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2004.09.18

世界の中心で、愛をさけぶ・特別編

ドラマ「世界の中心で、愛をさけぶ」の「特別編」が、本編(全11話)最終話の翌週(9/17)に放送されました。「本編の感動的なラストのイメージを壊さないでほしい」・・・それだけを願って見ました。

○ドラマ視聴率は本館サイトの該当コーナーから!
○TBS系「世界の中心で、愛をさけぶ」
特別編「17年目の卒業」

教師生活を続けてきた谷田部(松下由樹)には、ずっと胸を痛めてきた事実があった。それは、自分が受け持った生徒の中に、たった一人卒業していない生徒がいること……。それが、松本朔太郎だった。 最愛の恋人・亜紀の死からすでに1年。すっかり抜け殻になっていた朔太郎(山田孝之)は、担任教師・谷田部の勧めもあって、受験勉強を始め医学部にも合格していたのだが…。その心の傷は計り知れないほど深く、卒業式当日は欠席。そのまま何も言わず、故郷を後にしたのである。 17年後、谷田部が生徒・朔太郎(緒形直人)にあてた一通の手紙。そこから全てのドラマが始まった。亜紀の病気を知りながら朔太郎には隠し続けなければならなかった教師としての苦悩。亜紀を失い、悲しみにくれる朔太郎を励まし何とか立ち直れるよう務めた谷田部。17年ぶりに故郷を訪れ、ついに『亜紀の死』から【卒業】を果たした朔太郎。彼が真っ先にその事を報告した相手も教師・谷田部敏美だった。そして、故郷を離れる朔太郎に17年の時を経て、教師・谷田部から手渡されたものとは……。

(TBS・ドラマ公式サイトより引用)

最終話(第11話)のラスト、2004年の大人のサクがアキの遺骨をまいた後に、「ちょっと良いストーリー」があったことが明らかになりました。構成としては、初回話から最終話までに描かれた1987年当時の出来事をダイジェストで振り返り、1989年の卒業式のシーンが新たに展開され、そして2004年のシーンへ戻る、というものでした。また今回は、サクたちの担任だった矢田部先生の視点によるナレーションが全編に渡って存在し、「サク・アキ」はいつもの呼び方通り「松本・廣瀬」として語られました。これらから、ただの「総集編」ではなく、付加価値のある「特別編」だったと言えますね。

サクが高校の陸上トラックで走りながらアキの遺骨をまいた後、矢田部先生が近づいてきて少し会話。その後、1987年の出来事が振り返られました。どうでしょう? 長い間見てきた想い出話が30分くらいに凝縮されたのを一気に見ると、悪い意味ではなくて微妙に雰囲気が違うように思えませんでした? アキが白血病で亡くなるのが軸になっていることには変わりないけど、元気だった時のシーンが少なめだったし、サイドストーリーが少なめだったし(特にサクのじいちゃんのシーン!)、「悲劇の経緯をただ振り返った」という感じでした・・・。

そして今回、昭和63年度・1989年3月(つまり平成元年)に行われた、宮浦高校の卒業式のシーンが新たに追加。ボウズ、スケちゃん、智世、その他の仲間たちはいたけど、サクとアキは不在。アキは死後だからともかくとして、サクはいったい? 実は既に故郷を発っていたんですね。卒業式では、矢田部先生のクラスの二人を除く全員に卒業証書が手渡された後、矢田部先生が「最後にもう一人、名前を呼ばせてください。廣瀬亜紀。」と言いました。そこでBGMに「朔と亜紀(サントラ2曲目)」の一番盛り上がる辺りから流れ出して、感動というか少し泣けるシーンになりました。遺影を持った智世が立ち上がって壇上へ向かったけど、遺影の中のアキの笑顔が良かったなあ・・・。

ところでこの卒業式だけど、卒業証書授与の間、ピアノ演奏や本人のスライド写真の映写等は一切ありませんでした。まあそれは私が実際に体験した卒業式の演出だけど、皆さんの卒業式はあんな風に静かな中での授与式でした? それから、矢田部先生が「大木龍之介(スケちゃん)」、「中川顕良(ボウズ)」、一人置いた後に「松本・・・(サク)」と呼んだんだけど、「スケちゃんって矢田部先生のクラスじゃなかったよね?」という疑問が発生(笑)。しかし、卒業式が1989年だから、1988年の春に高校3年のクラス替えがあって、そこでサク・ボウズ・スケちゃん、それに座席の位置から、1987年に矢田部先生のクラスだった智世他の生徒たちが同じクラスになったと考えれば一応納得。でもまた納得できない疑問が発生。通常名簿番号は、男女別で苗字の五十音順で並べられ、その番号順に授与が行われるのが普通。でも「大木」の後に「中川」ってことは、「お」から「な」の間に入る男子生徒がいなかったっていうこと?(笑) 田舎町だからか生徒の多くがある苗字に集中していて、「お」より前や「な」のずっと後に残りの生徒が呼ばれたと考えればこれも一応納得(笑)。この見解、どうでしょうか・・・。

ここで2004年のシーンへ。夜になって、高校を後にする大人のサクと矢田部先生。その時矢田部先生が突然「松本朔太郎!」と呼び、カバンから取り出した卒業証書をサクに手渡したんですね。昔の卒業式の時に唯一贈れなかったサクへ、17年ぶりの卒業証書授与。矢田部先生は「はあ、すっきりした」と一言、サクは歩き去る恩師の後姿を見て、深々と一礼をするのでした。矢田部先生は、卒業証書を当時サクの実家へ送り届けていたのではなく、いつかサクへ直接渡すためにずっと持っていたんですね。17年ぶりの卒業証書授与、これが記事冒頭で書いた「ちょっと良いストーリー」でした。最後に矢田部先生の最後のナレーションがあり、「きっとこれからも、廣瀬は松本の中で生き続けるでしょう。今度は、温かな想い出として。その人生が、終わる時まで。」と締めました。今度こそ、最後?

とりあえず、本編の感動的だったラストのイメージは維持できたので良かったです!

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