も心して見ることにします。

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コメント

番組で、子供の「親が私のSOSに気付いてくれない」ってセリフには怒りのようなものが!
「朝からずーっとパソコンやってて楽しい」なんて掲示板で遊んでる娘に、この子の親は何も言わないのか、言えないのか、知らないのか…
どんなSOSを発信してるのかが気になったものの、そうしてる自分に酔ってるようにも見えた。

そう言える私は「うちは大丈夫!」と思ってるからだろうか?
親には話さない”秘密”なんて、自分にもあったし、我が子にもあると思う。
でも、子供が「死にたい」「殺したい」と考えてる訳がない…
と思ってるくせに、本人に確認してみたり(^_^;)
無い!と笑って答えたのに安堵…(あっても「ある」とは言わないか)
「親」って簡単なものじゃないね。

何が言いたかったのか?
あずさんのコメント読んで、何か書きたくなったのよ。
ごめんね。結論も出ず(^_^;)\('_') ォィォィ...

投稿: マナ | 2004.09.05 17時23分

子供の犯罪は大人が提供する環境のせいでもあることが番組内で説明されていました。子供の大人に対する怒りの声は十分に分かったけど、それをネットで発散するのはどうかという点を私は疑問視しました。「気付いてくれない」。実際、見えにくいとされるサイン自体は出している? どこかで減衰してない?

私も親には話さない秘密は多々ありました。そりゃあ当然のことでしょう。もちろん、ここでは書けないようなマイナス思考のことも考えた日々もあります。親は半分気付き、半分は気付きませんでした。悲観的ですが現実はそんなもんです。親子と言えども、その間には“不透明なガラスの壁”もあるというもの。親はその壁を順に叩き割ってやれば良いのか? そしたら今度は、プライバシーの侵害だとか言って批判されたりして?

このように、私もまとまりつきません(苦笑)。つまりはこの問題、元々結論や正答があるわけでなく、“ちょうど良い所”を保つことに努力していけば良いのではないでしょうか? まあそれが現実には非常に難しいんですが・・・。

投稿: ads(あず)@管理人 | 2004.09.07 01時14分

こんちは!!ベトナム帰国後、波田さま擬似掲示板のほうのコメントはレポートにおされておくれてます。すんません。でもちゃんとチェキしてるので今週末までにはお返事しまーす。

ところで、私もこの番組偶然見てました。たまたま眠れないときにやってて、途中から見てました。佐世保小学校の事件があってからいろいろとネットを扱う子供のこととかがいわれてますね。

私も結論や正答は分からないのですが、描画分析のところは気になりました。佐世保の加害者の子が交換日記に不気味な絵を書いていたこともいろいろ言われていたので。実は私は小学5,6年生のころスプラッタ映画やホラー関連のものにすごくはまって、交換日記にもみんなで残虐な絵や話を書いていました。
佐世保の加害者の子など及ばないくらいの内容でしたが、いまはみんな常識ある人として生活しているので、描画だけでああだこうだ言うのはちょっと危険かもと思います。それがアプローチのひとつであることには変わりないのですが、佐世保事件の子が書いた絵の取り上げられ方はなんだか都合よく後付されたような感じがしてならんです。

NHKの今回の番組で見せられた描画分析は分かりやすいものでしたが、ひとつ気になるのは「高学年になっても絵が幼い」という事実でした。確かにそういう傾向があると思いますが、10年前の子供の絵は図画の時間に習った技法で書いた絵というふうに見えました。私も10年前くらいは小学生でしたが、恐ろしいくらい図画に力を入れ、技法も細かく指導された覚えがあります。現代の教育で図画にどこまで力を入れた上での結果だったのかというところも知った上で分析結果を見たかったなと思います。

ちょっと言いたいことがまとまらなくなってしまいましたが、番組で取り上げられた子に共通して足りないのは「体当たりでなにかをやった経験」かなあとも思います。

Yahooのニュースコラムに現代の子供になにが楽しいか聞くとほとんどが「今生きているだけで楽しい」と回答したことに評論家は「刹那的に生きているだけなのか」と嘆いていました。私は大人の過剰な子供への期待というのも問題かなあと感じています。

投稿: ぽぐり | 2004.09.07 13時09分

ぽぐりさん、おかえりなさい~! 無事に帰ってこられたんですね。ベトナム旅行、楽しかったですか? もし良かったら、話せる部分だけで良いので旅行記を聞かせてね。EXILEのライブ話もね。どちらも通常掲示板の方を活用してください!

「描画テスト」の件、まとまりがつかない感想になるけど書きます。そうですね、潜在意識とは別に、ある目的や流行のままに描いてしまったものも、ああやって分析されてしまうのでしょうね。まあ事前に何らかの注意告知があるとは思うけど。ただ番組で紹介された「結果論」では、独特の不気味さがある絵も存在して、それを「分析」という枠の中で大きくクローズアップしていましたね。ぽぐりさんの言うことも分かりますよ。

私の場合、人物画にしても風景画にしても、「マンガみたいだからボツ」とよく注意されたものです(苦笑)。「体当たりでなにかをやった経験」、これは良い表現だと思いました。紹介された絵たちは“空想の世界”というものが強かったけど、“今ある不満や将来への希望”というものも暗に含まれていたかのように思えます。いろいろ書いたけど、絵で何かを分析できるということは確か。画風や力の入れ様も関係してくると思います。

投稿: ads(あず)@管理人 | 2004.09.08 02時14分

「漫画みたいだからボツ」!私も同じこと言われましたー。しかも、色をつけるときに黄色をまぜただけで、、、。描画は潜在意識を探るひとつの手段であることは確かですね。

NHKの番組の例があまりに露骨に内面が出ているようにかんじたので気持ち悪さはありました。佐世保の事件に関しては、ほんとに「結果論」っぽい報道をされていて、交換日記を見たほかの生徒の保護者のコメントを不用意に織り交ぜたり、加害者の子がグルーミーというちょっと残酷な熊のイラストのサイトから画像をHPにひっぱってきただけなのに、専門家は「これは彼女の自画像です」とほざいたりと、先入観でものをいっているような感じがしてなんか不愉快でした。

思い返せば小学校が一番わけがわからない教育をされていました。理不尽極まりなかったです。軍隊の行進みたいに廊下を歩かされたり、クラス内で班分けをするとき班長がほしい子を指名していっていつも同じ子があまるのを見たり、先生のうっぷん晴らしとしか思えないような教育がたくさんありました。とくに今の私に悪影響を与えたのが、「お手本どおりに一番早くできた子が良い子」という教育です。これに過敏に反応しすぎて、大人になってから失敗を過度に恐れる癖がついてしまい、今必死で軌道修正をしています。

先生も、生徒も大変な時代になっちゃったのかなあ。昔子供の教育の評論をちょっとかじりよみしたとき、その著者は「いまの子供は家庭と学校、塾の循環生活でつねに大人の目に触れていて子供だけの世界をもてなくなっているのは問題だ」といっていました。なるほどなと思います。

投稿: ぽぐり | 2004.09.10 02時04分

「結果」を膨らませた報道が数ありましたよね。何かが起きてから「結果」へ悪い話を強引に関連付けるパターンね。これが日本の報道、というか、視聴率を取る手段の一つに当たるわけですが・・・。

ぽぐりさんの小学校話は、やはり少し妙に感じるものもありました。私が通った小学校は市内で上位のマンモス校だったけど、その割には教育方針に関して結構まともな方でしたよ。私が小学校レベルの教育に求めるのは、「生徒各々が持つ得意分野の能力を見出して自覚させ、自身で磨かせる教育及びサポート」で、“学校試験の成績が良い=頭が良い”という図を強要しないこと。考えが歪んでいるかもしれません。かつて友達に、学校での成績は“悪い”という判定だったけど、車のことに関しては誰にも負けないほどの知識を持っていた子がいました。また別の“そういった”友達で、テレビゲームに関しては誰にも負けないほどの腕を持っていた子もいました。そういう子たちは学校での成績が悪いとしても、将来的に見れば、学校での成績が良い子よりも素晴らしいカーエンジニアやソフトウェアエンジニアになる可能性だってあるわけです。「13歳のハローワーク」という職業の紹介本がベストセラーになったけど、これはもう少し早い時期から子供に見せても良いのではないか、というのが私の意見です。すみません、既に論点はずれてます。

ところで、本記事にトラックバックがありました。内容は、私の記事経由での番組批判。意見は良く分かりました。ありがとうございます。私も「100%良かった」とは書いておらず、疑問に思う点があったことを随所に書いています。しかし番組を見て賛否両論の意見を聞けたことが「良い機会だった」と思っています。トラックバックの送信主は、番組を見ず私の記事や番組サイトを読んでの感想を書かれていたけど、実際に番組を見たらまた違った批評(不評でしょうが)になったと思います。

ただ、私の記事経由という記事の冒頭が、どうも「偽善者の代表」だと晒し上げられている感があり(もちろん悪意はないでしょうが)、当番組の批評を書いたことを後悔し、またバカバカしくも思えてきました。よって、トラックバックは全て無効化して忘れたいと思います。

投稿: ads(あず)@管理人 | 2004.09.11 15時05分

時期はずしてしまったかもしれないですが、またまたコメントかいちゃいます。

あずさんの小学校の教育はしっかりしていたようで、とてもうらやましいです。小学校の教育は意外と自分の潜在意識にもぐりこんでいたりしてやっかいです。理不尽さを目の当たりにしてそれにたいして考えられたというメリットはありますが。もっと子供一人一人を見る先生がいればよかったなー。私の小学校は先生はすべてコネ就任なので、腐敗しまくってました。親も全然先生を信用してないことが余計悪循環を招いていたような。実際信用ならない先生がほとんどでしたけど。美人な子やかっこいい男の子ばかりひいきする人、すぐに「反省」として運動場を走らせる人、転校生に「あんたの方言は馬鹿みたいだ」と本読みをさせてあざ笑い、不登校にさせる人、、、。ほんとに思い返せばきりがないくらい腐った人間の溜まり場でした。やっかいなことに県全体がそういう小学校がほとんどだったので、逃げ場もないし。私は小学校時代が最も嫌いです。あんな大人にだけはなるまいと思っていました。

私はこの番組のことを記事にしてもらってすごくうれしかったのです。マナさんもおっしゃってますが、こういう議論もできるあずスタっていいなーと。この番組がどうこうというよりかは、この番組から広がる議論のほうが重要です。
子供のことを論議した番組は、えてして見る側も作る側も先入観との戦いになると思います。疑問がない番組は無いといっていいし、正論を提示できている番組もほとんど無いでしょう。重要なのは、番組で与えられた情報にたいして、自分はどう考えたかなんじゃないかなと思います。

トラックバックの内容はしりませんが、あずさんの記事をもう一度読んでみても、偽善者ぶったところは見当たりませんでしたよ。こういう評価をされたことが不思議です。記事は番組を見た人のほうがよくわかる内容ですよね。番組自体が結構難しいし。こういう子供の心理を追った番組って、すごく表現が難しいなと思います。問題ありそうな子ばかり並べるとなんか都合いいように操作してるようにかんじるし。私は今回あげられた子供と逆の性質の子供も比較対象として特集してみたらどうかなーと思いました。

投稿: ぽぐり | 2004.09.13 02時39分

長文を長文で返せなくて申し訳ないけど、この番組について記事にしたことを褒めてくれてありがとう。フィクションもノンフィクションも皆で語ろうというのが基本コンセプトなので、それを楽しみにしてくれる人がいるっていうのがただうれしいです。ぽぐりさんは建設的で良い意見が多くて私も負けそうになるけど、これからも語り合いましょうね!

トラックバック元の記事は、私にケチをつけていたわけではないので、それだけは言っておきますね。ただ自分の思い込みで、何だか公開し辛い気になってしまって。それだけのことです。それから、最後の意見には私も大いに賛成ですよ!

投稿: ads(あず)@管理人 | 2004.09.14 02時05分

私の意見は全て自分の直感で得たものなので、ときどき自分の中で閉じてしまってるなーと感じます。なので普段からあずさんのように情報収集をちゃんとしてそれをもとにいろいろ考えられる人をお手本にしてますよ。違うルートで導き出す意見で語り合えるのはとてもよいことだーと思います。あずさんの意見は自分では考えつかないけどあーなるほどーっと思えるものがたくさんあって勉強になります。

思い込みからのトラックバック非公開、、。とても人間らしい一面が見えてうふふとおもってしまった。人間の思い込みってすごいですよね。私もこないだすごい可愛いとおもって買った服を友達に「空手着みたい」といわれて以来、それが空手着にしかみえなくなり、背中に「押忍」の文字が見えます。

投稿: ぽぐり | 2004.09.14 12時51分

「あーなるほどー」と思えるものありました? ふう、良かった。論点はずれても、必ず元記事へ帰るような内容にはしているからかな? 10人いれば10人それぞれが独自の意見を持っているわけだし、そんな意見たちを引き出してもらいながら同時にいろんなことを知れるのは良いことですよね。難しいことは書けないけど、こういった議論は割と好きな方ですよ。

「思い込み」の話、深い・・・。 (^_^;)

投稿: ads(あず)@管理人 | 2004.09.15 02時33分

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